レトロなフォルムにほっこり! ミドリカーで新鮮野菜を届ける「小林ふぁ〜む」

ぽってりと、おもちゃのように愛らしく、どことなくレトロなフォルムのクルマ。その荷台で売られているのは新鮮野菜! 京都府福知山市の農家「小林ふぁ~む」のミドリカーは、毎週水曜日の午前中、福知山市内にあるランドリーカフェの駐車場で野菜を販売しています。「野菜を売るかわいらしいクルマ」について、クルマとの出合いや移動販売をはじめたいきさつについて伺いました。

安全安心な野菜をミドリカーに積んで

  • 「小林ふぁ〜む」のトマトと「とまとのじゅ〜す」

安全・安心にこだわり、トマトやニンジンなどの野菜やオリジナルのトマトジュースが人気の「小林ふぁ~む」。出張販売を始めたのは2019年11月。場所を提供する「カリフォルニアランドリーカフェ」からのオファーで始まりました。

「当初はカフェ内での販売でしたが、冬季の集客が厳しくなったのをきっかけに、『何か面白いことを!』と考えて、愛車のミドリカーを移動販売車に変身させることにしました。このミドリカーが目印となって、たくさんのお客さんが集まってくださるようになりました。採れたての野菜を畑からみなさまのもとへミドリカーで直送します!」(代表取締役・小林加奈子さん)

  • 「小林ふぁ〜む」の小林加奈子さん

ミドリカーには、季節の野菜を20~30種類、その他トマトジュースや味噌、ジャムなどを詰め込んで販売しているそうです。

専門店で一目惚れ

  • コロンとかわいらしい見た目

ミドリカーとの出合いは、キャルルック(カリフォルニアルッカーの略)専門店。小林さんは、たくさんのかわいらしいクルマの中からミドリカーに一目惚れしたそうです。車種はマツダ「スクラムバン(平成19年式)」。普段は自家用車として使用しています。

  • 自家用車として田んぼ道を走るミドリカー

移動販売時はトランクを開けて営業。車内には突っ張り式に柱を2本立てて、黒板塗料を塗ったコンパネを3枚、マジックテープで留めて壁を作り、その下に板を敷き詰め、手作りした棚を3つ置いています。毎回5分足らずで設置・撤収ができるそうです。

  • 販売中の様子

小林さんのこだわりは、野菜を並べる木箱を乗せるための手作りの台。車幅に合うように採寸し、商品の見た目もよくなるように工夫したそうです。3日ほどで完成させたというから驚きです。

写真撮影するお客さんも多いミドリカー

お客さんにも好評なミドリカー。「かわいい!」「面白い!」と記念撮影する人も多いそう。

「小林ふぁ〜むは、ただ育てた野菜や米を販売するだけでなく、笑顔とわくわくする気持ちも一緒にミドリカーでお届けしたいと思っています。お客さんに『おいしかったよ』や『野菜を食べてくれない子どもが小林ふぁ〜むの野菜は食べてくれる』など、直接お客さんの声が聞けるのはやはりとてもうれしいです。そんなお客さんと直接対面できるのもミドリカーのおかげだと思っています」(小林さん)

  • 「カリフォルニアランドリーカフェ」の駐車場に止まるミドリカー

2021年には同じ駐車場で、他の農家と一緒に「軽トラ市」を開催する予定。その他にも、世の中の状況が落ち着いて各地でマルシェが再開したら出店を計画しているそうです(出店情報はインスタグラムに掲載予定)。

かわいらしいクルマにいっぱいの新鮮野菜。おいしいのはもちろんのこと、ちょっと食卓でミドリカーのことを話したくなりますね。

<取材協力>
小林ふぁ〜む
https://cobafarm.com/
https://www.instagram.com/cobafarm/

(取材・文:別役ちひろ/写真:小林ふぁ〜む/編集:奥村みよ+ノオト)

[ガズー編集部]

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