【連載全18話】第4話 ホンダ・クイント・・・懐かしい日本の5ドアハッチバック


みんなで乗れて荷物も積みやすい“使い勝手に優れたクルマ”といえば、5ドアのハッチバック車。今回は日本車のなかから、独自のボディーが与えられた5ドアハッチバックを週替わりで紹介します。

ホンダ・クイント

1980年2月にデビューした、シビックとアコードの中間に位置した新車種。車名のクイント(Quint)は英語で5人組や五重奏を意味するQuintetを短縮した造語で、その名のとおりボディーは5ドアハッチバックのみ。ホンダ車としては初めて2分割式の後席シートバックを採用するなどしてユーティリティーの高さをうたっていた。

4輪ストラットのサスペンションを持つシャシーなど、設計はシビック、アコードに準じており、横置きFFのパワートレインはアコードから流用したシングルキャブ仕様の1.6リッター直4 SOHCのCVCCユニットと5段MTまたは3段ATが組み合わされた。ボディーもエンジンも1種類で、数種類のグレードがあるのみという車種構成もあって、セールスは伸び悩み、シビックとアコードに挟まれて存在感が希薄な印象は拭えなかった。

1985年2月にはフルモデルチェンジし、インテグラというサブネームを加えた2代目が登場する。全車DOHCエンジン搭載と初代とは打って変わってスポーティーなキャラクターを前面に打ち出したが、リトラクタブルライトを備えたボディーは、当初はクイントを名乗ったにもかかわらず3ドアハッチバッククーペのみだった。同年11月には5ドアハッチバックが追加されたが、翌1986年10月には4ドアセダンも加わってクイントの名はもはや有名無実に。1989年4月に世代交代した3代目はその実態に合わせてインテグラが本名に昇格してクイントの名は消えた。

[GAZOO編集部]

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