我が家のファミリーカーは昔からAE86一筋! トータル3台のAE86でHAPPYカーライフ
32年前に買ったスプリンタートレノ(AE86)を、結婚後も家族のファミリーカーとして大事に乗り続ける西村ご夫妻。現在は全部で3台のAE86とともに楽しく過ごしているというハチロク夫妻は、これまでどんなカーライフを送ってきたのか、お話を伺いました。
――このスプリンタートレノ(以下トレノ)は、もともとはパパさんが購入されたものなんですか?
西村パパ:そうですね。僕が初ボーナスをもらって初めて買った我が家のファミリーカーです。ママとふたりの時はキャンピングカーとして公園で泊まったり、北海道にキャンプに出かけたりしましたよ。
西村ママ:そうそう、北海道はとくに刺激的で楽しかったなー!
――北海道! しかもキャンプまで!! 素敵ですねー。ところで、パパさんはなぜこのトレノに乗ろうと思ったんですか?
西村パパ:このクルマを買った1990年頃はスポーツカーブームで、僕も必然的にそういうクルマが大好きになりました。で、手頃で一番安かったAE86のトレノを買ったんです。
土屋圭市さんのドリフトを見てあんな走りしてみたいなと思ったこと、ついでに5人乗りなので将来はファミリーカーにもなるかなと思いまして。
――すでに買う時からファミリーカーとして使うこともイメージしていたんですね!
西村パパ:そうですね。できるだけ長く乗ろうとは思っていました。
――ほかのクルマへの乗り替えは考えなかったんですか?
西村パパ:魅力あるクルマがあったら乗ろうとは思っていたけれど、AE86より好きなクルマには未だにずっと出会えていないんですよ。
実は最初はカローラレビン(以下レビン)が欲しかったんですけど、当時はそっちの方が人気でトレノが安かったんです。でもその後に「頭文字D」が流行って人気も相場も逆転したので、それも運が良かったなと。
――「頭文字D」ブームより前に買っていたのですね。
西村パパ:そうなんです。「なんか3ドアのパンダトレノでホイールまでワタナベで、俺のクルマが漫画になったみたいじゃん!」ってびっくりして、それから読んでみたらおもしろい!!って(笑)。
西村ママ:そうそう、それで「藤原とうふ店」のステッカーを友達に作ってもらって貼ってみたら当時は斬新だったみたいですごい反響でした(笑)。
――残りの2台はどういう経緯で?
西村パパ:それまではドリフト大会にこのノーマルのファミリーカーで出場していたんですが、クルマの性能を使い切ってもチューニング車に敵わなくなってきたんです。それで大会用としてドリフト仕様のAE 86を買っちゃえ!って、トレノを増車しました。
さらに、追走練習などで壊れてしまうと修理中は乗れるクルマがなくなってしまうので、もう一台探すことにしたんです。そうしたらたまたま知り合いにレビンを手放すという人がいたので、最近それを買いました。
そうだ! 大会用のクルマを買う前に、ノーマルで綺麗な部品取り車を30万円で買って、ずっと納屋に置いてあったんですよ。でも結局その2号機は今の大会用のクルマを買った後に処分してしまって。
西村ママ:そうそう、たしか子供達の練習機としても使っていました。だから一時期は息子たちのAE86と合わせて5台ありましたね。
――4人家族にAE86が5台……!? 息子さん2人もAE86乗りなんですか?
西村ママ:はい。23才になる長男はAE86を所有して4年目ですが、今は家を出て離れたところで生活しています。小学校6年生くらいから私有地の練習会とかに参加してずっと練習して、小さい大会や学生向けの大会、昨年はAE86が集まる大会にも出ていましたね。
20才の次男も中学生くらいの頃からAE86で練習会などに参加してドリフトしていました(笑)。
――おお、すごい英才教育! まさにハチロク一家!!
西村ママ:そうです。このクルマにチャイルドシートを載せて冠婚葬祭もすべてこれで移動だったので、子供達も赤ちゃんのころからこれで育ちましたよ。
西村パパ:昔はドリフト競技イベントのD1GPを見に関西から九州のオートポリスとかまで見に行ったりしていましたね(笑)。
――子供ができてからも変わらずキャンピングカーなんですね♪
西村パパ:3台ともずいぶん前からエアコンが壊れたままですが、1年のうち1~2ヶ月だしなんとかなるだろうって。あはは!
西村ママ:小さい頃は大丈夫だったんですけど、大きくなると「嫌やなぁ」って言われました。たまに代車の軽自動車とかに乗ると「なんて快適なんだろう!」って。でも少ししてAE 86が戻ってきたらそれに慣れちゃうので「やっぱりハチロクやな」って(笑)。
――そんなママさんは昔からクルマに興味があったんですか?
西村ママ:そうですね。父親がダルマセリカに乗っていたのと、もともと男の子っぽいものが好きでクルマも興味がありました。
――ふたりはどんな繋がりで出会ったんですか?
西村ママ:大学が一緒だったので学生時代から友人で、そのままたまたま会社も同じになったんですよ。
――それは運命的ですね♪ ちなみにAE86以外のクルマを所有したことは?
西村ママ:一度だけあります。群馬に転勤になったとき、私の足代わりのクルマとしてZ20系のソアラに3年くらい乗りました。その時はパパがAE86で会社に行くので、私がソアラで息子を迎えに行ったりしていました。
でも関西に戻ってきてからはソアラは処分して、再びAE86だけの生活です。
西村パパ:群馬にいた間はこのAE86で頭文字Dの聖地巡りをして楽しかったですよ! 今思うと、転勤先が群馬っていうのも縁だったのかなって。
西村ママ:そうそう、5年くらい前ですが、免許を取った息子が自分で「頭文字D」の名所を巡りたいっていうので、彼の運転でいろんなところに行きました。
私たちからしたら、後ろの席に乗っていた息子が免許を取って運転してくれて、連れていってくれたのが嬉しかった。
西村パパ:息子に運転してもらって、僕たちは後ろで寝ていたんですよ。子供らはこんな感じだったのかなーって思いながら。
西村ママ:そしたら「意外にうるさいやろ、あんまり寝れへんかったで」って、息子につっこまれました(笑)。
――西村ご一家さんならではの素敵なエピソード! そんなおふたりにとって、AE86ってどんな存在ですか?
西村ママ:もう家族。
西村パパ:体の一部? やっぱ家族かな。クルマって生きとるしね。たまにエンジンをかけてくれないと急に壊れたりするし、ちゃんと面倒みてあげないといけないしって。
――これまでに大きな事故や故障がなくてよかったですね。
西村パパ:いや、普通のクルマ屋さんだったら廃車宣言されるような状態になってしまったことも何度かあったけれど、一生乗っていこうと決めている僕らの想いをわかってくれる人が何とかしてくれたんです。
――そうだったんですね。では今後このファミリーカーのAE86でやりたいことはありますか?
西村ママ:老後はこれで日本一周したいですね。今のように大会目的での遠出ではなくて、何も考えずずーっと旅に出るんです、このAE86で。安い宿を泊まり歩いて、また後ろで寝泊まりもしてって。
西村パパ:それええなぁ!
――パパもママも、本当に楽しそうなAE86ライフを送られていますよね。
西村ママ:私もここまでどっぷりハマるとは思いませんでした(笑)。
西村パパ:最近AE86の全国大会にでるようになって、島根のAE86の方と飲みにいったり九州の方と遊びにいったりと、いろんな人と仲良くなって本当に楽しいですよ!
西村ママ:普通に乗っているだけじゃなくてドリフトしていることで交友関係が広がって幸せな生活を送れています。それはすべてAE86のおかげです!
西村パパ:そやな。AE86のおかげや。
西村ママ:パパからAE86をとったらただのおじいちゃんだからね。あはは!
取材中、ずっと楽しそうだった西村さんご夫妻。そのうち街中でパンダトレノを見かけたら、それは日本一周の旅をするこのおふたりかもしれません。
【Instagram】
トレママ(Saori N.)さん
(文:西本 尚恵)
[GAZOO編集部]
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