自分を大きく変えてくれたシビックタイプR。人生最後のスポーツカーとして大切に乗っていく
去年の4月にホンダ・シビックタイプR(FL5型)を迎え入れてからというもの、自分の中で何かが動き出したと話してくれた「刹那さん」。やってみたいことが明確になり、自分には挑戦する行動力がこんなにあったのか……と驚くことさえあるそうです。子供のころからレースやクルマが好きだったこともあり「スポーツカーに乗って本当によかった」と語ってくれました。
今回は、刹那さん×シビックタイプRのお話をお届けします。
―――なぜ、シビックタイプRに乗ろうと思ったのですか?
きっかけは、ディーラーが主催するZR-Vの内覧会に、シビックタイプRが展示されていたことから始まりました。
―――ということは、もともとはZR-Vを購入しようとしていたのですか?
いえいえ。当時ヴェゼルを購入したばかりだったので、その予定はまったくありませんでした。きっと、営業さんがクルマ好きな僕に気をきかせて、新型車を見せてくれたんだと思います。そんな感じでZR-V を見に行ったんですけど、F1好きでスポーツカー好きだった僕は、シビックタイプRの方に目がいってしまってね(笑)。
近くに寄って車内を覗くと、赤バケットシートに赤マット、メーター周りはS2000やF1を思わせるようなデザイン。さらに、タイプRモードにするとスピードメーターが専用デザインにバッと変わるものだから、“またスポーツカーに乗りたい”という思いを揺さぶられたんです。これでも、若いころにランエボに乗ったことがあったんでね♪
とはいっても、ヴェゼルがいたから、すぐに買おうとは思わなかったんですけどね。
―――それなのに、なぜ購入しようという気持ちに変わったのですか?
YouTubeでタイプR関連の動画を見ていたら、開発責任者である柿沼秀樹さんのインタビュー動画が流れてきたんです。見てみると、クルマに対する熱い思いが伝わってきて、その情熱に心を打たれてしまったんですよ。よく「生産者の顔が見える農作物」というのがありますけど、クルマでここまで開発者の想いが伝わってくるって、なかなかありませんよ。
あとは、今後ハイブリッド化がどんどん進んでいくと、純内燃機関でマニュアルのスポーツカーに乗れなくなるかもと思っていたので、買うなら今だと決心したんです。僕らの子供時代のF1はセナや中嶋悟全盛期だったから「ホンダのスポーツカーに乗れるんだ!」って、心が踊りましたね。
―――なるほど♪ じゃあ、ヴェゼルは買ってすぐに手放したのですか?
いや、それがねぇ……タイプRは注文してから納車まで2年半かかりまして、ヴェゼルは1回目の車検ギリギリの約2年間乗ったから、半年はクルマ無し生活を強いられました(笑)。でもね?公共交通機関と徒歩がメインになって健康になったし、散々焦らされてからの納車だったから、喜びは倍増でした。うん……そういうことにしよう。
―――そうですね。プラスに考えたほうがいいですよ!
というか、ディーラーに引き取りに行ったとき、ソニックグレーパールのボディーカラーと、納車に合わせて注文した純正オプションのドライカーボン製テールゲートスポイラーが装着されたシビックタイプRを見たら、そんなことはどうでもよくなっちゃいました。ちなみに、現在進行形でカスタムしていて、無限製パーツやレイズ製のホイールも装着したところです。
―――乗ってみての感想は?
試乗をほとんどせずに購入したのですが、やっぱり愛車にしてよかったと感じています。なぜなら、日常領域を運転しているだけで、最高のドライビングプレジャーを体感させてくれるんです。例えば、遮音性はあるけど、耳に心地よく響くマフラーやエンジンサウンド、ハンドルやシートから伝わる振動など、非日常的な感覚がそこにありますから。
―――じゃあ、毎日のカーライフがガラッと変わったのでは?
それどころか、変わったのは僕のほうです。だって、この思いを誰かと共有したくなって、モビリティリゾートもてぎで開催された「Honda All Type R World Meeting亅に参加するほどアクティブになったんですから(笑)。
北海道に住んでいることから、フェリーで片道19時間15分もかけて行って、SNSで繋がっていた仲間たちと実際に話したり、憧れの柿沼さんに直接感謝を伝えてサインを頂くなど、今まででは考えられない行動力を発揮してしまいました。
―――往復で約40時間……。確かにすごい行動力です……。
それだけではなくて、北海道にタイプRのコミュニティがなかったので、思い切って自分で立ち上げてみました。本当に、今までの僕では考えられない行動力なんです……(笑)。
それでもやってみようと思ったのは、実際にHonda All Type R World Meetingに参加して“リアルに勝るものはない”と感じたからです。動画を通じてではなく、エンジンサウンドを聴く、シートに座ったときの感触を確かめる、実際に走ってみるのって、やっぱり魅力的なんですよ。クルマって仮想のものではないから、実際に五感で体感してこそだなと。もしかしたら、北海道にそう感じている人がいるかもしれないから、タイプR乗りに声をかけてみて40人くらいの仲間が集まりました。
こうやって“クルマ”という共通の趣味を持った仲間を増やしてきたのですが、今後もいろいろな繋がりを広げていくために、どうなるかは分からないけどがんばってみます。
そういった意味でも、シビックタイプRを人生最後のスポーツカーとして大切に乗っていこうと思います。このクルマと出合い、それを通じて生まれた繋がりや経験などのすべてに感謝の気持ちを忘れないように。
幼いころからクルマが好きで、クルマにいろいろな楽しさや幸せを教えてもらったからこそ、恩返しのつもりでできることをやってみるという刹那さん。「その相棒は、大好きなスポーツカーなわけだから!」と意気込んでいました。さぁ、レースは始まったばかり! 応援してますよ!
(文:矢田部明子 写真:川上竜矢)
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