トヨタ・12代目 クラウン (2003年~) 歴代クラウン特集12話

生産:2003年~2008年

日本を代表する高級車としてのクラウンの半世紀近い伝統はトヨタの誇りだったが、そのいっぽうで進んでいくユーザーの高齢化は悩みの種でもあった。それを切り崩すため先代ではアスリートを加えて若返りを図ったものの抜本的な解決には至らず、その危機感から2003年に生まれた12代目が、通称「ゼロクラウン」である。

あえて原点からのクルマづくりに挑み、プラットフォームからスタイリング、パワートレインまですべてを一新。シリーズは先代と同じくロイヤルとアスリートの2本立てで、マジェスタは世代交代の時期がずらされた。ホイールベースを延ばし、前後オーバーハングをさらに短縮、空力を重視した現代的なフォルムのボディーに、40年近く使った直6に代えて、動力性能、環境性能ともに優れたV6エンジンを搭載。クラウンが構築した日本の高級車としてのもてなしはそのままに、世界のトップレベルの走行性能を持つ高級車に生まれ変わった。