【連載全16話】第12話 いすゞ・ジェミニ1800ZZ・・・日本生まれの懐かしいスポーツモデル

今回は、一見ごく普通のクルマのようでありながら、優れた走行性能や運転の楽しさで知られたFR(フロントエンジン・リアドライブ)の日本車をピックアップ。1970年代のモデルを中心に16車種を週替わりで紹介します。

いすゞ・ジェミニ1800ZZ

いすゞがゼネラルモーターズ(GM)傘下にあった1974年に誕生した初代ジェミニ。当時GMが推進していたグローバルカー構想(世界各国のグループ各社で基本的に同じモデルをつくる)にのっとって、ドイツのオペル・カデットの車体を流用していた。

デビューから5年後の1979年、顔つきを逆スラントからスラントノーズに改めるなど大がかりなマイナーチェンジを実施した後に加えられたホットモデルがZZ(ダブルズィー)。足まわりを固めて4輪ディスクブレーキを備えたシャシーに、117クーペに使われていた最高出力130PS、最大トルク16.5kgf・mを発生する1.8リッター直4 DOHCの電子制御インジェクションユニットを搭載。ノーマルのほかオプションでクロスレシオも用意された5段MTを介して、後輪を駆動した。

ボディータイプは4ドアセダンと2ドアクーペがあり、グレードは双方に簡素なZZ/Rとボディー同色バンパー、リモコンミラー、オーディオ、アルミホイールなどが標準装備されたZZ/Tが用意された。1980年にフォグランプなどさらに装備が充実したZZ/L(写真)を加えた後、翌1981年にマイナーチェンジを実施。ZZ/RにはLSDが標準装備され、より硬派な走りのモデルとなった。ZZ/Rは許される改造範囲が狭かった国内ラリーで生来のポテンシャルの高さを発揮し、1980年、1981年と全日本ラリー選手権を連覇している。

[GAZOO編集部]

【連載全16話】日本生まれの懐かしいスポーツモデル

名車・旧車トップ

  • 名車・旧車トップ
    名車・旧車トップへ