【連載全18話】第16話 日産ブルーバード オーズィー・・・懐かしい日本の5ドアハッチバック

みんなで乗れて荷物も積みやすい“使い勝手に優れたクルマ”といえば、5ドアのハッチバック車。今回は日本車のなかから、独自のボディーが与えられた5ドアハッチバックを週替わりで紹介します。

日産ブルーバード オーズィー

1990年前後に国産メーカーの海外生産車を輸入販売するのがちょっとしたブームになったが、ブルーバード オーズィーもそうした一台だ。1987年に登場した8代目、FF化されてからは2代目となるブルーバード(U12型)をベースに日産のオーストラリアの子会社が生産していたピンターラ。そのうち国内仕様のU12には存在しない5ドアハッチバックを日本市場向けにアレンジしたモデルで、1991年5月に輸入販売が開始された。

エアロパーツやアルミホイールなどを標準で備えた、スポーティーな雰囲気の5ドアハッチバックボディーには、オーストラリア産であることを示すために、リアドアに“TWIN CAM”の文字と並んで小さなオーストラリア国旗のデカールが貼られていた。パワーユニットはオーストラリア本国版には存在しない、デカールどおりの2リッター直4 DOHC 16バルブで、変速機は4段AT、駆動方式はFFのみが用意された。

物珍しさはあったものの、もともと日本では少数派だった5ドアハッチバック。しかも発売されたタイミングが悪く、デビューからわずか4カ月後の1991年9月には国内版のブルーバードがきっちり4年のインターバルを守って9代目U13型にフルモデルチェンジしてしまい、旧型となった国内仕様と同様にオーズィーもあっさりと販売中止となった。ブルーバードのモデル末期になってなぜオーズィーをリリースしたのかは不明だが、結果的に販売台数は少なく、今では相当なレア車となっている。

[GAZOO編集部]

【連載全18話】懐かしい日本の5ドアハッチバック

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