【連載全16話】第6話 ダッジ・モナコ…地名が車名になっているクルマ
いったいどんな理由で付けられたのか? 今回は、国内外の地名がそのままモデル名やグレード名になっているクルマ、16車種をピックアップ。週替わりで紹介します。
ダッジ・モナコ
クライスラーのブランドであるダッジに、1965年から1978年までラインナップされ、その後1990年に復活、1992年まで存在したモナコ。その車名は世界中のセレブリティーが集まるモナコ公国にちなんだものだろう。
1965年に登場した初代から1974年デビューの3代目まではフルサイズのモデルだったが、そのうち日本でも知られている可能性が高いのは3代目ではないだろうか。なぜなら、映画史上に残るド派手なカーチェイスが展開された『ブルース・ブラザース』で、故ジョン・ベルーシ演じるジェイクとダン・エイクロイド演じるエルウッドのブルース兄弟が乗っていた払い下げのポリスカーが、3代目モナコ セダン(1974年)だからだ。
ボディーはその4ドアセダンのほかに4ドアハードトップ(写真)、2ドアハードトップ、2ドアクーペ、5ドアワゴンがあり、全長5.7m超(2ドアは5.5m弱)、全幅2m超という巨体を誇った。エンジンは5.2リッター/5.8リッター/6.6リッター/7.2リッターのV8で、『ブルース・ブラザース』の作中では、エルウッドがジェイクに「こいつは440(立方インチ=7.2リッター)を積んでるんだぜ」と言っていた。
そんな3代目モナコだったが、石油危機勃発(ぼっぱつ)の翌年のデビューとあってセールスは奮わず、1977年には最上級シリーズのロイヤル モナコのみとなり、その年限りで生産終了。その後もモナコを名乗るモデルはトータルで数年間ラインナップされたが、いずれも存在感は薄かった。
[ガズー編集部]