トヨタ・2代目スープラ(1993年~) トヨタ 歴代スポーツカー<1990年代>1話
第1話 2代目スープラ
細川連立政権が誕生して戦後日本の枠組みを作ってきた55年体制が崩壊し、Jリーグ発足に世間が沸いた1993年、トヨタのスポーツモデルのフラッグシップであるスープラは2代目(前身となるセリカXXから数えると4代目)に進化した。
"The Sports of TOYOTA"と堂々とうたい上げた新型は、車幅1815mmという3ナンバー専用設計。5代目セリカに通じる曲面的でグラマラスなボディーは、大型のリアスポイラーを標準で備え、Cd値は0.30を誇った。
シャシーは前後ダブルウィッシュボーンのサスペンションをはじめ91年に登場した3代目ソアラと多くのコンポーネンツを共有。エンジンはクラウンやマークⅡなどに使われていた直6DOHC24バルブ3リッターの2JZ-GEと、それのツインターボ版の2JZ-GTEだが、新たに電子制御スロットルシステム(ETCS)が採用された。また、ツインターボ仕様には、独ゲトラグ社と共同開発した国産乗用車では初となる6MTが設定された。
2代目スープラは、チューニング耐性の高いエンジンや高剛性ボディーなどからチューニングカーのベース車としても人気が高かった。2011年までにシリーズ全5作が作られている、ストリートレーサーを描いたアメリカ映画『ワイルド・スピード』の第1作(2001年)でも、スクラップ状態からよみがえらせ、ハイチューンを施したスープラが大活躍している。
モータースポーツでは、全日本GT選手権(現SUPER GT)のGT500クラスに1994年から2006年までの長きにわたって参戦、2002年にはシリーズチャンピオンを獲得している。ただしエンジンは本来の2JZ系ではなく、2リッター直4ターボや4リッターV8をベースに高度にチューンしたものが搭載されていた。
トヨタ歴代スポーツカー
【1960年代】
第1話 トヨタスポーツ800
第2話 トヨタ2000GT 前編
第2話 トヨタ2000GT 後編
第3話 トヨタ1600GT
【1970年代】
第1話 セリカ1600GT/カリーナ1600GT
第2話 初代カローラレビン/スプリンタートレノ
第3話 セリカLB2000GT
第4話 スターレット1300S
【1980年代】
第1話 3代目セリカ/2代目セリカXX
第2話 カローラレビン/スプリンタートレノ(AE86)
第3話 初代MR2
第4話 カローラFX1600GT
第5話 スターレット ターボ
第6話 4代目セリカ
第7話 初代スープラ
第8話 5代目セリカ
第9話 2代目MR2
【1990年代】
第1話 2代目スープラ
第2話 アルテッツァ
第3話 MR-S