遠くアイルランドからの来訪者 ~ ラリーは、観光客として行けない場所にいざなってくれ、その土地に友だちを作ってくれる!
こちらの外国人のご夫婦。美男美女の素敵なカップルですよね~。はるばるアイルランドからいらしたマット・シノール、キャサリン・シノールさんご夫妻です。新城ラリーに参戦する為に日本にいらしたというのですが、この情報が入ったのは新城ラリーの直前でした。なぜにわざわざ新城ラリーへ? そして、参戦車両がTOYOTA 86。なぜにTOYOTA 86? これは、ぜひお話を伺わなくては!ということでまずマルタイ(捜査対象者の意、そう言いたくなるほど興味がわきました)に接触です。
ようこそ日本へ! 彼らは、当然ですがラリーストでした。これまで世界中のラリーに出場しています。製薬会社にお勤めの旦那さまと、奥様は学校の先生。ご主人は、ラリースクールもやられています。しかし、ハードワークの合間に、ご夫婦でラリーを楽しんでいらっしゃるというアクティブなカップル。びっくりするのが、出るだけではなく、南米で開催されているダカールラリーや北米のパイクスピークスも観戦しに行ったと。
ダカールラリーは、仕事したことがあるので、南米の様子、地球と遊ぶ的感覚は状況がわかるのですが、タンデム(バイクに二人乗り)で訪れたと恐ろしいことを言っていました。ダカールラリー参加者同様のハードワークですよ…。富士山に似た山があったでしょと言ったら、あったと。とにかく、いろいろ激しいご夫婦です。そもそも、お二人とも、ラリー一家のご出身で、ラリーに出場するということは、育った環境から至極当然ということのようです。
新城ラリーのメイン会場 新城総合公園の様子。サービスパークの配置が変わってましたね
では、なぜに新城ラリーなのか?
前述の世界中のラリーに出場の件ですが、アイルランド、バルバドス、カリフォルニア、フィンランドのアーチサークル、ケニアのサファリラリー、ニュージーランド他、多数のラリー参戦経験あり。当然、世界の情報に耳を傾けていた中、日本でWRC招致活動をしていることを知ったそうです。どれだけ世界に向け活動が発信されていたのかは、私は詳細を掴んでおりません、ごめんなさい。
しかし、気に止めた外国人がおりました。もちろん、TOYOTA GAZOO RacingがWRCに参戦していて、自動車産業が基幹産業でもある日本は素晴らしい技術を持っていると考えていてくださったようです。そんな中、アジアでのラリー出場の経験はなく、このWRC招致活動をきっかけに心が動いたのと、シノールというお名前に、「新城(シンシロ)」がなんとなく響きが似ているというおまけ付きでした。初来日という訳ではなく、旦那様はお仕事で来られたりしているそうで、日本語の名刺もお持ちでした。
ショッピングモールにて、トヨタディーラーに展示してあったクルマに興味津々なお二人
では、なぜにトヨタ車なのか?
お話していてびっくりしたが、無類のトヨタ車好き。今年出たラリーには、フォード・エスコート Mk2というクルマで出そうですが、エンジンはトヨタの1600cc 4A-GEだったそうです。奥様もずっとトヨタカローラAE82でラリーに出ていたというから驚き。カローラのロードカーも所有しているそうですよ。日本贔屓というだけでもうれしいのにね。そこで、トヨタ車の出番となったようです。ここで初めて伺ったお話ですので、ここまでのストーリーでもうお腹いっぱいになりました。
話を戻して、そんな経緯もあり日本でラリーに出たいということで、日本のラリー仲間にコンタクトを取りやって来たという訳でやっと私の謎が解けました。シノールご夫妻とコーディネーターのテルゾマルムラ合同会社高橋巧さん、参戦車両を準備された折登自動車さんが、横浜市にありますトヨタカスタマイジング&ディペロップメントでシート合わせ。彼らは、ガレージ見学の機会もいただきました。ただ、ラリー車が新城の展示に行っていて、すでに不在だったので少し残念がっていました。セリカがないと…。
成田へ到着してから、準備の為に慌ただしく動き、ラリーウィークを迎えるとタイトなスケジュール。しかし、ご主人のマットさんは言います。
「ラリーでその土地を走れば、観光客が観ることのできない景色へいざなってくれ、そして地元の人々に会えて素晴らしい友だちを作ることができる」
まさに…と思う言葉をいただきました。クルマは、単なるツールで、ラリーを楽しむこと!って。
もっと早く出会っていたら、参戦することを広めてあげられたのにと思いましたね。実際、ラリー会場で彼らの写真を撮りに来られたリ、ご家族がアイルランドにいる方が応援に来られていたりで、自分自身もマットさんの言葉を肌で感じた気分でしたし、なおかつ、ラリーは、あらためて未知の世界だったことに気づきました。普段、取材をしているカテゴリーと違うので、勉強することばかりです。それぞれの良さを知ることも大切。
さて、現場に入ってからですが、他の取材もあり日曜日までお会いできないスケジュールでした。しかし、金曜日の新城文化会館で行われるセレモニアルスタートを見たかったので、立ち寄ってみました。クルマを降りる姿は、ダカールラリーで見たことありますが、いいですね。お顔が見られるからね。でも、走り出したら颯爽と行かれてしまい、写真、失敗しちゃいました(汗)。これも良い思い出です(涙)。
新城は、なかなか狭くて難しいチャレンジングなコースとおっしゃっていましたが、2日目は、小雨も降ったりでツルツルだったみたい。いや、雨が降らなくても私も転びそうになる路面ですね。ちょっと滑るかな。無事にクルマを壊すことなくラリーを終えています。
▽現地レポートは。こちらのFACEBOOKにて公開中
〇テルゾマルムラ合同会社公式FACEBOOK
https://www.facebook.com/terzomarumura/
奥様は仕事の為、その夜に帰還と最後までハードでした。マットさんもお仕事でそのまま日本滞在です。きっと、日本のオフロードにも興味を持たれたのではと思います。また、やって来てくれるかしら? その際は、みなさんお友だちになってくださいね!
ラリーの行程全てを追いかけられなくてごめんなさい。思いがけず、素敵な言葉をいただいたので、とても気持ち良い取材となりました。シノールさんご夫妻は、2016年にご結婚され、フィンランドでマイナス33度の中、アイス婚というのかしら? 式を挙げられました。世界のラリーへ赴くことは新婚旅行みたいなもんですね?と伺うと、イエスと。次の新婚旅行はどこでしょうね?いつまでもラリーと共にお幸せに!では、また!
〇シノールモータースポーツウェブサイト
http://www.msmotorsport.com/
(写真 / テキスト:大谷幸子)
レポーター(お)ねえさん・大谷幸子
随時、クルマに関する様々なイベント・テーマでレポートしていきます!
[ガズー編集部]
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