愛車(GR86)は家族と仕事を両立させるための原動力。沖縄在住24才の等身大カーライフ
2022年4月に購入したトヨタ・GR86(ZN8)に家族を乗せて取材にお越しいただいた24才のヨッシーさん。バイクで乗り物を操る楽しさを覚え、GR86でジムカーナを満喫している。愛車を活用して"家計の足し”となる収入も得ているという。そんな彼の愛車ライフを伺った。
「小学生よりも以前から、家の前の道路を走っているクルマのタイヤが回転する様子を見ているのが好きな子供だったみたいです(笑)」
クルマに興味を持つキッカケとなった原体験を伺うと、遠い昔に実家のベランダから見ていた風景にあったというヨッシーさん(24才)。
物心がついてからもレースを中心にクルマへの興味は増していき『いずれは自動車メーカーで開発業務に携わる将来に就きたい』と考え、高校を卒業したあとは整備士専門学校へ進むことを選択したという。
「卒業後は自動車の開発について学ぶことができる学科のある埼玉県の専門学校へ進学しました。だけど、そこで学ぶうちに気づいたのが『自分はクルマをイジるのが好きなんじゃなくて、クルマに乗って思い通りに操ることが好きなんだ』ということでした」
その理由の一端ともいえるエピソードは高校時代に遡る。16才で通学用に原付スクーターを手に入れたヨッシーさんは、景色を楽しむために山へ出かけたのがキッカケで、ワインディングを走る楽しさを覚えたという。最初はソロツーリングからスタートし、興味を持った仲間を誘うようになってからはさらに楽しみが増えていったそうだ。
「18才で専門学校に入ってからは、派手なイメージのレーサーレプリカに憧れてホンダのRVF400を買いました。進路に悩んだ結果、学校は途中で辞めてしまったのですが、沖縄に帰ってくるときもバイクと一緒でしたね」
20才で再び地元沖縄での生活をスタートしたヨッシーさんは、自分の好きなバイクやクルマは趣味として仕事とは切り離し、飲食業界に就職(現在は介護職へ)。そこで出会ったのが現在の奥様だという。
そして結婚して新たなライフスタイルを作り上げていくなかで、クルマ選びについても落ち着くことを第一に考えてセダンベースのトヨタ・アリオンを購入したそうだ。
しかし、そのころから自分のドライビングテクニックを磨き、競うことにも興味が増してきていたと話すヨッシーさんは、モータースポーツマルチフィールド沖縄でのサーキットトライアルやジムカーナ走行にチャレンジするようになっていったという。
「結局セダンだから落ち着くかといったらそうではなくて。アリオンでも遊び方はそんなに変わらなかったですね(笑)」
「ジムカーナをするにはアリオンでは限界があることがわかったので、自分のウデを磨けるベース車を買おうと思って、新しいクルマに乗り換えようと考えました。いずれハイブリッドのクルマばかりになる将来が来るのかな、だったらガソリンエンジン車で、買ってからも長く楽しんで乗れるクルマが良いなと、いろいろ検討しているうちに、アフターパーツもたくさん揃っているこのクルマに辿り着きました」とヨッシーさん。
そうしてアリオンを1年ほどで手放し、2022年4月に愛車として迎え入れたのが、先代モデルと比較して2Lエンジンから2.4Lへと排気量がアップし、ボディ剛性の向上や軽量化などによって走る楽しさがさらに進化したというトヨタ・GR86 RZ。
割安で手に入れることができた先代モデル用のHKS車高調を流用して装着するなど、費用を抑えつつ必要最低限のカスタムも行っているという。
そして納車後は週に1度のペースでモータースポーツマルチフィールド沖縄へ走りに行くほど熱中し、自身の実力を磨くうちにジムカーナ大会で入賞するほどまでに至ったという。
また、GR86が愛車となっておよそ半年後の9月にはヨッシーさんにとって初めてのお子さんとなる新たな家族が誕生。走りに行くペースを減らし、車内にはチャイルドシートを装着するなどGR86との関わりも少し変化してきたそうだ。
さらにこのGR86は、スポーツカーでのアクティビティを楽しむだけではなく、ヨッシーさんファミリーの家計を助ける役割も担っているのだという。
というのも、ヨッシーさんはカーシェアアプリを活用し、使っていない時にこのクルマを貸し出すことで、レンタル料金を手に入れているのだ。
「観光で沖縄に来る方々の需要が多いですね。特に一般のレンタカー屋さんで借りられない輸入車やスポーツカーなどは需要が結構あって、維持費の元を取れるようなかんじです。愛車を貸し出すことでレンタル相手とのコミュニケーションが取れたりするのも楽しいんですよ。じつは、GR86以外にもミニクーパーや軽自動車も持っているんですけど、カーシェアをうまく使いながら自分が乗ってみたいクルマなども増やしていこうと考えています」
「自分が好きなクルマ遊びを楽しんでいるぶん、家族に不便をかけないように、なるべく妻の負担を減らせるようにと、自分なりに心がけています。うまくやれているのかは分かりませんが(笑)」と少し心配そうに話していたが、撮影時の雰囲気を見ていると夫婦の仲の良さがひしひしと伝わってきた。
現在の目標は、愛車と一緒に再び本州の地を訪れて国際サーキットでの走行にチャレンジすることだと話すヨッシーさん。
「次に買うクルマはポルシェの718ケイマンって決めているんです。実際に所有しているひとたちから『走りを研ぎ澄ませた良いクルマだよ』って聞くうちに興味が出てきて、自分もいずれ乗ってみたいと思うようになりました」
新たな目標に向け、今まで以上の熱意で仕事や家事・育児に取り組むための大きなモチベーションとなっているGR86は、家族にとって欠かすことのできない存在だといえるだろう。
取材協力:オリオンECO 美らSUNビーチ
(⽂:長谷川実路 / 撮影:平野 陽 / 編集:GAZOO編集部)
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