レクサス新型SUV GXを世界初公開 23年末より順次販売

  • レクサス 新型GX(プロトタイプ)

    新型GX(プロトタイプ)

6月9日にレクサスの新型SUV GXが世界初公開された。気になる日本での発売について言及はなく、2023年末より順次各地域に展開するにとどまった。GXはまさに質実剛健、デザインは水平基調でシンプル、でも走りは凄いという車だ。

新型GXは、「ザ・プレミアム・オフローダー」として開発され、過酷な悪路から街中の舗装路に至るまで、お客様がクルマと共に過ごす様々なシーンで心高まる体験を提供するために進化を遂げた。
 

概要

新型GXは従来のGX、販売中のプラドよりサイズは大きくなっているが、ランクルやLXよりは小さなサイズとなっている。ボディーにLXと同じGA-Fプラットフォームの採用。エンジンは、LXに搭載されている3.5L V6ツインターボ、クラウンに搭載されている2.4L 直列4気筒ターボハイブリッドを搭載する。3.5L(V35A-FTS)には10速AT、2.4L(T24A-FTS)は新開発の8速AT の間にモーターと湿式クラッチが一体となったフロントモジュールを組み合わせたハイブリッドシステムを採用する。これによりフレーム車に相応しい強靭性を増している。
サスペンションは、フロントにハイマウントダブルウイッシュボーン式サスペンション、リヤはラテラルコントロールアーム付き4 リンクリジッドサスペンションとなる。また、四輪のショックアブソーバーの減衰力を電子制御するAVS を設定しているため、凹凸が複雑な場面でも車両姿勢が安定し、快適な乗り心地となっている。
SUV車として重要なアプローチアングルは従来GXより5度立たせ、レクサスの本格SUVらしいデザインと悪路走破性を両立するパッケージとなった。ランドクルーザ、プラド、LXと数値を比較してみると、絶妙な立ち位置であることがよくわかる。また、オフロードとオンロードの安定性を両立させるために、レクサス初のE-KDSSを採用することにより前後の電動式スタビライザーを独立制御し、細かくスタビライザーの効果を変化させている。

 

新型GX プラド ランドクルーザー LX
全長(mm) 4950 4825 4950/4965/4985 5100
全幅(mm) 1980 1885 1980/1990 1990
全高(mm) 1870 1835/1850 1925 1895/1885
ホイールベース(mm) 2850 2790 2850 2850
アプローチアングル(度) 26 31 32 22.6(25.9-27.4)
デパーチャーアングル(度) 23 27/28 26 21.7(24.9-26.3)
ランプブレークオーバーアングル(度) 23 22 25 21.3(25.9-28)


外装、内装

外装は、フロントピラーが立ち、スクエアなシルエット、水平基調なデザイン、低いベルトラインが特徴だ。フロントはスピンドルボディとオフロード機能に根差したプロテクター形状が融合されている。
インテリアは最近のレクサスで用いられている、新たなコックピットデザインの考え方「Tazuna Concept」に基づきデザインされている。、インストルメントパネル上面を基準に、水平・垂直基調のシンプルな構成となっており、メーターからつながる合成皮革で縁取られたレクサス初のセンターディスプレイが低く配置されている。一方、使用頻度の高い温度調整スイッチとオーディオスイッチは物理スイッチと残っている。内装色は3色を設定、 “OVERTRAIL”仕様には2 色設定されている。

OVERTRAIL仕様

標準仕様より本格オフローダーとして求められる専用機能やデザインを追求した仕様だ。
標準仕様との主な違いは、20mm ワイド化、タイヤメーカーと共同開発した専用の265/70R 18 のオールテレーンタイヤ、トレッドとブラックのアーチモール、フロント・リヤのバンパーコーナー下端を切り上げ、別体のセンタープロテクション、ブラックのアウターミラーカバーやアウトサイドドアハンドルなどの専用アイテムを装備している点だ。

外装色は全6色とし、新規開発色の「ムーンデザート」が専用色となる。インテリアカラーは、「ブラック」と明るいアースカラーの「シャトー」の2 色が設定される。シートデザインも、エクステリアのアンダーグリル形状をモチーフにデザインされたエンボスパターンや、肩口にはアクセントとしてオリーブカラーのバイオウルトラスエードを採用している。
(GAZOO編集部)