【SUPER GT】GT500 中嶋一貴/関口雄飛組 LEXUS LC500が雪辱の今季初勝利!平川亮/ニック・キャシディ組が2位で続き1-2フィニッシュ
1か月ぶりのSUPER GTはLEXUSにとっての「ホーム」富士で今季最長の500マイルレースとして行われ、中嶋 一貴/関口 雄飛組 au TOM'S LC500 36号車が今季初勝利。平川 亮/ニック・キャシディ組 KeePer TOM'S LC500 1号車が2位で続き、1-2フィニッシュを飾りました。
予選
4日(土)予定よりも5分早い、午後2時35分から、気温31度、路面温度44度というコンディションでノックアウト方式の予選が開始されました。
午前中に行われた公式練習中、ZENT CERUMO LC500 38号車がブレーキトラブルによりクラッシュ。車両修復が間に合わないため、38号車は予選欠場となりました。
ライバル勢がタイムシートの上位を競り合う中、au TOM'S LC500 36号車は、ル・マン勝利からの凱旋となった中嶋一貴がLEXUS勢最速タイムで3番手。これに、好走を見せたルーキー山下健太のWedsSport ADVAN LC500 19号車が4番手で続きました。
ランキング上位を争い、重いウェイトハンデに苦しみながらもKeePer TOM'S LC500 1号車は平川が8番手タイムをマークしQ2進出。
DENSO KOBELCO SARD LC500 39号車は11番手、WAKO'S 4CR LC500 6号車は13番手でQ1敗退となりました。
Q2でも36号車が速さを見せ、関口雄飛が3番手タイムをマーク。国本雄資がアタックした19号車は6番手、ニック・キャシディがアタックした1号車は7番手から日曜日の決勝レースをスタートすることとなりました。
決勝
前日激しいクラッシュで車両に大きなダメージを負ってしまった38号車でしたが、メカニックの夜を徹しての復旧作業により、5日(日)の朝には車両は完全に修復。予選を走行していなかったため、嘆願書の提出により、最後尾から決勝レースに出場することとなりました。
5日(日)午後1時半、気温31度、路面温度47度と相変わらずの暑さの中、静岡県警の白バイとパトカー先導による交通安全パレードに続いてのフォーメーションラップを経て、177周、500マイルで競われる長いレースのスタートが切られました。
3番手からの36号車スタートを担当した関口はポジションをキープ。7番手グリッドからスタートでひとつポジションを上げた1号車のキャシディは、6周目に19号車をパスし5位へ。
大クラッシュから奇跡の復帰を果たした38号車は、クラッシュで破損したエンジンを交換し、シーズン3基目を使用したことにより5秒間のピットストップペナルティを受けることに。大きく遅れながら追い上げるレースとなりました。
36号車関口、1号車キャシディ共にトップ2台とはほぼ変わらないペースで、大きく離されることなく周回を重ね、23周目には2位浮上。36周終了時点でピットへ向かい、中嶋一貴へとドライバーチェンジしました。しかし、このピット時、右リアタイヤの交換に手間取りタイムロス。ピットアウトした中嶋一貴は4位へとポジションを落としてしまいましした。
しかし、中嶋一貴は諦めることなく追撃を開始。じりじりと差を詰めていき、60周目に3位、64周目には2位まで順位を取り戻しました。
73周目を終えて36号車は2度目のピットに向かいましたが、再び右リアタイヤの交換でタイムをロス。36号車に続く位置で追っていた1号車にもかわされ、1号車が3位、36号車は5位で再び追い上げを強いられることに。しかし、36号車の関口も目覚ましい追い上げを見せ、キャシディの1号車もかわし、98周目には2位まで再浮上を果たしました。
この時点で首位とは18秒ほどの差があり、その後、36号車は2位、1号車は3位のポジションで終盤戦へ。今大会は最低4回のドライバー交代が義務づけられており、最少回数のピットの場合、スタートドライバーが最終スティントを担当することになります。
145周目を終えて残り32周で1号車がピットへ向かい、平川からキャシディへ。36号車は148周終了、残り29周でのピットイン。中嶋一貴から関口へとドライバーチェンジしピットアウトした直後には、首位との差は約25秒でしたが、ソフトタイヤで逆転優勝を目指し関口がコースに復帰した直後、首位を走行していた車両がトラブルによりスローダウン。これで36号車が首位、1号車が2位へとポジションを上げLEXUS LC500の1-2体制となりました。
時刻は夕方6時を回り、徐々に暗くなっていくコースでの終盤戦、3位以下を大きく引き離した36号車と1号車の2台は、数秒差を保ったまま周回。36号車がトップで177周のチェッカーを受け、前戦首位を争いながらファイナルラップで痛恨の燃料切れに終わった雪辱を果たし、今季初勝利を挙げました。2位には1号車が入り、チーム・トムスにとって初となる1-2フィニッシュを果たしました。
13番手スタートから着実に追い上げた6号車が7位。クラッシュからの修復で最後尾スタート、そしてペナルティを受けながらも石浦と立川が諦めずに戦い続けた38号車は、終盤、ライバルの猛追を受け続けましたが凌ぎ切り、8位で貴重な4ポイントを獲得。19号車も10位でポイント獲得を果たしました。
今大会の結果、平川/キャシディ組がランキングトップに浮上。36号車の関口(中嶋一貴は欠場があるため)が7ポイント差の2位とタイトル争いに加わることとなりました。
SUPER GT 2018年 第5戦 富士 決勝結果:GT500
順位 | No. | 車名 | ドライバー | 周回 | ベストラップ | 所要時間/差 | タイヤ | ウエイト |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 36 | au TOM'S LC500 LEXUS LC500 / RI4AG | 中嶋 一貴 関口 雄飛 | 177 | 1'31.185 | 4:40'08.601 | BS | 30 |
2 | 1 | KeePer TOM'S LC500 LEXUS LC500 / RI4AG | 平川 亮 ニック・キャシディ | 177 | 1'31.427 | 1.564 | BS | 58 |
3 | 17 | KEIHIN NSX-GT Honda NSX-GT / HR-417E | 塚越 広大 小暮 卓史 | 177 | 1'31.695 | 21.184 | BS | 50 |
4 | 8 | ARTA NSX-GT Honda NSX-GT / HR-417E | 野尻 智紀 伊沢 拓也 | 177 | 1'31.675 | 26.906 | BS | 48 |
5 | 100 | RAYBRIG NSX-GT Honda NSX-GT / HR-417E | 山本 尚貴 ジェンソン・バトン | 177 | 1'31.366 | 32.197 | BS | 64 |
6 | 24 | フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A | ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ 高星 明誠 | 177 | 1'30.987 | 52.449 | YH | 14 |
7 | 6 | WAKO'S 4CR LC500 LEXUS LC500 / RI4AG | 大嶋 和也 F.ローゼンクヴィスト | 177 | 1'31.309 | 56.084 | BS | 58 |
8 | 38 | ZENT CERUMO LC500 LEXUS LC500 / RI4AG | 立川 祐路 石浦 宏明 | 177 | 1'31.162 | 1'22.587 | BS | 52 |
9 | 23 | MOTUL AUTECH GT-R NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A | 松田 次生 ロニー・クインタレッリ | 177 | 1'30.899 | 1'23.911 | MI | 62 |
10 | 19 | WedsSport ADVAN LC500 LEXUS LC500 / RI4AG | 国本 雄資 山下 健太 | 176 | 1'31.485 | 1 Lap | YH | 26 |
11 | 39 | DENSO KOBELCO SARD LC500 LEXUS LC500 / RI4AG | ヘイキ・コバライネン 小林 可夢偉 | 176 | 1'32.053 | 1 Lap | BS | 70 |
12 | 12 | カルソニック IMPUL GT-R NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A | 佐々木 大樹 ヤン・マーデンボロー | 175 | 1'31.310 | 2 Laps | BS | 36 |
13 | 64 | Epson Modulo NSX-GT Honda NSX-GT / HR-417E | ベルトラン・バゲット 松浦 孝亮 | 166 | 1'31.165 | 11 Laps | DL | 6 |
14 | 16 | MOTUL MUGEN NSX-GT Honda NSX-GT / HR-417E | 武藤 英紀 中嶋 大祐 | 162 | 1'31.275 | 15 Laps | YH | 16 |
15 | 3 | CRAFTSPORTS MOTUL GT-R NISSAN GT-R NISMO GT500 / NR20A | 本山 哲 千代 勝正 | 139 | 1'31.693 | 38 Laps | MI | 18 |
[ガズー編集部]
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