【連載全20話】第10話 ダットサン・ブルーバードU 2000GT・・・「GT」を名乗った日本の名車

今回は、長距離ツアラーとしての優れた性能から、車名に「GT」が添えられた名車を特集。なかでもクルマ好きに広く知られた日本車をピックアップし、週替わりで紹介します。

ダットサン・ブルーバードU 2000GT

1971年に登場した、「U」のサブネームを持つ4代目ブルーバード。610の型式名のとおり、傑作の誉れ高い3代目510(一部継続販売された)の後継モデルだが、やや上級に移行した。510よりひとまわり大きく、当時の流行だった丸みを帯びたボディーは、4ドアセダン、2ドアハードトップ、5ドアワゴン(ボディーは4ナンバーの商用バンと共用)の3種類だった。

デビューから約2年後の1973年に、セダン、ハードトップ双方に追加設定されたモデルが2000GTである。ホイールベースを延長したロングノーズには、1.6リッター/1.8リッター直4 SOHCエンジンに代わって、日産の上級車ではおなじみだった2リッター直6 SOHCのL20ユニットがおさめられていた。L20には2種類のチューンがあり、シングルキャブ仕様は2000GT、SUツインキャブ仕様は2000GT-Xと称した。

その手法と、2000GT/GT-Xという名称はともに、1966年に日産がプリンスを吸収合併したことで同門となったスカイラインシリーズとまったく同じである。なぜなら、ブルーバードUとほぼ同級のスカイラインが、2000GTシリーズの人気に引っ張られて4気筒モデルまで販売好調だったから。ブルーバードUの2000GTシリーズ誕生の背景には、これを横目に見た販売店からの要望があったのだ。

ただしスカイラインとは違って、ブルーバードUでは顔つきも大胆に変えていた。ハイパフォーマンスモデルを2000GT系にまかせていたスカイラインに対して、ブルーバードには先代510の時代にサファリラリー総合優勝などの実績を誇るSSS(スリーエス、Super Sport Sedanの頭文字)と名乗る高性能グレードが用意されていたので、4気筒モデルと6気筒モデルの明確な差異化が必要と考えたのかもしれない。

それはともかく、当時のポンティアックGTOなどにも似た2分割グリルやエラのように見えるフェンダーの意匠がどう猛なサメを思わせることから、いつしか“サメブル”のニックネームで呼ばれるようになった2000GT。1976年にフルモデルチェンジした次世代810にも直6搭載車は残されたが、名称は「2000 G6」となってブルーバードのGTは一代限りで終わった。

[GAZOO編集部]

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