【懐かし自動車ダイアリー】1975年(昭和50年)~クルマで振り返るちょっと懐かしい日本
- ロータス・ヨーロッパ
1975年(昭和50年)| 自動車 ~ スーパーカーに夢中になった子供たち
1月から『少年ジャンプ』で始まった新連載マンガに、子供たちは夢中になった。池沢さとしの『サーキットの狼』である。ロータス・ヨーロッパに乗る主人公の風吹裕矢が、公道やサーキットでバトルを繰り広げる。対決の相手となったのは、フェラーリ365GT4BBやランボルギーニ・カウンタックといったハイパワーを誇るスポーツカーだった。
速さと美しさを兼ね備えたエキゾチックなモデルはスーパーカーと呼ばれ、大人にもブームは広がっていく。マセラティ・ボーラ、ランチア・ストラトス、ポルシェ・カレラRS2.7などが憧れだった。オイルショックと排ガス規制でスポーツカーが苦境に陥っていた時期で、夢のクルマがひとときの幸福感を味わわせてくれた。
実際に手の届くモデルでは、マツダ・コスモAPが注目された。APはアンチポリューションを意味していて、低公害車であることを主張する。パワフルなロータリーエンジンを搭載しているのに燃費がいいことが高く評価された。CMでは赤いボディーカラーのモデルを登場させ、“真っ赤なコスモ”という呼び名で人気となる。
暴走族が増加して抗争を繰り返し、社会的な問題に。警察は取り締まりを強化するが、対立するグループ同士の乱闘事件も起きる。昭和50年排ガス規制が実施され、ガソリンの無鉛化がスタート。自動車メーカーはさらに環境性能を磨いていく。
1975年(昭和50年)| 世相と文化 ~ 産業構造の転換期に不況が長引く
高度経済成長時代が終わって不況は長引き、失業者が急増。公共事業に巨費が投入されるが、なかなか景気は上向かない。1954年から運行が始まった集団就職列車が廃止されたのは、産業構造の変化を背景にしている。国鉄スト権ストが敗北に終わり、労働運動も転換期を迎えていた。
すでにアメリカ軍が撤退していたベトナムではようやく南北の統一が実現する。第2次大戦後にアメリカを盟主とする西側とソ連が主導した東側が対立する冷戦も、緊張緩和の時代に入っていた。新たな世界秩序を確立するために経済問題を討議する先進国首脳会議(サミット)がこの年から始まる。フランスのランブイエで開かれ、議長を務めたのはジスカール・デスタン大統領。日本からは三木武夫首相が参加した。
5月にソニーがベータマックスを発売し、9月にはエポック社から日本発の家庭用テレビゲーム機「テレビテニス」が登場する。白黒テレビ・洗濯機・冷蔵庫の“三種の神器”、カラーテレビ・クーラー・自動車(カー)の“3C”は過去のものとなり、家電は多様化の時代を迎える。
映画では『ジョーズ』『タワーリング・インフェルノ』などのパニック映画が人気に。長嶋監督が初采配を振るった巨人は球団創立以来初の最下位に終わり、弱小チームだった広島が初優勝して赤ヘルブームが起きた。
プレイバック1975年(昭和50年)
- ★アカデミー賞
- 『カッコーの巣の上で』
- ★NHK朝ドラ/大河ドラマ
- 『水色の時』『おはようさん』/『元禄太平記』
- ★日本レコード大賞
- 『シクラメンのかほり』布施明
- ★日本ダービー馬
- カブラヤオー
[ガズー編集部]
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