【~懐かしのあの愛車時代を振り返る~/1990年出来事編】不況の始まりの中、日本のエンタメやスポーツを世界にアピールした1990年
ある日を境に、経済の急激なピークアウトを経験することとなったバブル崩壊。その発端が1990年でした。ただ現実には崩壊が始まっていても、消費者レベルではまだ好景気の残滓を謳歌していました。街にはまだ、潤沢にコストを掛けられ作られた製品があふれていました。
日本発ゲーム機の性能を世界に知らしめた秀作
全世界で6000万台を超えるという、売れに売れた超人気ゲーム機「ファミリーコンピュータ」。その発売から7年後の1990年、後継機として登場したのが「スーパーファミコン」でした。CPUは8bitから16bitへとバージョンアップ、演算速度と音質、グラフィックとも全方位で先代を上回るモデルでした。マリオにゼルダ、ドラクエにFFと、ファミコン時代からの大作の続編もリリース。単体の性能で秀でたモデルはあったにせよ、ゲーム機はハード&ソフトの両輪が揃わないとヒットには結びつかないことを、スーファミでも証明した格好となりました。2017年には筐体のイメージそのままの手のひら版「ニンテンドークラシックミニ・スーパーファミコン」が発売され、懐かしさと新しさの同居した商品企画にオールドファンも盛り上がりました。
日本人ふたりが入賞する偉業にF1ブームさらに過熱
1990年、過熱するF1ブームのさなかに開催されたF1第15戦・日本グランプリ。開催直前には前年のウイナーだったアレッサンドロ・ナニーニが右手首切断という大事故に遭ってしまいます。その後の波乱を予想するかのような大事件でしたが、決勝レースではスタート直後にアイルトン・セナ選手とアラン・プロスト選手が接触によるリタイヤ。充分過ぎるほど拗れていた2人の関係ですが、またも溝が深まる結果となってしまいました。波乱の展開のなか地道に順位を上げた鈴木亜久里選手が、地元日本で日本人初の表彰台を獲得しました。中嶋 悟選手も6位入賞、鈴鹿は大いに沸きました。
あまりに急激な社会変化が、末端まで伝わるのに時間を要した
当時の大蔵省と日銀による金融引き締め政策に端を発したバブル崩壊。日経平均株価も暴落、四大証券会社の一角であった山一証券が自主廃業するなどセンセーショナルなニュースが躍った1990年でした。ただそれに反して世間にはまだ浮かれムードも残り、これから続く日本経済の長い低迷期の入り口という認識はまだ浸透していませんでした。自動車産業もまた年間700万台レベルという旺盛な内需に支えられ、潤沢な開発コストを背景とした多品種・専用開発の車両があふれていました。しかしバブル終焉の現実を突きつけられると、各社ともに商品展開の方針を大きく見直すことになります。成長を見据え5チャンネル化に舵を切っていたマツダも、縮小を余儀なくされました。
イラスト:加藤 浩哉
ライター:畑澤 清志
[ガズー編集部]
あわせて読みたい「あの頃の愛車」記事
最新ニュース
-
-
『これはいるのか?』ストリートカーでも使える? ロールバーの選び方と装着のコツ~カスタムHOW TO~
2024.11.19
-
-
-
「クルマファンを増やす」ため茨城のトヨタディーラーが結集! その核となる「茨城ワクドキクラブ」が目指す先
2024.11.19
-
-
-
NISMOフェスティバル、ブランド40周年で富士スピードウェイに歴代レーシングカー集結 12月1日開催
2024.11.19
-
-
-
レクサスの3列シート大型SUV『TX』に「Fスポーツハンドリング」追加
2024.11.19
-
-
-
トムス、キッズEVカート無料体験イベント開催、全日本カート選手権EV部門最終戦で
2024.11.18
-
-
-
アキュラ、新型コンパクトSUV『ADX』発表…1.5リットルVTECターボ搭載
2024.11.18
-
-
-
イチオシ機能の“実効空力”は本物なのか? ホンダアクセス「モデューロ」が30周年!
2024.11.18
-
最新ニュース
-
-
『これはいるのか?』ストリートカーでも使える? ロールバーの選び方と装着のコツ~カスタムHOW TO~
2024.11.19
-
-
-
「クルマファンを増やす」ため茨城のトヨタディーラーが結集! その核となる「茨城ワクドキクラブ」が目指す先
2024.11.19
-
-
-
レクサスの3列シート大型SUV『TX』に「Fスポーツハンドリング」追加
2024.11.19
-
-
-
NISMOフェスティバル、ブランド40周年で富士スピードウェイに歴代レーシングカー集結 12月1日開催
2024.11.19
-
-
-
トムス、キッズEVカート無料体験イベント開催、全日本カート選手権EV部門最終戦で
2024.11.18
-
-
-
アキュラ、新型コンパクトSUV『ADX』発表…1.5リットルVTECターボ搭載
2024.11.18
-