【トヨタ・クラウン クロスオーバー試乗】「いつかはクラウン」からどう変わったのか(竹岡圭)
1955年に初代誕生、今回16代目となる「クラウン」。いやはや長い歴史ですよね。何を隠そう、私の場合、クラウンと聞いて最初に思い浮かぶのが「いつかはクラウン」というフレーズだったりします。これは1983年に登場した7代目クラウンのキャッチコピーなのですが、その頃の私は「普通のおうちは『カローラ』。ちょっといいおうちは『マークII』。エライ人のおうちはクラウン」というイメージを持っていました(笑)。
このヒエラルキー、あながち間違ってはいないのかな~? なんて思いますが、つまり、おうちのクルマ=オトーサンのクルマ=オジサンのクルマとしてしか認知していなかったんですよね。クラウンをきちんと認識したのは、2003年発売の12代目となる“ゼロクラウン”でしょうか。でもそのゼロクラウンは、それまでのクラウンとデザインがガラリと変わったために、賛否両論あったように記憶しています。
そう、クラウンは意外にもチャレンジングなんですよね。はるか昔にさかのぼれば、4代目の“クジラクラウン”もそうでした。今になってあのデザインは人気が高いと聞きますけれど、当時はそれこそ賛否両論の否のほうが強かったなんていう話も聞いたことがありますから。
そして16代目クラウンも、なんとクロスオーバースタイルでいきなり登場したことで、もはやこれはクラウンと呼んではダメなんじゃないか? 的な声も聞こえてきたりもしましたよね。でも個人的には、これが今の時代のクラウンとして正解だったんじゃないのかな~なんて思っています。
私が子どもの頃は、オトーサン世代はセダンが主流でしたが、今の時代はSUVやクロスオーバーカーがメインストリームですし、なにより「オトーサン、クルマ貸してよ」と積極的に言いたくなるくらい、カッコイイじゃないですか。どの世代にも受け入れられる、魅力的なクルマに仕上がってると思います。
(文:モータージャーナリスト・竹岡 圭)
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竹岡圭さんが解説するトヨタ・クラウン クロスオーバーの注目ポイント
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