【フェアレディMTG 愛車紹介 vol.3】スタイルに魅せられたこだわりオーナーのフェアレディ

9月11日(日)、宮城県大崎市のオニコウベスキー場で「オール・ジャパン・フェアレディ・ミーティングin東北」が行われました。ミーティングに参加したフェアレディZオーナーをご紹介。

山形県から参加の西田剛さんの愛車は昭和44年式のフェアレディ2000。「Z」の名前が付く前の、SR311型と呼ばれるモデルである。最大の特徴は流麗なオープン2シーターボディ。このスタイリングに魅せられるファンは多く、今も根強い人気を誇っている。

「とにかくオープンの2シーターが欲しくて。探し始めの頃、SR311のことは知りませんでしたが、いろいろ調べていくうちにこのクルマの存在を知り、かっこいいと思うようになりました」

ネットでこのクルマを見つけ、平成14年に購入。購入価格は「軽自動車の新車に届かないぐらい」。SR311の希少価値を考えれば、ずいぶん割安のような気もするが、購入時の状態はぼろぼろ。買った値段以上のお金をかけてボディを塗り直した。

「サビや前の塗装の剥離は、全部自分でやりました。最初の年は前、次の年は真ん中、さらに次の年は中という感じで。さすがに塗装は本職の人に頼みましたが、3~4年かかりましたね」

仕上がりはご覧の通りピカピカ。クラシカルなスタイルとレッドのボディカラーとのマッチングも絶妙で、上品な雰囲気すら感じさせる。

「SR311の魅力は日本車離れしたスタイル。特にリアにかけてのラインやテールランプのデザインが好きです。『フェアレディ』という車名の響きも良いですね」

西田さんは愛車で旧車のイベントに出かけるほか、天気の良い日は近所でドライブを楽しんでいる。「クルマは乗ってなんぼ」というのが西田さんの信条で、飾っているだけでおもしろくないと考えているからだ。

「時間をみつけては乗るようにしていて、遠くは宮城や福島まで行きました。セルモーターがいかれてとまった時はビックリしましたが。今後はタイヤとホイールを中心に足まわりを見直し、高速道路も走ってみたいですね」

困っているのはやはり部品の供給。外装系のパーツはもう1台分持っているが、エンジンのパーツは手に入りにくく、ストックのない部分が壊れた時は心配とのこと。「今日もこのイベントでパーツを買いました」と西田さん。いつどこにいてもパーツ情報の収集に余念がない。

「このクルマが好きだという思いがあれば、維持することはできます。壊れた時は確かに心配ですが、その時考えようかなと思っています」

手間と費用をかけて愛車を復活させた苦労に比べれば、部品の問題なんて些末なもの。西田さんの語り口からは、そんな旧車オーナーとしての自信がにじみ出ているようだ。

(フリーライター:ゴリ奥野)

[ガズ―編集部]