第9話 ホンダ・インサイト…軽くて丈夫! アルミボディーのクルマ特集
スチールにガラス、プラスチックなど、自動車づくりに使われる素材はさまざま。今回の特集では、アルミニウムのボディーを採用することで性能向上を追求した、世界の名車を紹介します。
ホンダ・インサイト
ホンダ初のハイブリッド車として1999年にデビュー。量産ガソリン車として当時世界最高の、リッターあたり35kmという超低燃費(5段MT仕様の10・15モード値)を実現した。その抜群の環境性能と走る楽しさを高次元で融合するために掲げた3つの技術テーマが「パワーユニットの高効率化」「空力性能の追求」、そして「車体の軽量化」だった。
それら3つのうち、空力と軽量化の要となったボディーは、2座のハッチバッククーペ。世界初の量産アルミモノコックボディーを採用したNSXでの経験をもとに、それをさらに進化させたもので、押出成形材とダイキャスト成形材を効率よく組み合わせたアルミ製の骨格に、アルミプレス材と樹脂材のパネルを適所に使い分けて構成、車重は軽自動車並みの820kg(5段MT車)を達成した。いっぽう、リアホイールアーチを覆うスパッツに象徴される徹底した空力処理によってCd値は0.25を誇った。
残るテーマであるパワーユニットについては、燃焼効率とフリクション低減を追求したVTEC仕様の1リッター直3 SOHCリーンバーンエンジンを、薄型DCブラシレスモーターでアシストするホンダIMAシステムを採用。これら3つのテーマを組み合わせることによって、市販レコードブレーカー(記録車)ともいうべき驚異的な環境性能を誇るインサイトが誕生したのだった。
[ガズー編集部]
軽くて丈夫! アルミボディーのクルマ特集
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