【WRC2023】第1戦 トヨタは1-2フィニッシュ。勝田は6位と健闘(ラリー・モンテカルロ)

  • 17号車(セバスチャン・オジエ、ヴァンサン・ランデ)

2023/1/19-1/22、モナコとフランスを舞台とするWRC最長の歴史を誇るラリー、WRC第1戦ラリー・モンテカルロが行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ(17号車)が優勝。オジエは、ラリー・モンテカルロ通算9勝(WRC開催としては8勝)と、伝統のラリーでの最多勝利記録を更新し、WRC通算優勝回数を56に延ばした。

また、トヨタのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン(69号車)が総合2位、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合4位、勝田貴元/アーロン・ジョンストン(18号車)は総合6位を獲得し、GR YARIS Rally1は今大会で用意された18本のステージのうち、16ステージでベストタイムを記録した。

DAY1
フランス南部の山岳地帯で合計2本、距離40.02kmのナイトステージが行われた。
有名なチュリニ峠を含むステージの路面は、雪こそないものの、所々凍結しており非常に難しいコンディションであったが、オジエはSS1、SS2と2ステージ連続でベストタイムを記録し総合1位に、エバンスが総合2位、ロバンペラが総合5位につけ、勝田はSS2でハンドブレーキにトラブルが発生し、総合9位で初日を終えた。

DAY2
モナコの西北に広がるフランス南部の山岳地帯で、3本のステージを各2回、合計6本、距離105.34kmのSSが行われた。
当日、濡れていたり、残雪があったり、凍結しているセクションもあったが、日中は美しい青空が広がり、全体的にはドライコンディションでの戦いとなった。
オジエは、オープニングのSS3から3ステージ連続でベストタイムを記録しリードをさらに拡大。前日のナイトステージでは堅実な走りに徹していたロバンペラは、この日ペースアップを図り、総合2位に順位を上げた。

DAY3
3本のステージを各2回、合計6本、距離111.78km、4日間で最長となるSSが、モナコの西北エリアに広がるフランス南部の山岳地帯で行われた。
天気は前日に続き非常に良く、路面は全体的にドライコンディションであったが、前日と同様、一部には残雪や凍結した路面もあり、インカットによって掻き出された泥で滑りやすくなっているコーナーも多かった。
この日、オジエは、大きなリスクを負わないアプローチで走りきり首位を堅持、対して、ロバンペラは、オープニングのSS9、SS11でベストタイムを刻むなどハードにプッシュし総合2位を守り、首位オジエとの差も16秒に縮まった。

DAY4
モナコの北側に広がるフランス南部の山岳地帯で2本のステージを各2回走行。4本のSSの合計距離は67.88km。
最終日も天気は良く路面は全体的にドライコンディションであったが、一部には凍結を防ぐための塩が路面に大量に散らばり、非常に滑りやすい区間もあった。
オジエは、オープニングのSS15とSS17で、ロバンペラはSS16でベストタイムを記録し、新旧世界王者による激しい首位争いがラリー終盤まで続き、ボーナスポイントがかかるパワーステージの最終SS18では、ロバンペラがベストタイムで締めくくるも、結果オジエが18.8秒差で首位を守り優勝した。

<<豊田 章男 (TGR-WRT会長)>>
セブは9回目、ヴァンサンにとっては初めてのラリー・モンテカルロ優勝おめでとう!

GRヤリス ラリー1にとっては2年目のスタートでした。
チームは昨年のラリージャパンから今シーズンを見据えたチャレンジをはじめ、短いオフの間にも車両へのアップデートを積み重ねて今回の初戦に臨んでくれました。毎年のことですがクリスマスもゆっくり休めずに準備をしてくれているチームメンバー全員に感謝します。また、その努力に応えるようにセブたちは優勝、他のドライバーたちも全SSを走り切ってくれました。チームとして気持ちの良いシーズンスタートになったと思います。みんな、ありがとう!

今年のシーズンオフはもう一つ大きな変化がありました。
チームが新たな会社「TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team」として始動したことです。新会社はWRCでの勝利を目指すだけでなく、ラリーの裾野がもっと広がるような商品開発や、競技がもっとサスティナブルになるような様々な取り組みにチャレンジしていきます。Chief Rally Sporting Officer(CRSO)のヤリ-マティ、Chief Technical Officer (CTO)のトムをはじめ、ここの社員はみんなラリーが大好きでクルマが大好きです。ラリーを通じて、クルマがもっと人々の笑顔を増やしていけるよう一緒に様々なチャレンジをしていきましょう!

追伸 ドライバー、コ・ドライバーのみんなへ
ラリージャパンの後、みんなでダート走行を楽しんだことを覚えていますか? あのコースがあるのは蒲郡という町です。その蒲郡市が「ここでラリーを開催してみたい! 蒲郡をモナコのようにしたい!」と盛り上がりはじめてくれました。今日、そのイベントがあったのでTOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamの一員としてみんなと同じレーシングスーツを着て楽しくドーナツの絵を描いてきました。見てくれていた皆さんにラリーの楽しさを知ってもらえたと思います。将来、蒲郡がモンテカルロのようになったらまたみんなで走りに来てください!

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