10年以上前に見たBRZに憧れて。レース好き看護師が選んだ“人生の相棒”との日々
「BRZは、自分にとって“人生の相棒”ですね。乗り換えるつもりはなくて、ボロボロになるまでずっと乗っていたいと思っています」
そう話すのは、神奈川県で看護師として働くRYUYAさん。幼い頃に父親と訪れたスーパーGTでレースの世界に魅了され、中学生の頃には、GTマシンとして走る初代スバルBRZに憧れを抱くようになりました。
社会人になって初めて買ったホンダ・フィットからの乗り換えで、念願のBRZオーナーに。通勤から休日のドライブ、サーキット遠征まで、ほぼ毎日ハンドルを握りながら、趣味の写真撮影も楽しんでいるそう。
そんなRYUYAさんに、BRZと過ごす日常についてお話を伺いました。
——まずは、現在の愛車スバル・BRZとはどんな時間を過ごしているんでしょうか?
通勤にも使っていますし、休みの日に遊びに行くときも基本的にこのクルマなので、ほぼ毎日一緒に走っていますね。
休日は、近場を当てもなくドライブしたり、ちょっと遠くまで走りに行ったり。無駄にガソリンを使っているな、と思うこともありますけど(笑)、運転しているだけで楽しいので、つい乗りたくなってしまいます。
——BRZに興味を持ったきっかけは、どんなところにあったのでしょう。
最初のきっかけは、GTレースでした。BRZがレースデビューした頃にちょうどレースを見始めて「なんだこのクルマは?」と思って調べてみたら、スバルからBRZが新しく出たと知ったんです。たしか2012年か2013年くらい、中学生の頃だったと思います。そのときに見た初代BRZの姿がすごく印象的で「かっこいいな、いつか乗りたいな」と思うようになりました。
もともとクーペスタイルの見た目が好きだったこともあって、BRZにどんどん惹かれていった感じですね。モデルチェンジしてからは「もっとかっこよくなってるじゃないか」と思って、憧れはさらに強くなりました。
——レースの世界に興味を持ったのは、いつ頃だったのでしょう。
小学校5〜6年生くらいの頃ですね。父親に「こんなレースがあるんだけど、行ってみないか」と誘われて、スーパーGTを見に行ったのが始まりでした。
初めてサーキットでレースを見たときの衝撃がすごくて、そこから一気にハマりました。父も今スバルのレヴォーグに乗っていて、熱狂的というほどではないですけど、クルマ好きなほうだと思います。父の影響もあって、クルマやレースに興味を持ったんです。
——社会人になってから、最初に選んだのはホンダ・フィットだったそうですね。
そうですね。働き始めて最初に買ったのはホンダ・フィットでした。しばらく乗っていたんですけど「そろそろ買い替えようかな」と考えたタイミングで、ずっと憧れていたBRZが頭に浮かんで……。「思い切って乗ってみよう!」と決めたんです。
——初めてBRZに乗ったときは、どんなことを感じましたか?
まず「とにかく乗っていて楽しい」というのが一番でした。
スポーツカーに乗るのは初めてだったので「どんなものなんだろう」と思いながらハンドルを握ったら、想像以上に軽快に走ってくれて正直驚きました。反応が素直で、どこに行くにも運転していて楽しいんですよね。
人生で初めてのスポーツカーがBRZだったので、その楽しさの基準がBRZになってしまったところはあります(笑)。
——写真撮影もお好きなようですね。カメラを本格的に始めたのはいつ頃ですか?
本格的に撮り始めたのは、2〜3年前くらい。「F1を撮影してみたい」と思ったのがきっかけです。SNSでレースを撮っている方々の写真を見て「レースの“瞬間”を切り取れるのってすごいな」と強く惹かれてしまいました。
それから国内のスーパーGTなどを撮るようになり、次第にサーキットへ通う頻度も増えていきました。最初はCanonのEOS 80Dを使っていたんですが「せっかく撮るなら、あまり妥協したくないな」と思って、EOS R6も購入しました。決して安い買い物ではなかったんですけど、それくらい本気で撮りたいと思っていたので、思い切ってフルサイズデビューした感じですね。
レースだけでなく、自分のBRZをカメラで撮ることも多いです。「このアングルいいな」と思った場所があると、ついクルマを停めて撮影してしまいます(笑)。
——SNSでの発信も積極的にされていますよね。始めたきっかけは?
写真を撮り始めてすぐ、SNSに投稿してみたんです。すると、思っていた以上に多くの方からコメントをいただいたり、同じようにクルマやレースを撮っている人とつながったりして「これはちょっと面白いかも」となりました。
どんどん輪が広がり、サーキットでたまたま声をかけてもらって、その方のBRZを撮らせてもらったこともあります。SNSがきっかけでできた友達も多くて、「発信していて良かったな」と感じる場面は多いですね。
——BRZとのドライブで、印象に残っている場所やエピソードはありますか?
一番印象に残っているのは、BRZを購入してすぐに走りに行った箱根ですね。最初のドライブで峠道を気持ちよく流したときの感覚は、今でも忘れられません。BRZに乗り始めてまだ間もなかった頃だったので「スポーツカーってこんなに走っていて気持ちいいんだ」と強く感じた瞬間でした。箱根の峠の頂上付近から見える景色もとてもきれいで、撮影スポットとしてもお気に入りです。
その後は、近場だけでなく少し足を伸ばして走りに行くことも増えました。少し前には、長野のビーナスラインにも走りに行きました。とても景色が良くて「また行きたいな」と思っている場所のひとつです。これからの季節は雪が心配なので、次は春になったらきれいな景色を見に行きたいですね。
——彼女さんとも、クルマやモータースポーツを一緒に楽しまれているそうですね。
そうですね。「すごくクルマ好き」というわけではないかもしれませんが、彼女もレースを見るのが好きで、次のF1も2人で見にいく予定です。普段から自分のBRZにも乗ってくれるので、一緒に出かける時間が増えました。
レース観戦は、鈴鹿や富士、モビリティリゾートもてぎ、スポーツランドSUGOなどへ行くことが多いです。国内のサーキットであれば、ほぼこのBRZで通っていますね。
——BRZを長く楽しむうえで、心がけていることはありますか?
メンテナンスに関しては、今のところディーラーさんにお任せしている部分が多いです。前に乗っていたクルマは自分でいろいろ触ったりもしていたんですが、BRZは大事に乗りたい気持ちが強くて「下手に手を出すのは怖いな」と思うようになりました。
あとは、こまめに洗車をして、なるべくきれいな状態を保つようにしています。撮影することも多いので、汚れていると自分でも気になってしまうんですよね。
——改めて、RYUYAさんにとってBRZはどんな存在ですか?
一言でいうなら「人生の相棒」ですね。これから乗り換えるつもりはまったくなくて、ボロボロになるまでずっと乗り続けたいと思っています。
国産スポーツカーの価格帯が高くなっている中で、自分たちの世代でも手の届く金額で、ここまで楽しめるクルマはなかなかないと思います。電気自動車やハイブリッド車が増えていますが、純粋なガソリンエンジンを楽しめる点も魅力ですね。
もし「BRZどうかな……」と迷っている人がいたら「乗りたいなら絶対乗ったほうがいい」と伝えたいです。
これから走りに行きたい場所のことや、次のレース観戦の予定を楽しそうに語ってくれたRYUYAさん。通勤にも使える身近な1台でありつつ、休日のドライブや多くの仲間との交流など、BRZは日々の暮らしを豊かにしてくれる存在になっているようです。
「ボロボロになるまで乗り続けたい」と語るその言葉どおり、RYUYAさんとBRZの時間は、これからも長く続いていきそうです。
【X】
RYUYAさん
(文:小松暁子 編集:平木昌宏 写真:RYUYAさん提供)
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