ホンダ・シビックセダンはまさに兄弟。頼りがいがあってカワイさもある愛しのマイカー

姉2人がいる3人きょうだいの末っ子として育った もちさん は、「男兄弟が欲しかった」と思っていたのだとか。そうした思いを抱きつつ成人した もちさん が手にした2台目の愛車はホンダシビックセダン。一時は縁がなかったとあきらめたクルマでしたが、まさかのミラクルで手にすると……趣味のミニカー収集のための遠征や日常のドライブなどで もちさん にたくさんの幸せをもたらしたそうです。

そんな、もちさん×シビックセダンのお話です。

―― もちさんはN-0NE、シビックセダンと乗り継いでこられたそうですが、もともとホンダ車がお好きだったんですか?

そうですね。小さいころからホンダが好きでしたし、家族もホンダ車にしか乗っていなかったからクルマと言うとホンダというイメージがあって。

―― 最初の愛車にN-ONEを選ばれたということはもともと小さくて可愛らしいデザインのクルマが好きだったんですか?

実はフィアット500みたいな小さなクルマが好きだったんですが、僕が中学生くらいのころにN-ONEがデビューして。それを見て以来「初マイカーは絶対N-ONEにしよう」と決めていて。

―― 初めてのクルマでN-ONEを手に入れて、まさに大願成就ですね(笑)。それで現在のシビックに買い替えたキッカケは?

N-ONEに乗っているうちに運転に慣れてきたんですね。それで「大きなクルマに乗りたい」という欲が出てきて……そんなときに、シビックセダンが生産終了するというニュースを聞いたんです。

「いつかはシビックセダンに乗りたい」と、なんとなく思っていたので、そのニュースを聞いてすぐにディーラーに行ったんです。そうしたら「残念ですが、もう販売は終了しました」と言われてしまって。

それでシビックセダンに乗ることを諦めていたんですが、半年後くらいにディーラーのスタッフさんから「試乗車として使われていたシビックセダンを中古車として販売するけれど、いかがですか?」とお声をかけてもらったんです。色もパールホワイトで17インチのアルミホイールを履いているという僕の希望通りの条件だったので即決しました。

―― 諦めていたのに、思わぬ形で手に入ったという運命を感じましたね。ただ、新車で手に入らないとなった時点では中古車は検討しなかったんですか?

中古車では最初考えていなかったんです。なので、シビックセダンは縁がなかったということで諦めてN-ONEにまだまだ乗り続けようと切り替えていました。ホントはシビックセダンを手にした後もN-ONEも所有する2台持ちにしたかったんですけど……現実的に厳しくて、シビックセダンを手にしたときにN-ONEはお別れしました。

―― シビックセダンが手に入るとはいえ、中古車に少し抵抗があったということですね?

最初はありました。壊れやすいんじゃないかみたいなマイナスイメージがあったのは確かですが、今回のシビックセダンはもともと試乗車だったし、ディーラーのスタッフさんが勧めてくれたから大丈夫かなという気がしていました。

―― 実際に乗ってみると、前のクルマとはだいぶ違ったと思いますが、第一印象はどうでしたか?

納車されてすぐに買い物に行きましたが、最初はデカいなって思いましたね(笑)。ただ、駐車場にバック駐車した際に一発で決められたりして、「デカいけど、案外乗りやすいな」とは感じましたね。高速道路を走ってみてもN-ONEと比べて安定感があるし、直進時の余裕のある走りが違うなって感じました。

―― シビックセダンに替わってから、クルマの使い方は変わりましたか?

変わりましたね。N-ONEのころは僕の住んでいる宮崎県から隣の県に行くくらいが精いっぱいでしたが、シビックセダンになってからは九州どころか山口県とか本州に行くことも増えました。おかげで趣味のミニカー集めがはかどりました。

―― ミニカー集めのためのドライブが増えたということですか?

そうです。僕は子供のころからトミカみたいなミニカーを集めるのが好きで、地元のミニカーがあるお店にはよく行ったんですが、なかなか本州のお店には行けなかったんですよね。なので、シビックセダンに乗り替えたことで遠くまで行けるようになったのは大きいですね。

―― 本州のお店だからこそ手に入るミニカーもあるということでしょうか?

そうなんです。「通販でも買えるんじゃない?」という方もいるんですけど、コレクターとしては実物を見て買いたいという思いもあるんですよね。なので、シビックセダンのおかげで行動範囲が広がったということもあり、県外のミニカー専門店は僕の新しいドライブスポットになりました(笑)。

―― SNSを拝見すると、オフ会やコラボ撮影にも積極的に参加されているようですが、これはシビックセダンになってからのことですか?

そうですね。このクルマに乗るころにSNSを始めて、そこで知り合った方と実際に会うようになったんです。最初はドキドキしましたけど、実際にお会いしてみると、数少ない同い年のシビックセダンのオーナーさんだったので意気投合したんです。それからオーナーの輪が広がっていった感じです。

―― 確かにシビックセダンのオーナーさんとなると、もちさんより年上の方が多いイメージがありますよね。ちなみにシビックセダンに買い替えた際の周りの反応はどうでしたか?

シビックセダンが高いクルマというイメージがあったのか、「そんな高いクルマ選んだの!?」と驚かれました。周りは軽自動車が多かったからですかね。でも、地元にもクルマ好きの友人が2人いて、愛車はそれぞれデミオとMINIで、この2人とよく遊んでいます。

―― オフ会やコラボ撮影に行くと、カスタムされた車を見ることも増えると思いますが、もちさんもカスタムしたいという欲は出てきましたか?

出てきました。でも、「一見純正に見える」というカスタムをしたいと思っていて、ホイールとグリルを替えただけだから一見わかりづらいと思うんですよね。それがオフ会とかに行くとクルマ好きな方ばかりだから、わかってもらえるのが嬉しいですね(笑)。

―― もともとシビックセダンを購入したらカスタムしようみたいな思いはあったんでしょうか?

ありました。N-ONEのころは結構いじっていたんですが、シビックセダンは比較的オトナな雰囲気のクルマだから、あまり派手なカスタムはしないようにしようと思いました。

―― シビックセダンに乗りだして3年が経ちますが、どんな思い出がありますか?

同じクルマに乗っている人たちにたくさん出会えたことが嬉しかったですね。シビックセダンに乗っている同世代のオーナーがいるということに驚いたし、仲良くなれたのは僕にとってとても大きかったです。

あとはオフ会絡みで山口県まで行ったときに、現地のミニカー専門店に行ったのも思い出深いですね。お店に行くまで何が置いてあるかがわからないのですが、行ってみるとシビックセダンとN-ONEのミニカーが販売されていたので手に入れました。特にN-ONEの方は限定品だったので、嬉しかったですね。

―― シビックセダンの気に入っているところはどこですか?

デザインですね。顔面も迫力があって好きだし、横からのフォルムや後ろのCピラーのなだらかな感じや後ろのテールランプも個性的だし……どこから見てもカッコイイし、自慢したいくらいに大好きです。

クルマでレストランとかに行っても、少しでも自分のクルマを見ていたいから、なるべく店内の窓際席に座らせてもらって、駐車場にあるクルマを眺めているタイプです(笑)。

―― 今後、このクルマでやりたいことなどはありますか?

もっといろいろなところに行きたいですね。宮崎って神戸とフェリーで繋がっているんですが、それに乗って神戸や大阪に行きたいなと考えています。大阪や神戸にもミニカーのお店があるので、そこもぜひ行ってみたいなと。

―― では、シビックセダンは もちさんにとってどんな存在ですか?

すごく仲のいい兄弟ですね。僕には姉が2人いるんですが、兄や弟がいる男兄弟が憧れだったんです。なので、シビックセダンは遠くに連れていってくれる時は頼れる兄のようだし、洗車しているときは可愛がっている弟みたいに見えて(笑)。

だからシビックセダンは僕が欲しかった男兄弟になってくれた感じで、すごく楽しく毎日を過ごせています。N-ONEのときは初めてのクルマだったからか「友達」っていう感覚でしたが、シビックセダンに関しては「男兄弟」って感じがします。

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もちさん

(文:福嶌弘)

MORIZO on the Road