スバルXVとの愛車ライフ どんな道でも怖くない釣りとキャンプの強い味方
“趣味を持つと人生が豊かになる"とはよく言ったもので、おなじ工程をただ淡々とこなす毎日よりも、生活に彩りと楽しさを与えてくれる。2014年式のスバル・XV(GPE)に乗る梅津さんの趣味は釣りとキャンプだそうで、自分が思った以上にこれにガッツリとハマっているという。そのため、愛車は「かなり趣味とリンクしている」と笑いながら話してくれた。
「キャンプに行って、何か特別なことをするっていうわけじゃないんです。気の合う仲間と焚き火をして、星をぼーっと眺めて過ごしているだけなんです。実のある話をするわけでもなく『最高だなー』のひとことで終わり(笑)。でも、それが良かったりするんですよ。釣りだってそうです。釣った魚を食べたいとかそういうのじゃなくて、没頭できるというか、ただただ楽しいっていうだけなんです。で、そういう趣味を楽しむための相棒として最適だと思って選んだのがXVでした」
1番は、サイズが大きすぎないというのがポイントだったそうだ。というのも、あぜ道のような細い道を入って行くことも少なくないため、ある程度コンパクトでないと立ち往生してしまうことがあるのだという。そして、ゴツゴツした場所にも行けるようにロードクリアランスに余裕があることもポイントなのだとか。
「キャンプ映えするようにと少しリフトアップして、スーリーのキャリアも装着しました」と得意げな顔を見せてくれた。
このように、実用性半分、見た目半分で車高を上げたということだが、納車されてすぐに訪れた冬のおかげで、リフトアップすることによっていかに走破性が上がるのかを実感できたと頷いた。
「XVの前にはレガシィツーリングワゴンに乗っていたんですけど、その時には到底無理だったような場所を走れるんですよ。例えば、除雪車が通ると道路自体に雪はなくなるんですけど、道の端にかき分けた雪が溜まっていくんです。これが問題でね…会社が道路沿いにあるから、その雪を越えて曲がらないと辿り着けないんです。『あと一歩なのに…』という経験をしなくて良くなったのは嬉しかったですね」と、しみじみ語ってくれた。
ちなみに、今年の冬はさらに快適に過ごせるように、キャリア部分にスノーブラシを増設したということだ。
さて、前の愛車との違いを教えてくれた梅津さんだが、そういった箇所は内装にもあるという。釣り竿を積むためのロッドホルダーをルーフに沿って取り付けているのだが、レガシィツーリングワゴンの時は頭に当たって気になることもあったのだとか。ところが、天井が高くて居住空間も広いXVに乗り換えた今はそれが無くなり、快適に過ごせるようなったということだ。
「実は、前の愛車のレガシィツーリングワゴンの前も、レガシィツーリングワゴンに乗っていたんです(笑)。このロッドホルダーは、1台目のレガシィツーリングワゴンの時から愛用しているから『僕も年齢を重ねるごとに、頭にロッドホルダーがぶつからないようなクルマに乗るようになったのかぁ』としみじみ感じることがあります」
そう話す梅津さんの愛車歴は、Y34型グロリアにアウディのA4、そして先程から話に出ているレガシィツーリングワゴンと、全高が低いクルマばかりだ。では、なぜ今回はクルマ選びの嗜好が変わったのかと伺うと、趣味やライフスタイルが変わったからだという。
1台目のグロリアの時は、先輩にアドバイスをもらったり、友達と協力してパーツを取り付けたりしながらカスタムしていくのが楽しくてしょうがなかったのだという。とにかく見た目重視で、走りは2の次という感じだったのだとか。
そこから月日は流れ、レガシィツーリングワゴンを愛車に迎え入れた頃には、走りを重視するようになっていたという。カーブを曲がる時の安定感、加速感、ブレーキの効き具合など『走る』だとか『操作する』ということの楽しさに目覚めたのだという。中でもスバル車を選んだのは、ドロドロという排気音が気に入ったからだそうだ。
言わずもがなだが、梅津さんが好きだという『ボクサーサウンド』と呼ばれる独特な排気音を奏でるのは、スバル車に搭載されている水平対向エンジンの特徴である。
クランクシャフトを挟んで水平に配置されたピストンが互いの慣性力を打ち消し合うことで、振動の少ないスムーズな走りを味わえるといった特性があり、このスムーズな回転のおかげでアクセルペダルを踏んだ時のレスポンスなど様々なシーンで気持ち良いドライビングを体感できるというわけだ。さらに、直列やV型といった他の構造よりもエンジン全高が低く低重心であることに加えて、軽量かつコンパクトに設計できるという利点もある。
「ドライバーが思い通りに、心から安心して走りを愉しめる」というSUBARUの走りのコンセプトを担っていて、梅津さんが以前乗っていたレガシィツーリングワゴンはもちろん、このXVにも水平対向エンジンが搭載されている。
そして、そんなお気に入りのボクサーサウンドを奏でるXVのハンドルを握るようになったのは、先述した通り、釣りやキャンプをよりいっそう快適で便利に、そして選択肢を広げて楽しみたかったからだ。
「確かに、自分の中で変化はあったんですよ。だけど、こうやって昔の愛車のことまで思い出しながら話していて思ったのは、選ぶクルマのジャンルは変わっても不思議と根本的な部分は変わっていないということです。例えば、僕は昔から角ばっていてプレスラインの多いクルマが好きなんですけど、その特徴はグロリアにもXVにもあるんです。ボンネットのラインやSTI純正エアロのデザインが気に入ってXVを選んでいますからね」
また、思い起こせば“クルマをキレイに使う"というところも変わらないという。たしかに、ラゲッジに積んである荷物はもちろん、釣りの道具を見せていただいたときも釣り竿は規則正しく並び、ルアーなどもキッチリと整理整頓されていた。
それだけではない。黒い内装にありがちな、触ったところに指紋が白く浮き出ていたり、細かい繊維や埃などが目立ったりということがまったく無かったのだ。
それは外装も同様で、泥汚れなどは一切なく、太陽の光に照らされキラキラと輝いていた。
よく聞いてみると、樹脂パーツ部分が白っちゃけてしまったり汚れが取れにくかったりするのを防ぐために、自分でラバーラッピング塗装を施しているのだという。
「こういう、自分なりにカスタムしていくだとか、使いやすいように工夫するというのも、昔から変わっていないカーライフです。毎回上手くいくというわけじゃなくて失敗するというのも、残念なことに変わっていないんですけどね(笑)。だけど、それがまた良いんですよ!じ ゃあ次はあーしてみよう、こーしてみようと、俄然燃えるんです」
購入したスーリーのキャリアなどが年末に届いた際も、ご友人と一緒にそのアイテムを装着していったところ、どんどん変化を遂げていくXVに思わず「おおおぉ!!」と声が漏れてしまったという。やっていることはグロリアを所有していた10代の頃とまったく変わっていないと自身に呆れた、と笑っていた。
ほかにも、夜釣りの時に手元を照らせるようにとバックドアにライト取り付けたり、悪路走破性をアップさせるためにタイヤを変えてみたりと、歴代の愛車と同じように乗りながら自分のライフスタイルに合わせて手を加えながら楽しんでいるそうだ。
「あとひとつ、変わらないことがありました。クルマが常に僕の傍にいることです。中学校の時はグランツーリスモ、専門学校時代は自動車工学科に進んだということもあってクルマ三昧。そして、大人になった今はクルマに関わる仕事をしているんです。クルマ無くして僕は成り立たないってやつですね」
照れくさそうに話す横顔を見ていると、本当にクルマが好きなのだということが伝わってくる。現在も昔と変わらず、ハンドルを握ると意味もなくワクワクするのだそうだ。
きっとこの先また違う愛車に乗り変えたとしても、梅津さんのクルマとの付き合い方はこれからもずっと変わらないのだろう。次はどんなクルマに乗って、どんなカーライフを楽しむのだろうか?
取材協力:道の駅 あきた港 ポートタワーセリオン イベント広場(秋田県秋田市土崎港西1-9-1)
(⽂: 矢田部明子 撮影: 堤 晋一)
[GAZOO編集部]
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