【懐かし自動車ダイアリー】1970年(昭和45年)~クルマで振り返るちょっと懐かしい日本
初代トヨタ・セリカ
1970年(昭和45年)| 自動車 ~ フルチョイスシステムを採用したトヨタ・セリカ
高度経済成長の中で日本の自動車は急激に性能が向上。この年の第17回東京モーターショーでデビューしたトヨタ・セリカは、ユーザーの要求多様化に応えたモデルだった。エンジン、トランスミッション、内外装のパーツを自分の好みに合わせて選べるフルチョイスシステムを採用。アメリカ式のスペシャリティーカーの方程式をいち早く取り入れ、若者から支持された。
マイカーを持つことが普通になり、大衆車の販売戦争が激化。1月にダットサン・サニー、5月にトヨタ・カローラがフルモデルチェンジし、大衆車トップの座を争った。対抗意識から「プラス100ccの余裕」「隣のクルマが小さく見えまーす」のキャッチコピーが生まれた。
スズキが軽自動車初の本格的量産四駆ジムニーを、日産が同社としては初となるFF車のチェリーを発売するなど、新しい動きも見え始めている。日産はサファリラリーで念願の総合優勝を果たし、日本車の優秀さを世界にアピールした。
自動車に熱い視線が注がれる中、大気汚染の問題が浮上。窒素酸化物や炭化水素に由来する光化学スモッグが多発し、アメリカでは大気浄化法を強化するマスキー法が可決される。日本でも公害対策の必要性が叫ばれ、排出ガスの浄化が大きなテーマとなっていった。
1970年(昭和45年)| 世相と文化 ~ 華やかな大阪万博の裏で衝撃的な事件も
3月から半年間、大阪の千里丘陵で万国博覧会が開催された。テーマは「人類の進歩と調和」で、未来への夢と希望を見せようとする大イベント。アメリカ館に展示された月の石を見るために数時間待ちの行列ができた。万博のシンボルとなったのが、岡本太郎が手がけた太陽の塔。3つの顔を持つ高さ70mの建造物で、今も万博記念公園で見ることができる。
この塔に登って目の部分に8日間立てこもったのが赤軍を名乗る男だった。この年の3月に日本初の航空機乗っ取りとなる「よど号ハイジャック事件」が発生。新左翼運動は低調になりつつあったが、一部が過激化して暴走していた。
大衆文化がめざましく発展した時代で、雑誌『an・an』が創刊され、国鉄が「ディスカバー・ジャパン」キャンペーンを開始。飲食業の資本自由化で外資が進出し、ケンタッキーフライドチキンやダンキンドーナツの店舗がオープンした。時代の変化を的確に表現していたのが、富士ゼロックスのCM「モーレツからビューティフルへ」だ。
人々は豊かな生活を楽しむようになったが、公害などの問題も発生して不安な空気も広がっていた。象徴的な事件が、三島由紀夫の自衛隊市ヶ谷駐屯地突入と割腹自殺である。世界的にも評価の高い作家の壮絶な死は、日本の社会に大きな衝撃を与えた。
プレイバック1970年(昭和45年)
- ★アカデミー賞
- 『パットン大戦車軍団』
- ★NHK朝ドラ/大河ドラマ
- 『虹』/『樅ノ木は残った』
- ★日本レコード大賞
- 『今日でお別れ』菅原洋一
- ★日本ダービー馬
- タニノムーティエ
[ガズー編集部]
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