【S耐フォトダイアリー】レースが終わればみんな仲間! このファミリー感がファンも大好き

ピレリスーパー耐久シリーズは残すところ2戦ですが、2020年に行われるのは第5戦オートポリスが最後となります。
いやー、オートポリスは寒かった!
陽が出ているときは暖かさも感じるのですが、夕方になるとプルプルしちゃいましたね。
そんな中でも頑張って取材してきましたので、今年最後のフォトダイアリーをぜひご覧ください。

まず、オートポリスといえば、標高1000m弱の山の上にあるサーキットです。サーキットへ続く通称「ミルクロード」は阿蘇山の広大な草原、そして雄大なカルデラを眺めることができます。
比較的ゆったりと観戦できるレースであるがゆえに、ぜひとも一緒に観光も楽しんでほしいサーキットです。

土曜日のオートポリス上空は、時折日差しが出るもののご覧のように曇り空。
予選は、各クラスとも残り2戦でのタイトル争いをかけ、白熱したポールポジション(今年は2ポイントも獲得できます!)争いが繰り広げられました。詳しくは公式サイトでどうぞ。

今回、併催のフォーミュラリージョナルには、本山哲選手がフォーミュラレースに復帰されるとのことで、S耐に参戦するドライバーも激励に訪れていましたよ。写真は服部尚貴選手です。
レース直前でも、心なしか目元が緩んでいるように感じられ、久々のレースを楽しんでいる雰囲気が感じられました。(もちろんレース中はド真剣だと思いますが)

S耐の予選を終えたピットロードでは、各チーム決勝レースに向けて、タイヤ交換の練習に余念がありません。
GT3車両はセンターロックのため、真ん中1か所のナットでホイールを締め付けますが、その他の車両は基本4穴か5穴でのタイヤ取付となるため、より速さの違いが出たります。
しかし、そこはS耐。レースでのタイヤ交換が初めての人に先輩が教えている姿を見ることができたり、毎戦担当が違うなんてチームもあったります。
いやー、考えただけで緊張します。

こちら、ST-3クラスでポールポジションを獲得した52号車 埼玉トヨペット Green Braveのピットの前では、今季から投入するクラウンRSでポールポジションを獲得し、その記念撮影が行われていました。
今回、チーム取材企画ではこの埼玉トヨペットさんを取材させていただいています。メカニックがもっと活躍できる場所はないかなあという発想からスタートし、現在ではほぼ社内のメンバーで行われているというレース活動への熱い思いをうかがいましたので、お楽しみに。

さて、決勝日はスッキリと晴れ気持ちのいい青空が広がりましたが、その分寒い! でも、朝の9時から行われたピットビューにはたくさんのファンの皆さんが来て、楽しんでいらっしゃいました。

寒い中、レースクイーンの皆さんもご苦労様です。

今回のレースは10:45に決勝がスタートするので、ピットビューが終わるとすぐにスタート進行、グリッドビューが行われます。こちらもファンの方でにぎわっている感じがあり、まだまだ昨年のようにはいきませんが、レース前の雰囲気を一緒に盛り上げてくれます。
ドライバーの皆さんの表情も明るく、ENDLESS SPORTSの内田優大選手と、D'station Racingの星野 辰也選手も、ST-Zクラスのタイトルを争うライバルですがご覧のようにリラックスしてお話されています。

こちらST-4クラスでしのぎを削るトヨタ86ですが、フロントが各車違うので、見比べてみてください。もちろん公認を取ったパーツでなければ使用できませんが、こうしたいろいろなタイプがあると、自分のクルマもこういう風にカスタムしたいなあ、なんて気分になりますよね。

イベント広場では、恒例となっている「ご当地うまかもんストリート」に地元の名物料理、名物店や、おしゃれなキッチンカーのカフェまでたくさんのお店が出ていました。阿蘇の赤牛、おいしいんですよねー!

S耐のいいところはレース時間が長くて、いろいろな場所でレースを楽しめること。ということで、ちょっと足を延ばして観戦ポイントをご紹介します。
こちらはストレート沿いですが、目線の高さをベタ踏みのレーシングマシンが通過していきます。迫力満点!
そこから1コーナーの内側の芝生エリアはクルマで乗りつけて、そのまま観戦することが可能です。特にスタート直後の1コーナーのバトルを目の前で楽しむことができます。

こちらは、名物ジェットコースターストレート手前のヘアピン付近ですが、ここでもすぐコース脇でマシンの走行を、まさに“体感”することができます。間近で見ると登ったり傾いたりしてて、複雑なコーナーです。
ここの芝生エリアでもクルマで乗りつけて、バーベキューのようなことをしながらゆったり観戦したりできちゃいます。
奥に見えるのは、2万人収容することができるファイナルコーナースタンドです。規模デカい。

今回もいろいろなところで観戦しているファンの皆さんにお話しをうかがいましたのでお届けしましょう。

1コーナー内側の芝生エリアに軽ワゴンで乗りつけ、荷台でリラックスしながら観戦していたこのお二人はご兄弟。お父さんがクルマ好きで、子供のころからレースに連れてきてもらっていたそうです。
応援しているチームを聞くと「777号車のD'station Vantage GT3を応援しています。バンテージが走っているのを見たら『かっこいいなぁ』と思って応援するようになりました。あとインプレッサにも乗っているので、59号車DAMD MOTUL ED WRX STIも応援しています」とのこと。
S耐の魅力については、「GT3マシンからロードスターとかデミオみたいなクルマまで、カテゴリーが違うマシンが一緒に走るのが面白いですよね。あと時間も長いですし、クルマも動かせるので、いろんな場所で観戦できます。そんなS耐の“ゆるい”ところも好きですね」と、オートポリスでのレース観戦を満喫していました。

鹿児島から3時間かけていらっしゃったというこちらの女性お二人、オートポリスでのビッグレースは毎回観戦されるとのことですが、その理由は推しドライバーを応援するため! S耐ではトップドライバーでも優しく接してくれるのがうれしいそうですよ。
もしレースを知らないお友達をS耐に誘う時、どのように教えてあげるのか聞いてみたところ、「耐久レースは長いのでいろんなところで観戦できますし、カッコいいドライバーもいっぱいいるよとかですかね。あとはスポーツカーとヤリスみたいないろんな身近なクルマも走っているところも面白いですよね。けっこう危ないなあと思うこともありますけどね(笑)」と、女性目線での魅力もうかがいました。

こちらは第2ヘアピン付近の芝生エリアで、デイキャンプのような雰囲気で観戦していたこのご家族。子供のころからクルマ好きなお父さんはオープンカーが好きとのことで、ビートもお持ちでお子さんと一緒にドライブに行ったりしているそうです。
オートポリスでのレースにはよく観戦に来るそうで、S耐の魅力はいろいろなクルマが走っていること。
お子さんもクルマのゲームで86をよく使っているということで、実際に走っている86を見て「速いなあと思います」と満足そうです。
奥様は、7年ぶりにオートポリスに来たとのことですが、「今日は日向ぼっこに来ました」とレース観戦だけでなく家族と過ごす時間を楽しんでいらっしゃいました。

奥様もクルマが好きだというこちらの男性、よくサーキットには足を運ぶそうですが、「息子がレースに出たりしているので、お手伝いで来たりしてます」とのこと。
「ポケバイレースを観に行った時に『乗りたい』というので、カート場に行ってみたらポケバイが無かったのですが、そこでカートに乗ってからはもう子供の世話ばかりで(笑)。僕もカミさんもクルマが好きだし、昔バイクでサーキットを走っていたこともあるので、なるべくしてクルマ好きになったのかなと思います」
「子供がこれをしたい!ということがあるのはすごくうらやましいし、できる限り応援もサポートもしたいなと思います。大変な世界ですけどね」というお子さん思いのお父さん。
TEAM 5ZIGENの大塚選手やシビックを応援しているとのことですが、S耐は身近なクルマが走っていることが楽しいとお話いただきました。

さて、決勝レースも終わり、ST-3クラスは埼玉トヨペットGBクラウンRSが勝利。埼玉トヨペットの代表取締役社長も務める平沼貴之選手も大興奮! 表彰台でも他のチームと一緒に自らスマホでパシャリ。この時撮った写真は平沼選手のインスタグラム(takayukihiranuma)でどうぞ。
こうした、レースが終われば健闘を称えあうというということを超えた、“仲間感”がS耐のいいところなんですよね!

ST-5クラスでは、前回のもてぎ戦で取材しました日本自動車大学校のナチュラルチューニング☆クスコ☆NATSが2位表彰台を獲得しました。
参戦初年度、今年から本格的にレースメカニックを務める学生が中心のチームとして、文字通り「伸び盛り」な結果に、金井先生も大興奮されていらっしゃいました。
予選日の夕方、学生の皆さんがピット作業の練習に勤しんでいましたが、時間がかかったり、失敗したり…。でも、金井先生曰く「できるまでやり続ける」とおっしゃっていた通り、何度も繰り返して練習していました。
こうした練習、実践を通して自信をもって卒業した皆さんが、即戦力としてサーキットで活躍することが楽しみです。(もちろん一人前になるには大変だと思いますが)

レースの終了時間が15:45だったため、きれいな夕陽が広がってレースの余韻を長引かせてくれました。見た目以上に激寒で表彰式も撤収も大変だったと思いますが、年内のレースはいったん終了しました。次戦はついに最終戦、2021年1月23日の鈴鹿戦です。

さて、このオートポリスでは、S耐のライブ中継やピットレポートなどを配信している「S耐TV」の出演者の方にも取材していますので、フォトダイアリーの番外編としてお届けします!

執筆: 山崎リク(編集部)

[ガズー編集部]

 

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