TOKYO OUTDOOR SHOWで見つけた、愛犬との旅をもっと楽しくするクルマたち 【ペットとドライブに出かけたい!第12回】
これまで本連載では、愛犬とのドライブを安全で快適に楽しむため、道路交通法に基づく正しい乗せ方や、安全性を高めるドライブグッズ、愛犬と一緒に楽しめるドライブスポットなどを紹介してきました。近年は、愛犬とのお出かけやアウトドアアクティビティをより快適にする製品も数多く登場しています。そこで今回は、キャンプやハイキング、登山、釣り、サイクリングなど、多彩なアウトドアライフを提案する「TOKYO OUTDOOR SHOW 2026(東京アウトドアショー2026)」を訪れました。
今回は、第6回で紹介したトヨタ モビリティパーツ神奈川の「ワン!PiNG ACE」シリーズから、新たに発売された「シエンタ ベッドキット」を中心に紹介します。あわせて、愛犬との旅や日常の移動をより快適にしてくれそうな製品も取り上げます。
愛犬と気軽な車中泊。「シエンタ ベッドキット」が提案する新しい使い方
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「ワン!PiNG ACE」シリーズからシエンタ用のベッドキットが発売。
トヨタ モビリティパーツ神奈川は、この連載でも紹介した愛犬家向けキャンピングカー「ワン!PiNG ACE」を開発しました。今回は、より身近なコンパクトミニバン「シエンタ」向けのベッドキットを展示。特別なキャンピングカーではなく、普段使いのクルマに"休める空間"を加えるという発想が特徴です。
ベッドキットはアルミ製のフレームとマットで構成され、現行シエンタ(3代目)の2WD・4WD、5人乗り・7人乗り、ハイブリッドパワートレインなどすべての仕様に対応します(2人乗りの「JUNO」を除く)。担当者は「天井までの高さは約60cmほどなので『快適に寝られます』という仕様ではありません。疲れたときにクルマの中で身体を伸ばして休憩できることを重視しています」と説明します。
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クルマの中で手軽に身体を伸ばして休憩できるのは安全なドライブにも役立ちそうです。
高速道路のサービスエリアやパーキングエリアで仮眠を取ったり、観光地で愛犬とゆっくりくつろいだり――。普段のドライブを少し快適にすることを目的とした製品です。
愛犬との避難生活も見据えた開発思想
このベッドキットには、もうひとつ重要な役割があります。それが災害時の車中避難です。開発のきっかけのひとつとなったのは、動物保護団体から聞いた被災地での実情だったといいます。
近年は地震や豪雨などの自然災害が相次いでいますが、犬や猫を連れて避難所に入ることが難しいケースは少なくありません。そのため、ペットとともに長期間クルマで生活する飼い主もいるといいます。「平らな場所で身体を伸ばして寝られないことが、一番のストレスになるそうです。飼い主のストレスは愛犬にも伝わり、ペットが体調を崩してしまうこともあると聞きました」とのことです。
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「ベッド」の下には広めのスペースを確保。荷物の置き場として活用できそうです。
そうした話を受け「万一のときでも、身体を伸ばして休める場所を手軽に作れないか」という発想から開発が始まったといいます。担当者は「とても快適というわけではありませんが、万一のときには避難場所としても活用できます」と説明してくれました。
約5分で設置。普段使いできる手軽さが魅力
シエンタ ベッドキットのもうひとつの大きな特徴は、その手軽さです。ベッドへの展開や収納は一人でも約5分で行えるため「キャンプに行くぞ!」という特別な準備は必要ありません。担当者は「マットを畳んで普段からセカンドシートに積んでおけば『少し休もう』と思ったときにすぐ広げられます。使い終わったら、また収納できる。その手軽さが一番の魅力です」と話してくれました。
約1年前にトヨタ モビリティパーツ神奈川が発売し、現在、販売エリアは4県へ広がっているそうです。愛犬との日帰りドライブや旅行はもちろん、災害時まで視野に入れた"普段使いできる備え"として、シエンタ ベッドキットは興味深い提案といえるでしょう。
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好みの色が選べるのは嬉しい気遣いですね。ベッドの表皮は汚れや傷に強い素材が使用されています。
愛犬との旅を快適にするハイエースベースの「Wonder AR」
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スーパーオートバックスが展開するキャンピングカーにも愛犬家を意識したモデルが用意されています。
シエンタ ベッドキットが「普段使いのクルマを必要な時だけ休める空間へ変える」という提案だとすれば、会場には愛犬との旅をより豊かにするキャンピングカーも展示されていました。
ハイエースの標準ボディをベースにしたキャンピングカー「Wonder AR」を展示していたのは、スーパーオートバックスかしわ沼南です。「ペットも快適。オールラウンドキャンピングカー」をコンセプトに開発されたこのモデルは、普段使いから車中泊まで幅広い用途に対応する一台です。車内には車載用のクーラーや200Ahのリチウムイオンバッテリーを標準装備し、季節を問わず快適に過ごせる環境を確保しています。
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暑さに弱いわんちゃんにとって、クーラーが装備されているのはありがたいですね。
シートには防水・防汚性に優れ、犬の爪が食い込みにくい素材を採用。床材も滑りにくく消臭効果を備えたクッションフロアを使用しています。ウォッシャブルタイプのカーテンも組み合わせることで、水や泥汚れ、ニオイにも配慮した室内空間ができあがっています。
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前席中央にクレートなどをしっかり固定できるので、寂しがり屋のわんちゃんも安心できそうです。
乗車定員は6名、就寝定員は2名で、リビングモードやテーブルモード、ベッドモードなど、用途に応じて車内レイアウトを変更できます。家族でのアウトドアレジャーや日常使いまで視野に入れた「オールラウンド」という名前にふさわしいキャンピングカーでした。
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網戸やリードフックなど、細かな所にも気遣いが感じられるWonder ARでした。
愛犬にやさしい装備、「SAny.VAN」のDOGパッケージ
会場では、Carstayが展開するキャンピングカーブランド「SAny.(サニー)」も注目を集めていました。SAny.は「Stay Anywhere, Anytime.(好きなときに、好きな場所で、好きな人と過ごせる世界)」というコンセプトのもと、幅広く楽しめるバンライフを提案するブランドです。ハイエースをベースとした「SAny.VAN」は、シンプルで温かみのあるデザインと、使い勝手を重視したレイアウトが特徴です。
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木にこだわった家具やナチュラルな内装が特徴のSAny.VANもDOGパッケージ装着車を展示。
今回展示されていた「DOGパッケージ」は、そんなSAny.VANを愛犬との旅にさらに適した仕様とするオプションです。リードフック(2か所)や防虫ネット、防臭と滑り止め効果のあるペット用フロアマット、シャワー延長ノズルなど、犬とのお出かけで役立つ装備6点をパッケージ化。車内で気になる換気や飛び出し防止に配慮されており、愛犬と飼い主の双方が安心して快適に過ごせる環境づくりを目指しています。
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Sany.VANの落ち着いた内装。
本格的なキャンピングカーとしての居住性に加え、愛犬とのドライブ旅行で感じやすい不便を細かな配慮で解消している点は、ペットとのバンライフを身近に楽しみたいユーザーにとって魅力的な提案だと感じました。
愛犬とのお散歩をもっと快適に、自転車「PAS Carigo」
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ヤマハの電動アシスト自転車も愛犬家を意識して開発されたそうです。
ヤマハ発動機のブースでは、アウトドア志向のバイクだけでなく電動アシスト自転車「PAS Carigo(パス キャリゴー)」も展示されていました。「愛犬とのお散歩が、キャリゴーでもっと楽しくなる。」をコンセプトのひとつに掲げ、荷物やペットを乗せやすい設計を採用したモデルです。
このモデルの魅力は、高い積載性と安定した走行性能です。専用設計のフロント&リアキャリヤには、豊富なオプションを組み合わせることができます。「ドライブペットキャリー」(Sサイズ/Mサイズ)のほか、軽量なバスケットなども装着でき、買い物から愛犬とのお散歩まで幅広いシーンに対応します。
特に樹脂製の「チューブパイプフロントバスケット」は軽量で低重心な設計を採用し、前に荷物を載せた際のハンドルのふらつきを抑えられそうです。また、安定感のある低床フレームや、愛犬を乗せた状態でも操作しやすいアップハンドルを採用。愛犬との日常のお散歩から買い物まで、毎日の移動をより快適にしてくれる一台といえそうです。
まとめ
愛犬とのお出かけと聞くと、これまでは「クルマに乗って目的地へ向かう」ことが中心でした。しかし今回のTOKYO OUTDOOR SHOWでは、普段使いのミニバンを手軽に車中泊仕様へ変えるベッドキットから、本格的なキャンピングカー、さらには愛犬とのお散歩を快適にする電動アシスト自転車まで、移動そのものをより楽しく、快適にする製品も展示されていました。
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愛犬とのライフスタイルが多様化する中、製品やサービスの選択肢が増えていることが感じられた今回のイベントでした。
今回のイベントで印象的だったのは、アウトドアをテーマとしたイベントでありながら、愛犬家を意識した製品や提案が多く見られたことです。ペットと一緒にアウトドアレジャーや旅行を楽しむライフスタイルが広がる中、そのニーズに応える製品開発も着実に進んでいることを感じさせられました。
愛犬との暮らしは家庭によってさまざまですが、それぞれの過ごし方に合わせた選択肢は増えています。こうした新しい製品やサービスにも、注目してみてはいかがでしょうか。
(文と写真:石川 徹)
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