「大人数で快適に野球観戦に行きたい」本革キャプテンシートのアルファードが叶えてくれた理想の愛車ライフ

  • GAZOO愛車取材会の会場である倉敷スポーツ公園で取材したトヨタ・アルファード(AGH30型)

    トヨタ・アルファード(AGH30型)



トヨタのフラッグシップミニバンであるアルファード。現行車は2023年に発売された40系で、発売当初から受注に対して生産が追いつかないほどの人気を博していることからも、その注目度がうかがい知れる。また先代の30系も、スタイリングはもちろん、機能面でもラグジュアリー要素と高級感を兼ね備え、他のミニバン各車を抑えて圧倒的な売り上げを誇った大人気モデルである。

そんな人気のアルファードを新車で3台乗り継ぎ、現在は3代目アルファード(AGH30型)を所有しているのが、香川県在住の『アル虎』さんだ。

今でこそ、アルファードのミニバンライフを満喫しているアル虎さんだが、実は元々は大のスポーツカー好きだったという。
「子供の頃、テレビドラマの『西部警察』が好きで、初めて覚えたクルマがスカイラインだったんです。さらに中学生の頃、ディーラーで発売前のスカイラインGT-R(BNR32型)を目にした時、あまりのカッコ良さに衝撃を受けまして。それから今も変わらずR32GT-Rが憧れのクルマなんです」

そんな趣向から、最初の愛車にはカローラレビン(AE101型)を選び、その次にスカイラインGTS-tタイプM(HCR32型)を選択したという。その後、クルマを乗り換える際に、当時は予算内で購入可能だった憧れのクルマ、R32GT-Rと、FRで速いクルマのどちらにするか悩んだ結果、憧れが強すぎたR32GT-Rは『21歳の自分にはまだ早いのでは…』と躊躇し、結局はマークⅡ(JZX90型)を購入するに至った。

しかし、当時20代前半だったアル虎さんにとっては、マークⅡ維持するのは大変だったそうで、3年でやむなく手放してしまったという。

「マークⅡを手放したあとは、仕事用のクルマもあったのでしばらくは愛車のない生活を送っていました。で、その頃、阪神タイガースにハマって現地まで応援に行くようになり、仲間と一緒に行く時に大きいクルマがあった方が便利かな? と思うようになりました」

「そして100万円ポッキリで手に入った7人乗りミニバンが、トヨタのグランビアでした。若い頃は正直『ミニバンなんて』と思ってもいましたが、長いことマイカーライフから離れ、野球観戦をするようになってから自分の中の考えが変わったんですね。結婚して子供が生まれたことも大きかったと思います」

トヨタ・グランビアは当時の最上級ミニバンとしてラインアップされていた、アルファードの祖先とも言えるモデル。つまり、このグランビアからアル虎さんのアルファードヒストリーがスタートしたとも言えそうだ。
そして、それから数年後の2008年、アルファードの2代目となる20系が発売を開始。その頃のアル虎さんは、グランビアが走行10万kmを超えたことと、乗り換えの際に30万円の補助金が出るとのことから、新車のミニバンへの乗り換えを決意する。

「アルファードの姉妹車であるヴェルファイアもあったんですけど、5歳になった息子が、当時の現行モデルだった20系アルファードが大好きでして。僕もそれまで発売されていた10系はあまり好みではなかったけど、20系は自分好みだったこともあり、新車で購入しました。エアロレスのノーマルでしたが、息子もすごく喜んでいましたよね」と、懐かしそうに話してくれた。

この20系前期モデルが、彼にとって1台目のアルファードとなる。そしてそれから3、4年後の2011年、マイナーチェンジで20系の後期モデルが発売された。この後期モデルの機能の中に、アル虎さんにとって嬉しい仕様が設定されていたのだ。

「7人乗りで2列目がキャプテンシートという仕様は同じなんですが、2.4リッターのガソリン車モデルにも、2列目がパワーシートの『S Cパッケージ』というグレードが登場したんです。しかもオプションで本革シートを選ぶことができるというので、乗り換えることに決めました」

さらに6年後となる2017年には、3代目アルファード(30系)がマイナーチェンジをおこない後期モデルが登場。ディーラーでその30系後期カタログをもらったアル虎さんは、そのアルファードが気になって仕方がなかったのだとか。

「30系の前期モデルよりも自分好みになって、性能や機能面でも前期よりかなり良くなっていたんです。カタログを見てから年末年始の間、ずっと『どうしよう、どうしよう』と悩んでいましたね。でも『こんなに悩むくらいならもう買ってしまおう!』と、勢いで乗り換えることにしたんです」

こうして2018年3月、ご自身にとって3台目のアルファードとなる、この30系後期モデル(AGH30)を購入。グレードは『2.5 S Cパッケージ』の本革仕様で7人乗りだ。

「2.5リッターで、2列目座席のキャプテンシートが『エグゼクティブパワーシート』と呼ばれる電動パワーシートだったことと、オプションで本革シートになっているところが最高ですね! 広くて高級感のある車内で好きな音楽を聴きながら、快適にドライブや野球観戦に行けますからね。この仕様が気に入りすぎて、リヤゲートの所にあるグレードのエンブレムを、ディーラーにお願いして『Executive(エグゼクティブ)』にしてもらったくらいです(笑)」

これまで乗っていた歴代アルファードの外装は、ホイールと車高以外はノーマルだったが、このアルファードでは気合いを入れて、購入時にオプションのモデリスタ仕様に。さらに21インチという迫力のカールソン製ホイールを組み合わせることで、美しくカッコ良い仕上がりとなっているところがポイントだ。

「購入の1ヶ月後にはエアロを組み、その半年後にホイールを前のクルマで履いていた20インチのカールソン製に交換しました。そして合わせてサスペンションも換えて車高も下げたんですが、なんとなく20インチだと僕の中で物足りない印象だったんです。そこで20インチは売って、21インチにアップさせたのが今の仕様ですね。今後は、大きくなったホイールに合わせて、ビッグキャリパーに交換できたら良いなと思っています」

「ちなみにカールソンのホイールを気に入ったきっかけは、若い時に出入りしていたショップの社長がセルシオに履いているのを見て『マークがカッコ良いな』と、その時から気に入っていたからですね。ペダルカバーはレクサス用のものをインターネットで探しまくって流用しているんですよ」

さらにロングドライブしながら音楽を聴くのが大好きというだけあって、スピーカーや音響システムにも手を加えているそうだ。
そんなアル虎さん、子供さん達が大きくなった最近では、ひとりでのロングドライブだけでなく、息子さんと野球観戦に行ったりするなど、カーライフを満喫しているのだそうだ。

「僕は運転が好きなので、最近はアルファードでいろんなところに旅行しています。北海道にもこれまで2回行っていて、1回目は2台目のアルファードの時でしたね。きっかけは小樽にある石原裕次郎記念館が閉館になると知ったこと。ここには『西部警察』に使われた車両が展示してあって、これが2度と見られなくなるんじゃないかと焦って。飛行機で行くことも考えたんですけど、北海道の一直線の道を自分のクルマで走ってみたいと思ったんですよね。そこで、西部警察を好きになってくれた息子を誘って一緒に行ってきました。2度目はこのアルファードの納車から5ヶ月目の時です。香川から青森まで、途中休憩しながら16時間かけて自走して、そこからフェリーで函館に渡り、札幌経由で最北端の宗谷岬まで行ってきました。今後は、逆方面の鹿児島県あたりに行ってみたいですね!」

そう、快適なアルファードで好きな音楽を聴きながら運転する長距離移動タイムは、アル虎さんにとって苦痛ではなく、楽しい時間なのだ。

「これまで所有してきた3台のアルファードは、マイナーチェンジやモデルチェンジするタイミングで新車に乗り換えてきましたが、最近発売された40系は僕には刺さらなかったので乗り換えは考えていません。ですので、これからも今のアルファードを楽しんでいきたいですね。この先、例えば息子に運転をしてもらって、僕は後ろのキャプテンシートでくつろぎながらのドライブなんていうのも楽しそうだなと思っています」
そう言いながら、優しい表情で目を細める。そして他にも希望があるようで…

「子供達の手が離れたら、これを維持しながら、セカンドカーでGR86のようなスポーティカーを買って、2台持ちが実現したら良いなとも思っています。まあ、R32GT-Rはさすがに無理ですけど(苦笑)。アルファードも大事ですが、憧れのR32GT-Rの模型を大事にするくらい、今でもスポーツカーが好きなんです!」

『快適な移動で、仲間と一緒に阪神タイガース応援ツアーに行きたい!』という目的からスタートしたアル虎さんのミニバンライフ。その後、3台もの歴代アルファードを乗り継ぐことで、自身のカーライフになくてはならない相棒となった。そして、そんなアルファードと過ごす時間は、アル虎さんにとってかけがえのないものであり続けることだろう。

(文: 西本尚恵 / 撮影: 清水良太郎)

※許可を得て取材を行っています
取材場所:倉敷スポーツ公園(岡山県倉敷市中庄3250-1)

[GAZOO編集部]

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