第5話 トヨタ・スープラ(セリカXX)・・・あのクルマの“初代”特集
長年にわたってつくられている、誰もが知っているあのクルマ。最近車名が復活した、名車といわれるあのクルマ。今回は、そんな有名どころの“初代モデル”を紹介します。
トヨタ・スープラ(セリカXX)
1978年に登場した初代セリカXX(ダブルエックス)。「高速クルージングを楽しむグランツーリスモ」をコンセプトに掲げた、北米への輸出を主眼に開発された高級スペシャルティーカーだった。ただし現地ではXXは成人映画のレーティング用語だったため、スープラを名乗った。
前年の1977年にフルモデルチェンジした2代目セリカ リフトバックのノーズを延ばしたボディーに、クラウンやマークIIに使われていた2リッター/2.6リッターの直6 SOHCエンジンを搭載。セリカの丸形に代えて角形デュアルヘッドライトを備えたマスクの中央に収まるフロントグリルは、TOYOTAのTをモチーフとした、かつてのトヨタ2000GTに倣ったデザインだった。
インテリアの基本デザインおよびスペースは4気筒のセリカと共通だが、素材や仕上げを高級化。装備も充実しており、パワーウィンドウや電動フェンダーミラーなどは全車標準で、上級グレードにはコノリーレザーの本革シートなどもオプション設定されていた。1981年に2代目に進化するが、セリカをベースとする成り立ちは不変ながら、高級グランツーリスモというコンセプトは5カ月ほど前に誕生した初代ソアラにまかせて、セリカXXはよりスポーティーなキャラクターへとシフトした。日本でもスープラを名乗るようになるのは、1986年に登場した3代目からである。
[ガズー編集部]
あのクルマの“初代”特集
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