【WRC2023】第8戦 ロバンペラが2日連続全SSでベストタイムを記録し、3年連続でエストニアを制覇(ラリー・エストニア)

  • ヨンネ・ハルットゥネン、カッレ・ロバンペラ

2023/7/20-7/23、シーズン後半戦となる開催4年目のハイスピードグラベルラリー、WRC第8戦ラリー・エストニアが行われた。
TOYOTA GAZOO Racing WRTのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン(69号車)が優勝。ロバンペラは佐藤恒治社長の前で、ラリー・エストニアを3年連続で制覇し、今シーズン2勝目また通算10勝目を記録した。
エルフィン・エバンス/スコット・マーティン(33号車)は総合4位で、勝田貴元/アーロン・ジョンストン(18号車)は総合7位でフィニッシュし、ロバンペラとエバンスが獲得したポイントにより、マニュファクチャラー選手権におけるリードを57ポイントに拡大した。

DAY1
エストニア第2の都市タルトゥで、全長3.35kmのグラベルステージ、スーパーSSが1本行われた。
タナックがベストタイムを記録したが、シェイクダウン後にエンジン交換を行なったことで5分間のペナルティとなり、エバンスがラッピと同タイムで首位に立った。
TOYOTA GAZOO Racing WRTは、ロバンペラが総合3位に、勝田が総合5位につけ、全車が好調に走り切った。

DAY2
この日から森林地帯での本格的な戦いがスタート。サービスパークの北側と南側で計7本、距離133.38kmのステージが行なわれた。
早朝は美しい青空が広がっていたが、その後曇り時々晴れの天気に。午後は一時的に降雨もあり、グラベル路面の一部は湿った状態となった。
ロバンペラは、路面の滑りやすい砂利を掃き飛ばしながらの不利な条件での走行となったが、午後の再走ステージでSS5、SS6と2ステージ連続でベストタイムを記録し首位に、エバンスは、ラッピと激しい総合3位争いを続けた結果、総合4位で終了した。

DAY3
スーパーSSを含む計9本のステージの合計距離は102.61km、サービスパークの南側エリアが主舞台に。天気は晴れ時々曇りとなり降雨はなく、グラベルステージは全体的にドライコンディションとなった。
ロバンペラは、不利な出走順一番手ながら9ステージを全てでベストタイムを記録しリードを拡大。エバンスは、攻めの走りを敢行し総合4位、勝田は総合7位となり、前日の順位を守り切った。

DAY4
サービスパークの南側エリアで、2本ステージを各2回走行。計4本のステージの距離は61.08km。天候は朝から雲が多く、時々雨がぱらつくことも。午前8時の時点で気温は13度前後と、冷涼な朝となった。
ロバンペラの勢いは前日に続き衰えず、全ステージでベストタイムを記録。ボーナスの選手権ポイントを獲得可能な最終のパワーステージも制し、優勝を果たした。
エバンスは、この日もラッピと激しい争いを展開。結果、逆転こそ叶わなかったが、パワーステージでロバンペラに次ぐ2番手タイムを記録したことで、ボーナスの4ポイントを獲得し、ドライバー選手権2位の座を守った。

≪豊田 章男 (TGR-WRT会長)≫
カッレ、ヨンネ、優勝おめでとう! そして、ラリー・エストニア3連勝おめでとう! 2年前、20歳のカッレが最年少で優勝したのがエストニアでした。それまでの最年少記録はヤリ-マティの22歳。今22歳のカッレは既に10勝をあげています。最年少2桁勝利もおめでとう! また今度ドーナッツをプレゼントできたらと思います。

チームタイトルに向けたポイントをしっかり稼いでくれたエルフィンとスコットにも感謝です。また、貴元とアーロンは今回3台目のワークスとしての参戦でした。車両にトラブルを出してしまいチームとしては申し訳ないことをしましたが、ゴールまで着実にクルマを運んでくれたことがチームの強さに繋がりました。ありがとう。

私は東京ドームの都市対抗野球に、佐藤社長はエストニアのラリーの現場に、それぞれ足を運び、トヨタのアスリート達と共に戦う週末を過ごしました。いずれも勝つことができ、我々にとって本当に良い週末だったと思います。(野球は週明けにまだ2戦残っていますので引き続き一緒に戦いたいと思います。)

次戦は我々のホームタウン”フィンランドのユバスキュラ”でのラリーです。今回、ヤリ-マティにはドライバーに戻ってもらうようにお願いしました。そうすることで、私がチーム代表代行として現地に行かないといけなくなるからです(笑)。どのように私がチーム代表代行を務めれば良いか? 佐藤社長が今回のエストニアで手本を示してくれていました。佐藤社長は早朝のドライバーエンジニアミーティングに参加し、夜はメンテナンスが終わるまでサービスを離れず、ずっとチームとコミュニケーションを取り、寄り添いながら戦ってくれていたようです。チーム代表の時のヤリ-マティも、いつも朝早くサービスに行ってチームメンバーとのおはようの挨拶を欠かしません。フィンランドでは私もそれを真似してメンバーと沢山のコミュニケーションを取り、チームの力になれればと思っています。

ケニア、エストニアからの良い流れを次戦に繋げられるよう、私も万全の準備でフィンランドに向かいますので、チームの皆さん待っていてください。

勝つぞ! 勝つぞ! 勝つぞ!

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