この解放感は何たるや! S2000と行く最高のドライブ!
「何故こんなにも、走ることは楽しいのだろうか!?」
「何故こんなにも、スポーツカーが好きなのだろうか!?」
そう考えた時に、そこに理由などないくらい好きだったと話してくれた「大木さん」。
そんな大木さんが乗るのは、S2000。ターボが付いていないのに、サーキットのコーナー区間をすごい速さで駆け抜けていったのを見て一目惚れしてしまったのだとか。
今回は、大木さん×S2000のお話をお届けします。
――サーキットで一目惚れしてしまったのですね。
そうなんです。当時僕は、限定車を除いて歴代インプレッサの中で1番パワフルなEJ20型水平対向エンジンが搭載されている、GVB型の3代目インプレッサ WRX STIに乗っていました。
4駆で馬力もあったので、サーキットを走っていても速いし楽しかったんですけど、ある時、コーナー区間でS2000に追い抜かされたんです。
タイムでいうと、インプレッサが1周を1分34秒、S2000が1分30秒くらいだったかな。
その時に、インプレッサはターボが付いているのに、NAのS2000より4秒も遅いなんて何故だ……ってなったんですよ。
それから、S2000って一体どんなクルマなんだ?と気になり始めたのが購入のきっかけでした。
あっ!誤解しないで頂きたいのは、僕の技量のせいで遅かったというのもありますからね!
――技量のことはともかく、ターボが付いていないのに!?って、興味が湧きますよね。
そうそう!乗ってみたくなっちゃったんですよ。で、色々調べて、さらに欲しくなるという……(笑)。
――なるほど(笑)。
まずは、これがいけなかった!
“ホンダが本気で作ったスポーツカー”
とかいうキャッチコピーを最初に見ちゃったんですよ。これを見ちゃうと、わぁ! 乗りたい! ってなるじゃないですか(笑)。
――確かに! そうなっちゃいますね(笑)。
でしょ(笑)
ほかには、レーシングエンジン並みの超高回転型ユニットであること、FRであること、オープンカーであることなど、とにかく当時僕が思っていた“こんなクルマに乗ってみたい”が凝縮されていたんです。
――そこまで言うなら、もう買っちゃいましょう!
いやいや、買ってます買ってます(笑)。愛車になって4年が経ってますからね(笑)。
でもまぁ〜おっしゃる通り、どうしても欲しくて、暇を見つけてはネットで探しました。
なかなか理想としている個体に巡り合えないから、人気のクルマだし諦めた方が良いのかな?と思うこともありましたよ。
そんな時に、岐阜県にあるS2000専門店から走行距離が5万2,000kmの個体が売りに出されたんです。それを見てすぐにお店に電話をして、写真を送ってもらったり、色々質問をした後に、これならと購入しました。
――念願がついに叶ったわけですね。乗ってみてどうでしたか?
オープンにして走った時に、この解放感は何たるや! って感動してしまいました。
ほかには、エンジン音や路面の凹凸を拾って振動するシート、まるで地を張っているかのような目線の低さなど、乗り心地云々ではなくて、そのシチュエーションがすごく楽しかったです。
ちなみに、助手席に乗った妻曰く、今までで1番乗り心地が悪いクルマだそうです(笑)。でも、そういう所も許せるくらいの魅力がS2000にはあるんですよね。
――と、いいますと?
まずは、アクセルを踏むと高回転まで回って、VTECのカムが切り替わった瞬間にみるみる加速してくれる所ですね。
実際にサーキットで体感しましたが、体がシートにぎゅっと押し付けられるくらいの伸びやかな加速は、見ているよりも体感する方が何倍も楽しかったです。
あとは、ハンドリングかな。僕は今まで、色々なメーカーの様々なジャンルのクルマに乗ってきましたが、その中でもハンドリングは1番良かったです。
数cm切っただけでクルマがスッと曲がってくれるから、カーブを攻めるのがすごく楽しくなりました。
ほかには、ゴーカートのような軽快な走りも面白かったですね。
良いか悪いかは別として、昔は今よりも安全性について厳しくなかったから、色々な装備や機能を付けなくていい分、車重がかなり軽いんですよ。
驚かれることが多いんですけど、僕のS2000は1250kgしかないんです。だから、強力なエンジンと軽い車体で、そりゃあもう軽快な走りをしてくれるというわけです。
――まだまだ言い足りないくらい、その魅力はありそうですね
そうですね。ん〜要約すると、「S2000のポテンシャルの全てを出せるようなドライビングスキルを持ちたい」と思わせてくれるクルマなんですよ。
そう思わせてくれるくらい、S2000の魅力に取り憑かれているということですかね。
そう話してくれた大木さん。自分をここまで夢中にさせてくれるクルマがほかには思い当たらないし、ハンドルを握ると、それに乗れているという幸せに浸れるのだとか。
まだまだ、S2000と一緒に色々な場所を走りたいということです。
(文:矢田部明子)
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