ジムニー×沖縄=新たな発見の連続!スズキ・ジムニーは自分好みに遊べる



「還暦を過ぎてからジムニーにハマってしまいました。」

そう話すのは、これまでにトヨタ・カローラやスプリンタートレノ、MR2、日産・シルビア、スカイライン、スバル・レガシーツーリングワゴンなど、数々のクルマに乗ってこられたスラさん。

約1年半前に2000年式のジムニー(JB23-3型)を購入し、沖縄県という新たな地へ引っ越した後も、オフロード走行を楽しんでいるという。

「昔、クルマに乗っている時はスピードを求めていた」という彼が、ジムニーに辿り着いたのには、どんな理由があったのでしょうか。

今回は、ジムニー×スラさんのお話です。

――スラさんがジムニーに興味を持ち始めたきっかけは何だったんですか?

30年ほど前、親しい友人が新車のジムニー(JA11)を購入したのが、このクルマを意識し始めるきっかけでした。まさか自分がジムニーに乗るなんて、予想していませんでしたね。

――徐々にジムニーが気になり出したという感じなんでしょうか。

そうですね。昔からオフロードを走るクルマに興味がなかったわけではないんです。
というのも、WRC(FIA世界ラリー選手権)が大好きだったんです。ロードレースもよく見ていたけど、オフロードのレースも当時から見ていたんです。

「自分もいつかはオフロード走行を体験してみたい」という気持ちが、僅かながらあったのかもしれないですね。

――今の愛車を決める時は、どういった経緯でジムニーを選んだのですか?

当時、クルマを運転する機会っていうのが社用車だけで、マイカーは持っていない時期だったんですよ。それで、自分のクルマが欲しくなったんですが、限られた資金の中、取捨選択していくと、軽自動車で旧いクルマという条件に行きついたんです。

そして、何よりも“自分が楽しめるクルマ”というのがクルマを買う上での私のモットーで、それも当てはまっていたんですよね。

――ということは、ジムニーの楽しさというのは、既にご存知だったんですね。

ジムニーって、自分好みにカスタムして楽しむ人が多いんですよね。それで、旧いジムニーも色々とイジれることを知ったら、ますます興味が出てきて…。

今では自分なりに、(もちろん)車検の通る範囲内でイジったりしています。それもすごく楽しいんですよね。

――ジムニーを購入後、初めて乗った時のフィーリングはどうでしたか?

ちょっと前の年代のものを購入した結果、走りもそれなりに年代を感じたんですが、逆に手の入れがいがあるなって思いましたよ。

完璧なクルマというわけじゃなく、余白があって自分好みにしやすいですし、ジムニーって楽しみが多いと思っているんです。

――クルマをイジるのは、元々好きだったんですか?

ただ単純に機械イジリが好きなんです。通っていた大学が機械科でしたし、昔から機械を触るのが大好きでしたね。それも影響してか、手を加える必要のないクルマは面白味が無いと思っていて、その点ジムニーだったら、やりようによってなんとでもなりそうだなって思ったんです。

――数年前に沖縄県に引っ越されたとのことですが、カーライフを楽しむ上で沖縄県という環境はどうなんですか?

楽しいことが多いですね。

今住んでいるところからクルマで5分も行くと、すぐ海に出るんですけど、そこの景色が良くて、休みの日で暇だったら海岸に行って海を眺めているんですよ。

それと、今まで走ったことのないような道を走れるのも最高ですね。

沖縄に来るまでは舗装道路ばかり走っていたのもあり、いざオフロードを走ってみると「こんな場所もあるのか!」っていう新しい発見があるんですよね。その感覚がとても楽しいです。

――確かにその感覚ってオフローダーならではかもしれないですね!

沖縄にはヤンバル(山原)っていって、沖縄島北部の豊かな森林が広がる地域があるんですけど、この間、その中を走っていたら、いきなり海と青空がパッと広がって、すごく景色の良い開けた場所に出られたんですよ。

こんなにも綺麗な場所があったんだって驚きました。こういう気持ち良さっていうのも、オフロードの醍醐味なんだと思います。

沖縄に引っ越してきて半年以上が経ちますが、いまだに新しい発見があって、めちゃくちゃ楽しいです。

――ジムニー乗りの集まりやイベントに行かれたりはしないんですか?

興味はあるんですが、まだイベントには行ったことがないです。

時々、イベントを探したりするんですけど、そもそも沖縄ってあんまりそういうイベントが無いんですよね。オフローダーのミーティングはあるみたいなんですけど、大きいクルマばかりなので、ちょっとまだ勇気が出なくて…。

あと、私はどちらかというと人見知りなので、知らない人に声をかけられるか、ちゃんと楽しめるかっていう心配があるんです(笑)。今後機会があれば、参加してみたいなとは思っているんですけどね。

――やりたいことがまだまだありそうですね!今振り返ってみて、スラさんにとってジムニーってどんな存在になっていますか?

例えが悪いかもしれないけど、おもちゃのような存在ですかね。乗っても楽しいし、イジっても楽しい。メンテナンスは手がかかるけど、それも面白いし、もはや可愛いみたいな、そんな感情すら抱きます。

今後のカーライフの予定を聞くと「ジムニーをイジりながら楽しむカーライフは、重いものを運ぶことも多々あり、体力を要するため、年齢的にキツくなってきた。」と話すスラさん。

「お金を貯めて、新型のジムニーシエラにしようかと思う」と続ける彼でしたが、本当の願いは「今のジムニーをフルでレストア&オーバーホールすることだ」と付け加えた。

初代ジムニーのカタログ表紙に書かれた「男の相棒 ジムニー」というキャッチコピー。
その言葉通り、彼にとってのジムニーは、瞬く間に、密接な存在となったのではないだろうか。

【Instagram】
スラさん

(文:秦 悠陽)

MORIZO on the Road