第3話 アルファ・ロメオ・ジュリエッタ スプリント ザガート…軽くて丈夫! アルミボディーのクルマ特集
スチールにガラス、プラスチックなど、自動車づくりに使われる素材はさまざま。今回の特集では、アルミニウムのボディーを採用することで性能向上を追求した、世界の名車を紹介します。
アルファ・ロメオ・ジュリエッタ スプリント ザガート
戦前は、今日のフェラーリのようなハイパーなスポーツカーとレーシングカーのメーカーだったアルファ・ロメオ。戦後は1900シリーズで量産メーカーに転身したが、さらなる生産規模拡大を狙って1954年にリリースした小型車がジュリエッタシリーズである。
ジュリエッタのなかでもホイールベースが短いスパイダー用のシャシーに、カロッツェリア・ザガートがアルミボディーを架装したコンペティションモデルが、1960年にデビューしたスプリント ザガート(SZ)。車重785kgという軽量な車体に100PSまでチューンされた1.3リッター直4 DOHCエンジンを搭載。1961年のタルガ・フローリオでのクラス優勝をはじめ、レースで大活躍した。
1961年に登場した通称SZ2こと後期型(写真)は、より空力性能を高めるため、延長したテールをスパッと垂直に切り落としていた。イタリア語で「切り落とされた尻尾」を意味する“コーダ・トロンカ”と呼ばれるこのスタイルは、たちまちスポーツカー/レーシングカーデザインのトレンドとなり、カースタイリングにおける確立された手法として、今日まで生き続けている。
[ガズー編集部]
軽くて丈夫! アルミボディーのクルマ特集
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