マツダ ファミリアGT-R…90年代、リッター100馬力超モデル

​​​バブルの香りが色濃く残る1990年代には、排気量1リッターあたり100馬力を超えるスポーティーモデルが国内メーカーから続々と誕生しました。今回はマツダ・ファミリア GT-Rを紹介します。

マツダ・ファミリア GT-R

爆発的にヒットし、社会現象にまでなった“赤いファミリア”の2世代あと、7代目ファミリアのモデルサイクル途中の1992年に、世界ラリー選手権(WRC)参戦を見据えて加えられた、ファミリア史上最強のモデル。

さかのぼること7年、6代目だった1985年にファミリアは日本初となるDOHCターボ+フルタイム4WDのホットモデルをラインナップし、86年からWRCに参戦。89年に世代交代した7代目にも、180PSを発生する1.8リッター直4 DOHC 16バルブ ターボエンジンとフルタイム4WDを搭載したGT-Xを、3ドアハッチバックと4ドアセダンの双方に設定していた。

そのGT-Xの戦闘力をさらに高めたモデルが、GT-Rである。大型フォグランプを内蔵したバンパーやエアアウトレットが開けられたボンネットなどで迫力を増したボディは、3ドアハッチバックのみとなり、エンジンはターボの大型化やチタン製コンロッドの採用などによって210PSにまでハイチューン。快適装備を省いて軽量化したボディにクロスミッションを備えた、限定300台の競技用ベース車であるGT-Aeも用意された。折あしく、経営悪化によりマツダが92年でWRCから撤退したため戦績は残せなかったが、プライベーターのマシンは国内外の競技で活躍した。

【スペック】

ボディサイズ:全長×全幅×全高=4075×1690×1390mm
ホイールベース:2450mm
車重:1210kg
エンジン:1.8リッター直4 DOHC 16バルブ ターボ
最高出力:210PS/6000rpm
最大トルク:25.5kgm/4500rpm

[ガズー編集部]