早いね!気づけばシーズン折り返し! ~スーパーフォーミュラ第4戦菅生ラウンド~

今季は、いろんな世の中の事情でシーズンが前半に詰まっていますので、もう折り返しを迎えたスーパーフォーミュラ(以下SF)第4戦菅生に行って参りましたよ。

ピットロードが広くなり、ピットビルB棟が広くなりました

コースやサーキットの施設が改修になっているので、コースウォークも普段より念入り?新鮮な搬入日。天気も良かったので、とても楽しそうです。え?違う?

今回初優勝のHonda福住仁嶺選手とトレーナーさんですね

Honda勢強し。触れていきます。ほんと層が厚く、今回はようやく福住仁嶺選手の初優勝となりました。おめでとうございました。速さを魅せつつ、なかなか勝てないレースが近年何度かありましたが、今季の良い大暴れは続きそうです。

  • 向かって左、福住選手を激励する野尻智紀選手

  • 16号車 野尻智紀選手

  • 予選2位 決勝では野尻選手の猛追を抑えた牧野任祐選手

  • 2位に大湯都史樹選手 彼も速すぎた

野尻智紀選手の決勝の追い上げも、勘弁して~くらい速く健在。もうね、止められません彼。そして、大湯都史樹選手も速すぎた。ピット作業ミスでのロスタイムを走りで挽回するとは天晴れです。そして、牧野任祐選手も前戦で復活を遂げましたが、まだまだ体格は痩せてるように見えますね。もともとスリムだけど。でも病み上がりとは思えない復活ぶりでした。終わってからぐったりしていて心配でしたが、「ほんと疲れました」と一言くれました。でも、レース後、スーパーフォーミュラ・ライツ(以下、SFL)の後輩たちのレースの激励に、グリッドに行ってましたよ。本物のアスリートは素晴らしいね。

その牧野選手の代役で開幕戦で表彰台を獲得した笹原右京選手は、シートが現在ないですがもったいないという感じ。同じく外国人ドライバーの代役として参戦している松下信治選手もいい走りしますね。F2走っていただけあります。この2人がレギュラーではないというのが、またもったいない状況です。松下選手は、いつまで走れるのかな…。良い意味で心配ね。シートが簡単に用意できないモータースポーツの現実も感じます。

37号車宮田莉朋選手、39号車阪口晴南選手。新人が安定して速い

トヨタ勢、ウェットだとどうにか戦えますが、ドライだとHonda勢に歯が立たない。オーバーテイクシステム発動となれば、もうそのパワーに成す術なし。次、次、次!がんばです!

 

さてトヨタ勢について。

レース前、頭から水をかぶる関口選手、これは見逃しました 決勝3位でした

  • 予選、ポールポジション獲得の関口選手

関口雄飛選手復活は、喜ばしいこと。TGRのコラムに沢山書きました。そちらでよろしくです。

今季は少しバタバタなシーズンで何か落ち着きません。トヨタ勢は、TGRがワークス活動として参戦するWECがありますが、中嶋一貴選手と小林可夢偉選手の動向で、SFの欠場が多くなってしまいSFだけではなく、代役参戦のドライバーのカテゴリーでSFLにまで影響が及びました。ドライバーさんたち、フル参戦出来ないのは不利でもあります。SFは、有効ポイント制ではあるので2戦は落とせます。なかなかしびれますよね、5戦頑張るって…。

代役参戦するドライバーさんは逆にチャンスとも捉えることもできます。上位カテゴリーだったり、来季のことを視野に入れたりで成績でアピールできます。そこは、代役をする事でフル参戦できないけれど…と考慮した上で、きっと考えてくれていることでしょう。

オフシーズンのテストから代役参戦するチームに帯同したりと、今季はレースは1度だけではないパターンですので、一度だけのスポット参戦より思い入れも強かったりではないでしょうか。結果を出したいという表情を浮かべるドライバーさんを見ることも多くてね…。今季はほんと何か切ないシーズンだと感じます。まだ残りのレースもありますけどね。

SFLの方では、中嶋一貴選手の代役を務めているジュリアーノ・アレジ選手が安定した走りを菅生で見せました。本領発揮ですね。このカテゴリーはもう伸びしろしかないのでは?と思うほど。シーズンが始まった当初、まだSFLをしっかりやってからという見方をされていました。わたしもまだSFLでチャンピオンを獲ってからSFでいいのではと思っていました。それだけシーズン当初、思いのほか苦戦していると感じたからです。そう思っていた関係者は多いはず。オートポリスで勝利したことも素晴らしいけどね。

わたしの御殿場の友人が、菅生にジュリア―ノくんを応援しに来ていました。私も業界に入ってからお世話になっている板金屋さんなのですがね。ジュリアーノくんがお店に遊びに来るようになったようで、よく話しているそう。わたしも業界に入ってから、この板金屋さんによく遊びに行ってました。今よりも時間がいっぱい作れる頃だったんです。トヨタ育成ドライバーのコたちもよく遊びに行ってました。

話を戻しますが、その板金屋さん、彼はいつもこれを学んだ、あれを学んだとジュリアーノくんが話してくれると言ってました(ジュリアーノくんは御殿場在住)。

東京住まいと思われがちですが、そうではなく。場所に寄っては、一人でサーキットへも移動もしていて、何ら他のドライバーと変わらないです。そこもなんかいい。自炊生活は、レストランでアルバイトをしていたこともあったので、ご飯は作れると、トムスの山田淳監督から伺いました。

お母様の故郷で馴染みのある日本で、フツーに頑張っている姿がとても良いですね。学んだこと、それを今は積み上げている段階で素直にレースと向き合っている感じがします。もともとF2というカテゴリーを走られていたチカラは、侮れませんね。

今回SFLは、3レース中、2レース優勝。シーズン前半取りこぼした部分も大きいけど、もうSFLのタイトルを獲得するということを視野にいれ、来季はステップアップ…が目標ですね。どれだけ追い上げるかに注目しましょう。

次戦、8月の夏のSFのもてぎラウンドは、ル・マン24時間が終わったあとの翌週ですが、中嶋一貴選手と小林可夢偉選手は出場可能でしょうかね。隔離時間が三日間であれば。レースに間に合ったとすると。代役参戦も今回で終わりなのかな?正式発表がないので、わからないけどね。

ベテランさんたちの走りもみたいですしね。ジュリアーノくんを応援してしまうと、中嶋選手のシートも心配という別の悩みも出てくる(笑)。ベテラン勢にも残って欲しいですよ。がんばれとカテゴリー全般も応援したいですし、とにかくコロナ禍で頑張る人たちを応援し続けます。

(写真 折原弘之 大谷幸子、テキスト 大谷幸子)

[ガズー編集部]

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