トヨタ・初代スープラ(1986年~) トヨタ 歴代スポーツカー<1980年代>7話

第7話 初代スープラ

トヨタセリカから独立したセリカXXは1986年にフルモデルチェンジし、国内仕様も以前から北米仕様に使われていたスープラの名を冠して登場した。シャシー、エンジンをはじめメカニカルコンポーネンツはひと足先にデビューした2代目ソアラと多くを共有し、駆動方式はもちろんFRである。

当初のエンジンは240psを発生する直6DOHC24バルブ3リッター・インタークーラーターボの7M-GTEUを頂点に、日本で初めてツインターボを導入した2リッターの1G-GTEUなどをラインナップ。トップグレードの3.0GTターボをフィーチャーした初期の広告では、"TOYOTA 3000GT"というキャッチコピーを掲げ、かつてのトヨタ2000GTにイメージを重ね合わせていた。

タルガトップ風のエアロトップやワイドボディー仕様を加えたり、また90年には3リッター・ターボに代えて、当時の出力自主規制の上限となる280psを発生する2.5リッター・ツインターボの1JZ-GTEを導入するなどの変更や改良を重ね、トヨタのスポーツモデルのフラッグシップとして君臨した。

スープラは初代および2代目セリカXXが無縁だったモータースポーツにも参戦した。レースではグループA時代の全日本ツーリングカー選手権に出場し、88年にはホモロゲーション取得用のターボAを500台限定販売。3代目セリカが撤退してから4代目セリカのGT-Fourが登場するまでの期間には、WRCも戦った。

スープラ 3.0GTターボリミテッド

セリカXXの後継モデルとして86年に登場した初代スープラの、トップグレードである3.0GTターボ。

スープラ2.0GT エアロトップ

2リッター DOHC24バルブ・ツインターボを積んだスープラ2.0GTツインターボのエアロトップ仕様。

生産:1986~1993年