トヨタ・1600GT(1967年~) トヨタ 歴代スポーツカー<1960年代>3話
第3話 トヨタ1600GT
トヨタ2000GTから数カ月遅れて登場した、普及版ともいえる存在がトヨタ1600GTである。ただし成り立ちはまったく異なり、65年に登場した日本初のセンターピラーのないハードトップだったコロナ・ハードトップのボディーに、やはりヤマハ発動機によってDOHC化された1.6リッター直4エンジンを搭載。トヨタRTXの名でレースに参戦していたプロトタイプを市販化したもので、マニアの間ではRT55の型式名で呼ばれた。
トヨタ2000GTから譲り受けた5段ギアボックスを装着したGT5とコロナ用の4段を備えたGT4の2タイプが用意され、いずれもフロントシートはトヨタ2000GTと共通のバケットタイプだった。
市販開始後はツーリングカーレースで活躍。結果的には走路妨害のペナルティーを取られ2位となったものの、鳴り物入りでデビューしたニッサン スカイライン2000GT-Rを抑えきって先にゴールした69年JAFグランプリでの戦いぶりは、つとに有名である。
1967 トヨタ1600GT
コロナ・ハードトップのボディーにDOHC1.6リッターエンジンを搭載したトヨタ1600GT。写真のイエローがイメージカラーで、ほかにホワイトとレッドが用意されていた。このカットはデビュー時の雑誌広告に使われたもので、ボディー中央を走るストライプは広告用の演出である。
生産:1967~1969年
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