【素敵なカーライフレシピ #4】シエンタが運んできた新しい出会いとライフワーク

クルマのある暮らしはオーナーの味付け次第。ひとりひとりの人生を豊かにするレシピは十人十色です。どんな調理法でクルマとの生活を楽しんでいるのかをご紹介するコーナー。

第4回目は、雑誌や書籍を中心に、エディター&ライターとして活躍している土屋みき子さん。土屋さんの現在のクルマはトヨタシエンタで、このシエンタに乗り換えることで、新しい“友達の輪”が大きく広がったといいます。大人になってから、心の友ともいえる人々と出会えることはある意味、奇跡。人生の潤いには欠かすことができない出会いです。

シエンタを通して、広がった人付き合いやライフワークの変化について紹介する前に、土屋さんのクルマ生活のはじまりから振り返ります。

土屋さんがはじめて免許を取得したのは30歳のとき。20代の頃は出版社の仕事が多忙で、会社に泊まり込んで仕事をする日々が続き、免許を取得しなくてはと思いながらも自動車教習場に通う時間をつくることは皆無。
やっと自動車教習場に通える時間がつくれたのは会社を退職してから数年後のことでした。

「退職してフリーランスエディターとして独立した当初は人のクルマで移動していたのですが、仕事がひと段落したタイミングでやっと免許を取得しました。はじめてのマイカーはトヨタ・カローラⅡ。ちょっと丸みがあってかわいいなと思ったのと、ショートボードを車内に乗せられたことが購入の決め手になりました」

「それに当時ファッション企画を多くやっていたのですが、ファッション撮影は朝がとても早く、電車では集合時間に間に合わないことがたびたびありました。でもマイカーができてからは早朝のお仕事も気兼ねなく引き受けられるようになりました」

クルマを手に入れてからは仕事だけでなく、休日にはひとりでも気軽に海へ行けるようになり、仕事がある日も、早起きして海でサーフィンをしてから仕事に行くといったアクティブさが加わりました。

「本当にがらっと生活スタイルが変わり活動範囲が広がりました。クルマが無かったときは、人に合わせて時間をつくる必要があったのですが、それが無くなったので時間を有意義に使えるようになりました」

「人のクルマだとサーフィンに行くにしても荷物を控えめにしなくちゃいけないとか、汚れを気にしていましたが、自分のクルマだと砂だらけになっても、ま、いいっかと(笑)。仕事前に海に入っても、クルマにメイク道具や仕事着などあれこれ荷物を気軽に積み込めるので本当にラクになりました」

カローラⅡからフォルクスワーゲン・ゴルフを2台乗り継ぎ、そして4台目のクルマがいまの愛車、シエンタ。
「2台目のゴルフに乗っていたころからクルマを選ぶ基準が変わりました。それまでは自分の仕事、趣味のためだったのですが、サーファー仲間がロングボードだったことからロングボードを車内に乗せられるクルマにしようと。シエンタはもう完全に、たくさんの人や荷物を載せるために購入したクルマです」

シエンタに辿りつくことになったきっかけは、17年前に家族となった愛犬、ミニチュア・シュナウザーのノアちゃんも大きく関係しています。ノアちゃんを飼い始めた当初は、周囲に犬仲間もいませんでしたが、約6年前からインスタグラムにノアちゃんの写真を載せるようになってからSNSを通して仲間の輪が広がっていきました。

「それまでは仕事関係のつながりからの友人しかいなかったのですが、SNSをやるようになってから、同じ犬種を飼っていてしかも同じ趣味の仲間ができました。大人になってから生涯つきあっていける友人を得られるとは思っていませんでしたね」

「シエンタを運転しているときに愛犬と同じミニチュア・シュナウザーを見かけると、クルマを停めてすぐに声をかけてしまいます。わたしも飼っているんですよって(笑)」

シエンタにしてからというもの、サーフィンだけでなく、犬と犬の仲間たちを乗せる機会が増え、さらに犬仲間同士でグランピングを楽しむという新しい趣味も増えました。
「シエンタに乗り換えてから本格的にグランピングにはまりました。これまではクルマに積む荷物には制限があったのですが、シエンタにしてからはあれもこれも我慢せずに積みたいものが積めて出かけることができます」

土屋さんのグランピングはテーマ作りからはじまります。たとえば“80年代のSURF STYLE”をテーマにしたときは、テーブルコーディネートから料理まで、ラフスケッチを描いて一緒に行く仲間にLINEで伝達。それを見た仲間たちがそれぞれ“80年代のSURF STYLE”をイメージして、家にあるものを持ち寄ります。

グランピングの初日は、ときに2時間以上かけて、部屋やテラスをみんなでコーディネートするところからスタート。テーブルに持参したクロスを敷き、ライトやクッション、ブランケットなどを並べて飾りつけ。食器類もテーマにあわせてコーディネート。
食材はグランピング先の地元で新鮮なものを調達。演出用の小道具は自宅にあるものを持ち寄ってリーズナブルに、食材だけは普段よりも贅沢にお金をかけて、みんなで料理をする時間を楽しみます。

「本来は手ぶらで行くだけ!がグランピングですが、私たちは何もない空間を自分たちで作り上げるのが楽しみ。テーマにあわせてコーディネートした空間でおいしい食事をいただくひとときは本当に贅沢で幸せな時間です」

そしてもうひとつ、シエンタは土屋さんの活動に欠かせない役目を果たしています。それは“ソックスドッグ”というぬいぐるみを作るワークショップの開催です。ソックスだけで作るシュナウザーのぬいぐるみの写真をインスタグラムにあげたところ「ぜひ教えてほしい」という方の声が上がったため、ワークショップを開催することになったそう。ワークショップでは、ソックスドッグが1日で完成するように、ひと手間かけたパーツキットを事前に用意。また土屋さんが作るオーダー制のシュナウザーの編みぐるみも人気を集めています。

写真左がソックスで作るソックスドッグ。すべて靴下でできています。写真右がオーダー受注制の「シュナぐるみ」。2足歩行型限定です。現在オーダーはストップ中。受注は1年に1度、インスタグラムで募集し抽選。土屋さんのインスタグラム(https://www.instagram.com/schnagurumi/

「いまはコロナ禍でワークショップはお休み中ですが、以前は出張ワークショップを開催していました。編みぐるみは受注オーダーで、愛犬に寄せて制作しています」
心を込めて1体、1体を手作りしているため、なかなか全員のオーダーは受けられない状況になっているようですが、1年に1度、大切なライフワークとして制作を引き受けているそうです。

  • 取材まで時間があるときや待ち時間はシエンタがワークベースに

サーフィンにグランピングとアクティブにシエンタを使いこなす土屋さんですが、普段の買い物や仕事へ出かけるときもシエンタに乗り込みます。待ち時間ができたときは、車内をオフィス化してリモートワークをすることもあるそうです。

「それにしてもシニアの日々がこんな風になるとは思っていませんでした。ずっとひとりで突っ走ってきましたが、シエンタに乗ったことで仲間ができて、遊び方もひとりから大勢の仲間たちと何かをすることに変わりました。クルマに対する考え方も変わり、ゆっくりと過ごしたいと思うようになりました。コロナ禍が落ち着いたら、愛犬ノアとまたゆっくりご近所ドライブを楽しみたいと思います」

クルマのある暮らしは変わらないのに、乗るクルマを変えたら、新しい仲間ができて、新しいライフスタイルが加わった。大げさでなく、乗るクルマによって人生が彩り豊かになるということを体現している土屋さんのクルマ生活なのでした。

(取材・文: 鈴木珠美(officetama,Inc.) / 写真: 村上悦子)

[ガズー編集部]

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