キャンピングトレーラーを引っ張り全国を走り回る。家族4人の快適ランクルキャンプ生活

今回取材をさせていただいた『第35回ランドクルーザーズ・ミーティング(LMC)』は、静岡県の大路地ファミリーキャンプ場で2日間にわたって開催されたが、1日だけ参加する人、家族や仲間とキャンプをしながら2日間満喫する人など、楽しみ方や参加方法はさまざま。ただ、共通点はランクルが好き、そしてアウトドアを愛していることだ。

多くの参加者は、ランドクルーザーの持つアウトドアでのポテンシャルを活かし、車中泊やテント泊、デイキャンプなどを楽しんでいた。そんな参加者の中には、さらなる快適性を求めて、ランクルにキャンピングトレーラーを連結し、参加する強者もちらほら。

アウトドア好きにとって、キャンピングトレーラーは憧れのアイテム。そのため、見学に訪れているクルマ好きはもちろん、ほかのランクルオーナーからも羨ましがられることが少なくないという。その魅力について、ランクル×キャンピングトレーラーで参加していた田中さん家族にお話を聞いた。

自身と奥様、そしてお子さん2人の4人家族でやってきていたのが、こちらのトヨタ・ランドクルーザー(HZJ76型)オーナーの田中秀憲さん(47才)。家族連れでのオートキャンプは、自分がクルマを持ちはじめる前からの憧れのひとつだったという。ちなみに娘さんは、お年頃ということで恥ずかしがって写真撮影さえてもらえなかったが、一人キャンピングカーを満喫中だ(笑)。

「キャンプも車中泊も、最初に教えてくれたのは父親でした。父が乗っていたのは、L14のパジェロで、いずれ自分が大人になったら子供たちとアウトドアを楽しみたい、そう思っていました。ただ、いざキャンプに行くとなると、実際に子供がその趣味についてきてくれるか、ちょっと不安でしたね(笑)」。

そんな田中さんのカーライフは、運転免許を取得し、父のパジェロを譲ってもらうところからスタート。現在のランクルを購入したのは、24才のころだったそうだ。パジェロ、そしてランクルを乗りはじめた最初は、まだ結婚もしておらず、ひとりで自由気ままにドライブ&アウトドアを楽しんでいたそうだ。

パジェロからランクルに乗り換えたきっかけを聞くと、「近所に止まっていた76型のランクルがとてもカッコよくて、そこを通るたびに良いなあ……と、自分でも乗ってみたいなと眺めていました。それにマニュアル車に乗りたかったというのもありますね!」

「それから本格的にランクルを探しはじめ、24歳のときに程度のいいクルマが見つかり、購入しました。実際に運転してみると独特のクセがあって、正直に言うと乗りやすいクルマじゃないなと(笑)。ただ、運転しているときの楽しさは格別で、これからもずっと乗り続けたいですね」と、その魅力を教えてくれた。ちなみにランクル歴は、すでに20年を軽く超えている。

そして30才になった2004年に結婚されたそうだ。田中さんの趣味に理解のある奥様と出会い、子供が生まれてからは田中さんの夢だったファミリーキャンプに出かけるようになっていく。
さらにお住まいの愛知県から北海道へ、10日以上を費やしての食い倒れの旅など、家族レジャーの手段としてランクルは欠かせないものになった。

そんな順風満帆なランクルライフ(!?)のなかで、キャンピングトレーラーを購入したのは2015年。お子さんも成長し、家族のなかでキャンピングトレーラーがほしいという話題が自然に出るようになり、探しはじめたそうだ。

「今も忘れない2015年12月。『クリスマスプレゼントにサンタさんがキャンピングトレーラーを持ってきてくれたらいいのにね』と話していたとき、ちょうどヤフオクを見ていて、予算ギリギリの60万円で出品されていたのを見つけて、思わずポチってしてしまいました(笑)」と、キャンピングトレーラーとの出会いを教えてくれた。

そして手に入れたのが、こちらのキャンピングトレーラー。海外で生産され、並行輸入で日本へ持ち込まれた車体で、初年度登録は2000年ということ。ただ、正確な製造時期はわからず、「年式も不明なので、実際の製造はもっと古いはずです」と田中さん。

「全長5m、車幅2mのちょっと小さめな車体ですが、車幅が2.5mを超えると日本では何かと不便ですし、自宅の駐車場にも止められるサイズだったことも決め手でした。車重も690キロなので、けん引免許も不要で、うちの家族にはぴったりのトレーラーです!」

レトロさを感じさせる色使いと丸いボディラインは、おなじくクラシカルな雰囲気を持つ70系ランクルの角張った車体とコントラストが際立ち、ちょうどいい。4人家族なら、ランクルと合わせて収容スペースも必要十分といったサイズだ。

さっそくキャンピングトレーラー内を拝見すると、広めのベッドと、テーブルを囲んだリビングスペース、棚収納、さらに不自由のないキッチンが備わっている。外観はコンパクトだが、車内は十分な広さがあり、屋根の高さが変えられるので大人が立っても余裕がある。とても快適な空間だった。

また、トレーラーの雰囲気に似合うカーテンやインテリアのセンスは、奥様が選んで追加したものだ。照明器具は、田中さんが得意のDIYで追加したそうだ。

ランクル側のカスタムも、ほとんどは田中さんがDIYで行ってきたもの。トレーラーで使う100V電源を充電するため、ランクルには電圧を100Vに昇圧するコンバーターを装備。メインとサブで2台のバッテリーを使い分けるためのスイッチは、さまざまな回路を追加した航空機のコックピット風の自作パネルにまとめられている。

家族とクルマに乗ってキャンプをするという、子供のころからの夢を叶えた田中さん。ランクルとは、家族ができる前からの付き合いで、すでに20年以上の歳月が経過しているが、今もピカピカでその愛情が伝わってくる。

そんなランクルで憧れだったキャンピングトレーラーを引っ張り、家族と一緒に旅行やアウトドアを楽しむ田中さん。それは、ただの移動手段ではなく、もうひとつの住まいであり、家族団らんの場のようだ。さらにランクルは、もうひとりの家族のような存在にも思えてくる。

いずれ、立場がかわって息子さんがドライバーとして、田中さんをキャンプに連れて行く……という世代を越えた付き合い方というのも、このランクルと一緒に見てみたい未来の風景だと感じて、うらやましくなってしまうほどだった。

(文:長谷川実路 / 撮影:三木宏章)

[GAZOO編集部]

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