マツダが生んだオープンスポーツカー「ロードスター」を解説・・・懐かしの名車をプレイバック
デビューとともに話題となったあのクルマ。いまなおファンを魅了してやまないあの一台。“日本の名車”にスポットライトを当てるこの特集で今回取り上げるのは、オープントップのライトウェイトスポーツカー「マツダ・ロードスター」だ。
初代 マツダ・ロードスター(ユーノス・ロードスター)(1989年~1998年)
人車一体をテーマにマツダが開発した、2シーターのライトウェイト・オープンスポーツカー。当時の販売チャンネル「ユーノス」をブランド名に冠して1989年に発売された。
エンジンは、「ファミリア」用の1.6リッターDOHC 16バルブをリファインしたもの。デビュー当初は5段MTのみで、翌1990年にAT車も選べるようになった。1993年には1.8リッターモデルも追加設定されている。足まわりは、4輪ダブルウイッシュボーン。その軽快でプリミティブなドライバビリティーゆえに、広く長く愛される一台となった。
国内のみならず、この種のオープンスポーツカーの聖地である英国をはじめとするヨーロッパ諸国でも歓迎されて、ロードスターブームの火付け役に。各メーカーから多くの2シーターオープンが登場するきっかけにもなった。
2代目 マツダ・ロードスター(1998年~2005年)
世界的なヒットを記録し、多くの自動車メーカーにライトウェイト・オープンスポーツカーの可能性を再提起した「ユーノス・ロードスター」。その後継モデルは、1998年1月にデビューした。
いわゆるフルモデルチェンジではあるが、先代の設計思想は踏襲。パッシブセーフティー上の要求から車両重量のアップは回避できず、先代のライトウェイトスポーツ的魅力は若干薄れたが、ボディー剛性を大幅にアップし、ほぼ50:50の前後重量配分を実現するなど、本格的スポーツカーとしての資質は各段に向上したとされる。エンジンは1.6リッターと1.8リッターの2本立てだ。
2001年には「マツダスピード」ブランドのパーツを組み込んだ限定車「マツダスピード ロードスター」や、モータースポーツ入門モデル「NR-A」を発売。さらに2003年にはクローズドボディーの「ロードスタークーペ」、ターボ化によりパワーアップした「ロードスターターボ」も登場した。
3代目 マツダ・ロードスター(2005年~2015年)
歴代の「人馬一体」コンセプトを継承し、2005年にデビューしたのが3代目「マツダ・ロードスター」。
ロータリーエンジン搭載モデル「RX-8」のプラットフォームをベースにしたボディーは先代よりひとまわり大きくなったが(全長×全幅×全高=3995×1720×1245mm、ホイールベース=2330mm)、「グラム作戦」と呼ばれる徹底した軽量化により、車重は先代比+10kgの1090kg(6段AT車は1100kg)に抑えられた。
シンプルなデザインのインテリアは質感向上も見どころとされており、オーディオやフルオートエアコンなどの快適装備も充実していた。
排気量の拡大もトピック。過去2代にはなかった2リッター直列4気筒エンジンは最高出力170PS(ATは166PS)、最大トルク19.3kgf・mを発生した。2006年には電動ハードトップを備えた「パワーリトラクタブルハードトップ」(RHT)仕様も追加設定され、より広いニーズに対応できるようになった。
<GAZOO編集部>
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