20代から日産『サファリ』に乗って23年!北海道から仲間を連れてランクルミーティングのために静岡へ!

LCM実行委員会・ランクル友の会が主催し、年に一度全国からランドクルーザーオーナーが2日間かけてのキャンプに集まるランドクルーザーズ・ミーティング(LCM)。そんなランクル乗りの輪に混ざり、トヨタのランドクルーザーと並んで、日産を代表するクロスカントリーモデルとして一時代を築いたサファリに乗ってやってきていた参加者にお話を伺った。

「23才で就職して北海道の別海町に引っ越すまで、関東に住んでいました。父が運転するクルマに乗ってよく富士や箱根に来ていたので、このあたりに訪れると今でもテンションが上がりますね」。そう話すのはY60型の日産・サファリに乗る廣瀬量平さん(48才)。

サファリに興味を持ったのは、大学時代のアルバイトの影響が大きかったという。

「大学時代に日産のクルマを陸送する仕事を求人で見つけたんです。毎回違う新しいクルマを運転できるから『こんなに楽しい仕事があるのか!』とワクワクしながら働いていました。おかげで運転の技術もそこで覚えられました」
「その中でサファリにも乗って、とにかく大きいし、ライトも丸いクルマで、そのカタチがカッコいいと思ってゾッコンでしたね。そういえば、仕事で乗ったサファリには、途上国に輸出するために救急車に改造されたものもありました」と、当時を振り返る。

だが、北海道に引っ越してから1台目の愛車に選んだのは、同じ日産のSUVモデルでも当時予算を抑えて選ぶことができたというテラノだった。
「どちらかと言えば、サファリに憧れがあるというだけで、テラノも大好きなクルマでしたね。当時は、道内で遠出する機会が多くて、3年間で9万キロは乗りました」と、テラノにもたくさんの思い出があったそうだ。

そして1999年、必死に働いて資金を貯めることで、ついにテラノから憧れのサファリへの乗り換えが叶った廣瀬さん。このときの年齢は25才で、このサファリは、現在にいたるまで20年以上乗り続けている相棒だ。

サファリとは、家族との結婚式も、生まれた子供を病院から連れて帰るときも、ずっと携わってきた畜産関係の業務で独立することになったときもずっと一緒で、購入時に5万7000キロだった走行距離は、現在38万5000キロとなっている。

その間、事業用に乗るクルマとしてテラノをもう一度買い直し、トヨタ・ランドクルーザーも60系と80系の2台を所有していたという廣瀬さん。メーカーは違うが、クルマ選びの根本にサファリと同じSUVがある点は変わらないようだ。

そんな長年乗り続けているサファリだが、20年の間に大きく変わった点のひとつがエンジンだ。廣瀬さんの乗るサファリは前期型で、1993年の後期モデルから採用されたターボが付いていない自然吸気のTD42型エンジン。
そこにパワー不足を感じていた廣瀬さんは、思い切って後期のタービンを移植してターボ化。サファリオーナーには、珍しいマニュアル仕様のターボ車ということになった。

もうひとつは、北海道を過ごす上では避けられないサビの問題。融雪剤によるダメージは下回りのほか、ボディパネルにも侵食してきているというが、こちらもいずれ交換できる部分はボディパネルを張り替えてでも乗り続けたいという気持ちでいるそうだ。

LCMへは6年前から数回やってきているという廣瀬さん。北海道からフェリーと自走で来場するにあたり、サファリとランドクルーザーに乗る友人2名と一緒にやってきていた。

こちらの80系ランドクルーザーのオーナーは佐藤泰幸さん(37才)。帯広市内でカフェを営んでいて、昨年ランクルを購入し、今回がはじめてのLCM参加となった。ちなみに昨晩の3人の夕食のメインディッシュのシチューの調理も担当されたんだとか。カフェのオーナーが作るシチューを大自然の中で、それもかけがえのない仲間たちと食べる。それは、何物にも代えがたい味だったに違いない。

そして、廣瀬さんと同じく、サファリオーナーなのが永山純平さん(29才)。永山さんにとってサファリは、生まれたころから父が乗っているクルマだったこともあり、自然と好きになったクルマだという。廣瀬さんとは、SNSを通じて近くに住むサファリ乗りということがわかって知り合った仲で、こちらもLCM初参加というお話だった。

そんな北海道の3人組は、廣瀬さんが「子供のころに親父とやってきた空気を感じられる、この会場(静岡県裾野市)ならまた来たい!」と、佐藤さん、永山さんのおふたりも「廣瀬さんが行くなら着いていきますよ!」と、来年以降も参加に意欲的な様子。

これからもサビに負けずに元気なサファリが、北海道を駆け回り、そして思い出の地へ大切な仲間とともに訪れる、そんな光景が目に浮かび羨ましくなった。

(文: 長谷川実路 / 撮影: 三木宏章)

[GAZOO編集部]

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