【連載全18話】第8話 トヨタ・カローラ/スプリンター・・・懐かしい日本の5ドアハッチバック

みんなで乗れて荷物も積みやすい“使い勝手に優れたクルマ”といえば、5ドアのハッチバック車。今回は日本車のなかから、独自のボディーが与えられた5ドアハッチバックを週替わりで紹介します。

トヨタ・カローラ/スプリンター

1983年5月、フルモデルチェンジされ5代目となったカローラと販売店違いの兄弟車だったスプリンター(AE80系)。4ドアセダンの駆動方式はそれまでのFRから遅ればせながらエンジン横置きFFに転換し、新たにセダンをベースにしたユーティリティー重視の5ドアハッチバックが加えられた。なお、先代まではDOHCエンジン搭載のクーペのみに与えられていたレビン/トレノのサブネームがシリーズ名となった2ドア/3ドアのクーペは、従来どおりFRだった。

4ドアセダンのボディーは、カローラではサイドウィンドウがオーソドックスな4ライト、スプリンターは6ライトと差異化されていたが、5ドアハッチバックはフロントグリルなど細部の意匠が異なるのみで基本的に同じ。機構的にはどちらもセダンと共通だが、5ドアにはベーシックな1300は設定されず、パワーユニットはキャブレター仕様の1.5リッター、インジェクション仕様の1.6リッター、1.8リッターディーゼルという3種類の直4 SOHCが用意された。

5代目のモデルサイクル途中の1984年10月、カローラに限り、すでに欧州市場などで販売されていた2ボックスの3ドア/5ドアハッチバックが「カローラFX」の名で追加された。それもあってか、1987年5月にフルモデルチェンジされた6代目カローラ(AE90系)のラインナップには、専用ボディーを持つ5ドアハッチバックは用意されなかった。

いっぽう2ボックスのFXを持たないスプリンターには、「シエロ」のサブネームを冠した5ドアハッチバックが引き続き設定されたが、このシエロをもってスプリンターからも5ドアハッチバックは消えた。

[GAZOO編集部]

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