アネスト岩田ターンパイク箱根のアネスト岩田って何?
16歳で自動二輪の免許を取って、中古のバイクを買って、最初に目指したのは伊豆半島。東京から100kmも走らないうちにワインディング天国にたどり着けます。芦ノ湖スカイラインに箱根スカイライン、伊豆スカイライン、湯河原パークウェイそして椿ラインなど、バラエティに富んだコーナーからその先に広がる様々な景色までいろいろ楽しめます。クルマに乗るようになっても、伊豆スカイラインの亀石峠ICを降りてすぐのところに当時モビリティーパークというオフロードコースがあり、よく走っていました。都心からだと首都高速から東名高速道路、小田原厚木道路を乗り継ぎ小田原西ICを小田原市街方面に降りて600mほど一般道を走ると、伊豆半島の稜線に駆け上がる道として箱根ターンパイクがあります。久しぶりに行ってみたら「アネスト岩田ターンパイク箱根」となっていて、確か昔は、TOYO TIREやMAZDAがネーミングライツを取得していましたが、この「アネスト岩田」ってどんな企業なのだろうと思い、お話を聞いてみました。
クルマやバイクにも深く関わる産業機械メーカー「アネスト岩田」
今までタイヤメーカー、自動車メーカーがネーミングライツを取得していたのは、やはりターンパイクがドライバーやライダーの聖地的存在であり、各自動車専門誌や自動車番組などでも撮影場所としてよく利用されるほど、クルマとの関係性がとても高いからでした。ならばアネスト岩田もクルマに関係する企業と思っていたら、なんと今年で創業94年の塗装機器やエアコンプレッサで日本のリーディングカンパニーでした。
創業は東京・渋谷区豊沢町、現在の恵比寿。国産第一号となるスプレーガンの性能のよさが認められ、エアトランスホーマ(空気清浄圧力調整器)、エアコンプレッサなどラッカー塗装に必要なさまざまな機器類をラインナップに加えていきました。世界初の製品を開発・販売し続け、今では世界20ヶ国以上で事業を展開し、ジャパンブランドの信頼性とともに世界のモノづくりに貢献しています。
塗装機器事業では国内70%、世界2位のシェアがあり、クルマではボディ塗装はもちろん、車内の接着剤塗布などにもアネスト岩田のスプレーガンが使用されています。きっと私の愛車も産業用塗装機器で塗装されていると思うと親近感が湧きます。そして思い通りに塗布できる技術はエアブラシでも活かされ、プロモデラーやネイリスト、アーティストにも絶大なる支持を得ています。
コンプレッサは、空気を入れる機器はもちろん、塗装、エアツールを動かすなど工業用に加え、世界初のオイルフリースクロールコンプレッサや世界初のオイルフリーブースタコンプレッサを開発することで、食品、半導体、医療、医薬分野でも役立っています。さらに真空機器でも世界初となる空冷式オイルフリースクロール真空ポンプを開発し、広い分野で活躍。こうして圧縮と真空など、空気の力をコントロールするマイスターとして産業を支えています。
■ 自動車補修専用スプレーガン「New 'kiwami」
進化する塗料、よりこだわったカラーや風合いに適応するスプレーガン。ベースコートのソリッド、メタリック、パールの粒子の均一性、クリアーコートの塗料希釈率に合わせて様々なスプレーガンをラインナップ。エルゴノミクスデザインを施し、持ちやすくイメージ通りに塗布できる。
■ 給油式タンクマウントスクリューコンプレッサ「LRST」
業界初のタンクマウント方式を採用し、別置きタンクなしで「省スペース設置」が可能。最高45℃の温度環境で運転可能で、回転数を最適化するインバータ制御により、最小限の消費電力で圧縮空気を安定供給する省エネタイプ。
■ オイルフリーコンプレッサ 「ピクシー」(FX7601)
単相100V・50/60Hz兼用、タンク容量26Lで空気入れからエアツールの使用など、静音タイプでガレージライフをより充実させてくれるコンプレッサ。
あらためてアネスト岩田ターンパイク箱根を走る
アネスト岩田ターンパイク箱根は、13.8kmの箱根小田原本線と1.7kmの箱根伊豆連絡線からなっています。小田原料金所は海岸に近いので海抜0mあたりから標高1,011mの大観山山頂まで一気に駆け上がります。登りではエンジンのトルク感、下りではブレーキのフィーリングが顕著に表れ、またコーナーは100R以上が続きハンドリングのよさも含め、自分のクルマの性能を体感しやすいです。大観山まで登り切ったらアネスト岩田 スカイラウンジで一休み。眼下に芦ノ湖が見え、雲がかからなければ富士山もよく見える絶景ポイントです。当日も多くのバイクが集まっていて、さらに駐車場の一部を貸し切って、ホンダS2000オーナーのミーティングもやっていました。もしアネスト岩田ターンパイク箱根を今度走る機会がありましたら、渋谷生まれの横浜育ちで塗装やエアエナジーで産業に貢献する企業だと思い出してもらえたらうれしいです。
写真:寺田昌弘 アネスト岩田/文:寺田昌弘
ダカールラリー参戦をはじめアフリカ、北米、南米、欧州、アジア、オーストラリアと5大陸、50カ国以上をクルマで走り、クルマのある生活を現場で観てきたコラムニスト。愛車は2台のランドクルーザーに初代ミライを加え、FCEVに乗りながらモビリティーの未来を模索している。自身が日々、モビリティーを体感しながら思ったことを綴るコラム。
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