きっかけはRX-8! 自動車整備士への一歩を踏み出したアクティブガールの夢とは?
RX-8に乗ったことをキッカケに、自動車整備士になる夢が出来たという「ELLAさん」。
将来は、ロータリーエンジンについて詳しい整備士になって、お客さんが安心してクルマを預けられるような仕事がしたい!と話してくれました。
そんな彼女は、就職していた会社を辞めて、4月から自動車整備士の学校に通い始めたばかり。不安と希望を胸に、精一杯頑張っています。
今回は、ELLAさん×RX-8のお話をお届けします。
――なぜ、自動車整備士の学校に通おうと思ったのですか?
RX-8を購入したのがキッカケなんです。
バンパー以外はノーマルの状態だったのですが、ホイールを変えるなど自分でチューニングしていくうちに、もっと本格的にいじってみたい、クルマについて知りたいと思うようになったんです。
今日で入学してから2週間くらいが経ちましたが、来週からは、いよいよ実技が少し入ってくるみたいです。
今までは、ホームルームや自己紹介が中心だったので、いよいよ整備士の仕事に近づくことの出来る勉強をするんだなとワクワクしています。
――それは楽しみですね!
はい! 3年間ほど通うのですが、2年間で2級整備士の資格を取って、残り1年で板金塗装が出来るようにならなくちゃいけないんです。
正直に言うと、私に出来るのかな? という不安も少しはあります。
ですが、両親の反対を押し切って入学したので、とにかく今は頑張るぞ!絶対に整備士になるんだという前向きな気持ちでいるように心掛けています。
――整備士になることを、ご両親は反対されていたんですか?
高校を卒業してから正社員として働いていたので、両親からは「クルマは趣味程度でいいんじゃないの?」と言われていましたね。
まぁ……、普通に考えてそうなりますよね。だけど、どうせなら好きな仕事をしていきたいと思ったんです。
――整備士は力仕事だし、女性よりも男性の方が割合的に多いでしょうから、ご両親はそういう所も心配されたのかもしれませんね。
心配してくれているのは、自分でも分かっています。でも、どうしても整備士になりたかったんです。
最初は耳も傾けてくれなかったけど、半年くらいかけて説得したのと、私がRX-8に情熱を注いでいるのを見てくれていたみたいで、本気なんだなと悟ってくれたようです。
今は、1番応援してくれています。
――ご両親は、クルマ好きなのですか?
どちらもクルマ好きですね。私がスポーツカー好きになったのは、お父さんの影響が大きくて、幼い頃から横にくっついてクルマをいじっていたし、RX-8のチューニングは一緒に手伝ってもらっています。
お母さんは、RX-8のことを私以上に気に入ってくれています。LINEのホーム画面にしてくれたり、「あんたのクルマが1番カッコイイじゃんっ」って言ってくれるんです(笑)。
――確かにカッコイイ!!可愛らしい雰囲気のELLAさんからは想像の出来ないくらい、ゴツゴツしてて男らしい見た目です!
あはは(笑)、ゴツゴツですか(笑)?褒められて……ますよね(笑)?
――もちろんです!
ありがとうございます。自分のイメージするスポーツカー像があって、それに近づけるようなチューニングをするようにしているんです。
1番気に入っているのは、自分で塗装して装着したサイドステップですね。YouTubeを見ながら、下地を磨いたり塗料を吹きかけたりして、難しかったんだけど、とても楽しかったです。
自分でやりたいっていう気持ちを、初めて形にした部分だから、思い入れがあるんだと思います。
あとは、エンジンオイル交換を、お父さんと一緒にしたのも楽しかったなぁ。
――当然と言われてしまうかもしれませんが、本当にクルマいじりが好きなんですね。話を聞いていると、好きという気持ちが溢れていますもん。
お父さんに、「そういえば、お前は赤ちゃんの頃からクルマ好きだった」って言われたことがあるくらいですから(笑)。夜泣きをしても、ドライブに連れていくと、クルマの中で安心して寝ていたそうです。
――将来は、どんな整備士になりたいですか?
まずは、ロータリーエンジンについて詳しい整備士になることが目標です。もちろん、レシプロエンジンも整備出来るようになりたいですが。
――なぜ、ロータリーエンジンにこだわるのですか?
ロータリーエンジンに強い整備士が少ないと思ったからです。
だけど、私含めそういうクルマに乗っている人もいるわけだから、その人達が安心してクルマを任せられるような場所になっていたいなと思ったんです。
だって、故障した時に、どこに修理に出せばいいの?……って不安になるの嫌じゃないですか。
――確かに。ちゃんと、しっかり整備出来る人に見てもらいたいですしね
ですよね。レシプロエンジンを搭載したクルマに比べて、ロータリーエンジンを搭載したクルマって個体数が少ないから、整備士の方も触る機会が少ない=詳しく知らないという事態が起こるのかなと思うんです。
だから私は、ロータリーエンジンを積んだRX-8を購入して、自分で触って性質などを知っていくのが1番だろうなと思ったんです。
実は、スポーツカー購入を検討していたときに、86という選択肢もあったんです。だけど、ロータリーエンジンに強くなりたいならと考え、RX-8を選びました。
――いずれは、“ロータリーエンジンのELLA”という異名が付くくらい、ロータリーエンジン界隈で有名になっているかもしれませんね!
だといいなぁ(笑)。そのためにも、とにかく今はRX-8のチューニングを自分ですることによって経験を積み、整備士の仕事に活かせるようにしたいと思います。
――まずは、どこをチューニングしていくご予定ですか?
エンジンを、3ローターや4ローターにしようかなと考えています。というのも、走れて、魅せられるようなクルマを作りたいというのがあるんです。
今は2ローターNAなんですけど、NAのまま、そこだけ変えていこうかなって。
そんなELLAさんですが、整備士になった暁には、1980年代以降に生産された国産のスポーツカーのレストアもしていきたいそうだ。
経年劣化して動かない個体を集めて、大切に乗ってくれるオーナーさんの元に送り出したいのだとか。
3年後の4月には、きっと頼もしい整備士になったELLAさんが見られるはずだ。
【Instagram】
ELLAさん
(文:矢田部明子)
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