手のかかるクルマほど可愛い!FTOからスカイラインに乗り換えて気付いた、「自分のクルマ」という感覚

  • 三菱・FTO

去年の冬、前の愛車である「三菱 FTO」が故障し、「日産 スカイライン」を購入したという「8分音符」さん。

FTOは自分で購入した初めてのクルマで、かなり思い入れがあったと話してくれました。
「今でも大好きなんですけど、とても大変なクルマだったんだなぁ……とも思うんです。かなり……」と、噛み締めるような言い方をしていました。

今回は、8分音符さん × FTO×スカイラインのお話をお届けします。

――ズバリ聞きますが、FTOってそんなに大変だったんですか?

  • 三菱・FTOでジムカーナ
  • 三菱・FTOの左フロント

はい……。かなり大変でした(笑)。

先輩から譲ってもらったんですけど、放置していたらしく、エンジンが3気筒くらい壊れていて瀕死レベル状態だったんです。
それを修理して、ジムカーナに挑戦するまでに回復したんですけど……。

それがキッカケなのか、パワステのステアリングラックから油が漏れたり、1ヶ月に1回は何かしらが故障するようになってしまったんです。

サスペンション、オルタネーター、とにかく色々な場所から不具合が起こりました。まぁ、でもクルマ屋さんと仲良くなれたのは良かったかな!

――めちゃくちゃ前向き(笑)!

じゃないとやっていけないといいますか……(笑)。タダで頂いたんですけど、修理代の方が高くついていましたからね。

ただ、このFTOのおかげで?手がかかったり、維持するのが難しいクルマが来ても、大変だと感じにくくなったのは良かったかなと思います。

ちなみに、今乗っているのは平成19年式のスカイラインなんですけど、気分的には現行型なんじゃないか?というくらい快適です。

何がすごいって、納車して半年が経ったのに1回も故障していないんですよ!
納車前に補機ベルトだけ変えてもらったんですけど、それだけしかしていないのに故障しないって……優秀すぎる……!!

  • 日産・スカイライン250GT

――あの~。多分ですけど、それ普通です。

え? そうですか? FTOで感覚がおかしくなっちゃったのかなぁ……。

――故障しないこと以外に、快適だと感じたことはありましたか?

乗り心地ですかね。というのも、FTOにはラリー用のサスペンションが装着してあったのと車高も下げていたので、突き上げ感どころか跳ねるという感じで。

スカイラインもスポーツセダンだから足回りは固めなんですけど、段差を越えてもストンと吸収してくれて乗りやすいんです。

だけど、これはあくまでも“乗り心地”に関してはという話で、どちらともすごく楽しいクルマには違いありませんでしたけどね!

  • 日産・スカイライン250GTのリア

――どんな所が楽しかったですか?

FTOは、車重が軽くて瞬発力がある所ですかね。交差点で、今だ!という時に行けるから街乗りもしやすかったです。
逆に、スカイラインは低速での加速はヌルッとしていますが、高回転で回し始めてからの加速はすごく良いんです。

同じV6高回転エンジンだけど、メーカーが違うとここまでタイプが違うんです。

あとは、ワインディングを走った時に感じたのは、FTOは7:3でフロントヘビーなのでアンダーが出るのに対して、スカイラインは5:5でバランスは良いんだけど、車重があるので振られるということですかね。
これも、それぞれに特徴があって楽しかったです。

  • 日産・スカイライン250GTのエンジンルーム

――なるほど。同じV型で6気筒のエンジンなのに、そんなにも変わってくるんですね。

変わるでいうと、年代がちょうど10年違うので、当時の法規による仕様の差もありますよ。

FTOの時代はマフラー音が多少大きくてもOKだったみたいですが、スカイラインの時代からは少し厳しくなったようで、音量が結構違うんです。

FTOに付いていたのは純正マフラーだったんですけど、アパートの管理人さんから「音が大きい!うるさい!」という苦情がくるくらい(笑)。
いやいや、このマフラー純正だからしょうがないんですよ……。改造してる訳じゃないんですよ……って内心思ってました(笑)。

スカイラインは静かなんですけど、NISSANらしい太い音がするから、それはそれで気持ちいいです。

  • 日産・スカイライン250GTのエキゾースト

――内装はどうですか?

どちらも最新の装備は付いていないんですけど、それぞれに特徴がありましたね。

FTOは、運転席のエアバックがオプションになっていたり、USBソケットはなかったんですけど、オートエアコンが付いていたり。
ちなみに、僕が気に入っていたのは、機械式のバキューム計です。針が振れるのがすごくカッコよかったし、今どき見ないから特別感がありました。

スカイラインもスゴいんです。15年前のクルマなのに、ブルートゥースが使えるんです。だから、音楽も流せるし、ハンズフリーで電話もできるという。

あとは、今となっては見かけない楕円形のアナログ時計が、エアコンとオーディオ操作パネルの間に付いているんですけど、それが高級感があって気に入っています。
だから、ナビには時間が表示されないように設定しています。

  • 日産・スカイライン250GTの時計

――ブルートゥースってそんなに前からあったのか……。

なかなかやるでしょ(笑)!?

と、こんなこと言ってますけど、ガソリンスタンドでバイトしている時に、お客さんのクルマを運転して、あまりの快適さにビックリすることが多々ありますけどね(笑)。

だけど、僕にとってスカイラインって“宝物”とか“家族”のような存在だから、いい子じゃなくて良いんです。常に一緒にいる存在というか。

う~ん、維持費はかかるけど、それも愛嬌があって可愛いかなという感じです。

  • 8分音符さんと日産・スカイライン250GT

8分音符さんは、クルマの良さは“便利なことだけではない”と話してくれました。これからも、愛車に愛を注ぐカーライフを送っていくことでしょう。

【Twitter】
8分音符さん

(文:矢田部明子)

[GAZOO編集部]