トヨタ・セリカ1600GT/カリーナ1600GT(1970年~) トヨタ 歴代スポーツカー<1970年代>1話
第1話 セリカ1600GT、カリーナ1600GT
大阪でEXPO70こと日本万国博が開かれた1970年、「恋はセリカで」のキャッチフレーズを掲げてデビューしたセリカ。カローラとコロナの中間に位置するセダンであるカリーナと共有するフロアユニットに、スタイリッシュな2ドアクーペボディーを架装した日本初のスペシャルティーカーだった。トップグレードの1600GTは、2000GT以来のトヨタのDOHCエンジンの伝統に従い、ヤマハ発動機がチューンした1.6リッターの2T-G型を搭載していた。
この2T-G型は、その後インジェクション化や1.8リッターに増強してターボを装着するなどして長らく使われたほか、F3用のベースエンジンとしても実績を残した、素性のいいスポーツユニットだった。
1970 セリカ1600GT
デビュー当初のイメージカラーだったターコイズブルーに塗られたセリカ1600GT。当時は高級車専用のアクセサリーだったパワーウィンドウなどを標準で備えた、スタイリッシュで高性能、かつ豪華なグランツーリズモだった。
生産:1970~1977年
セリカの兄弟車であるカリーナに、その2T-Gを移植したのが、71年に登場したカリーナ1600GT。トヨタ初となるDOHCエンジン搭載セダンで、おとなしい外見に似合わない走りっぷりが、DOHCを積んだスポーツセダンの嚆矢(こうし)であるアルファ・ロメオ・ジュリアスーパーをほうふつさせることから、「和製アルファ」の異名が与えられた。
1970 カリーナ1600GT
セリカと同時にデビューした、フロアユニットを共有するカリーナのボディーに1.6リッターDOHCエンジンを積んだスポーツセダンであるカリーナ1600GT。当初は2ドアセダン(写真)のみで、後に4ドアも追加された。
生産:1970~1977年










