【マツダファンフェスタ2018 in OKAYAMA】戦闘力を見抜いて乗り換えた理想の1台!全日本ダートトライアル選手権シリーズ2位のマツダスピードアクセラはひと味違う!
今回のマツダファンフェスタ2018では、参加台数の多さからアクセラには専用スペースが設けられていた。集まるアクセラのほとんどは、エアロパーツでドレスアップを施すなど、色とりどり。それぞれに愛情を込めた姿が集まる印象的なスペースとなっていた。そんなアクセラオーナーズエリアの中にいて、異彩を放っていたのが、ダートトライアル仕様のマツダスピードアクセラだ。
アクセラスポーツは2003年に誕生したスポーツハッチバック。中でもマツダスピードアクセラはマツダスピードが専用チューンを施した2.3Lターボエンジンを搭載するホットモデルだ。
そのパワーは通常モデルをはるかに超える264psに設定され、FFコンパクトとしては最強クラス。ブレーキやサスペンションも専用品が与えられ、デビュー当時大きな話題を呼んだモデルでもある。しかし車両サイズは3ナンバー、車体重量は1.4tと他のコンパクトハッチバックと比べると大柄なためか、モータースポーツでは影が薄い存在でもあった。
そんなマツダスピードアクセラに可能性を感じ、出場している全日本ダートトライアル選手権に今シーズンからこの車両で参戦しているのが崎山さんだ。崎山さんのエントリーするSA1はナンバー付きの中で改造が許される2WDクラス。
昨年まではホンダ・インテグラ タイプR(DC2)に乗りながら、最高順位はシリーズ3位という成績だった。マシンのパフォーマンス的にも、使用年数的にももう限界に近かったDC2から、30才の節目を境に新たなチャレンジとして選んだのが乗り換えのきっかけだという。
ちなみにダートトライアル選手権はラリーと間違えられることが多いが、競技としては全くの別物。ラリーがステージごとに区切られながら長距離を競い合う耐久レースに近い競技性なのに対し、ダートトライアルは不整地のコースを走るスプリント競技。そのため走り方はもちろんクルマの作り方にも違いがあるのだとか。
競技仕様といっても、カスタマイズは最小限にとどめられている。足元にはダート専用のディレッツァ92Rを履きながら、15インチタイヤ装着に合わせてブレーキをマツダスピードアクセラ用から標準車用に変更。さらにLSDやマフラー、インタークーラーの装着などがそのメニューとなっている。
操作性の核となるサスペンションは、オーリンズ製ダンパーをベースにワンオフセッティングでまとめあげる。車高も純正から20mm程度アップしており、現段階でかなり煮詰まった状態まで仕上がっているそうだ。
「アクセラはモータースポーツではメジャーではないので、競技用パーツはワンオフか流用がほとんどですね」と語るように、下回り保護のために必要なスキッドガードはランエボ用、ロールケージはGRBインプレッサ用を流用している。
普段は社会人として働き、レースになればアクセラにレース用タイヤを積み込んで自走で会場に向かう。そのためエアコンなどの快適装備は外せないという。さらにレース時にはウェットやドライなど種類を分けたタイヤが3セット、12本を積み込みながら各種工具も満載。レーシングカーとして使うだけでなく、トランスポーターとしての役割も必要となるためボディの大きなアクセラは、これまでのDC2と比べると楽になった面も大きいという。
「今回のマツダファンフェスタは広島で行っていたエキジビションの帰りに寄ってみました。ダートを走った後だったため、ボディは一生懸命洗っておいたんですがエンジンルームは泥はねが残っちゃっていましたね」とはいうものの、ダートで戦うマシンだけに泥汚れもアクセサリーのひとつと言っても大げさではないはず!?
ロールケージに関してはベースこそGRB用だが、ボディに合わせて継ぎ足しなどを行い、苦労して取り付けているため今後の箱替えなどは考えたくないというほど。実際に6月に参戦したレースでは横転を経験。ボディにも大きなダメージを受けたが、自家板金でなんとか復帰を遂げているという。
前述の通りアクセラの車両重量は1.4tと、他と比べると重量級であることは間違いない。通常ならそのデメリットを解消するための軽量化を考えるが、崎山さんのアクセラはリアシートなどを取り外しつつロールケージなどの装備を加えることでほぼ±0の状態。重量こそライバルと比べて300kg近くハンデがあるものの、パワーとバランスが優れているためそのままでも十分に戦うことができるのだ。
手探りの状態で今シーズン初投入のマシンは、想像通りにトラクション性もよく低速高速ともにターンも良好なためシーズン4戦目にはクラス優勝を果たすほど。さらに2WDとしてもトップタイムをマークするなど、隠れた性能の片鱗を見せはじめていた。最終的には今シーズンのシリーズは自己最高の2位を獲得するに至る。この感触をそのままに、来シーズンはシリーズ優勝を狙うとのことだ。
(テキスト:渡辺大輔 / 写真:中村レオ)
[ガズー編集部]
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