合言葉は「ポンコツ車をしばいて何十年!」 生涯乗り続けるミニカ ダンガン
ミニカ ダンガン(H21V)に乗り、かれこれ25年の歳月が経ったと話してくれた「藤本さん」。
ご友人から譲り受けた当初は、とりあえず足車として持っておくか、くらいの心積りで、こんなにも愛情を注ぐようになるとは思っていなかったということです。一体、なぜそう思うようになったのか伺ってみました。
今回は、藤本さん×ミニカ ダンガンのお話をお届けします。
――ミニカ ダンガンに乗ろうと思ったのはなぜですか?
乗ろうと思ったというか、裏に住んでいる幼馴染からもらったんですよ。「就職で東京に行くけど持っていけないから、もし良かったら」ということでした。近くの中古車屋さんで、特価で出てたやつだけど〜みたいな。
――なるほど。どこに惹かれて愛車として迎え入れたのですか?
……。
――あの、まさか……。GAZOO 愛車(強調)広場なんですけど……。
あはは(笑)!それは大丈夫です!今は愛着ありまくりですから!
最初はね、維持費が安いからという理由しか無かったんですよ。
――そうなんですね!ちなみに、どれくらい安いんですか?
めっちゃ食いついてきますね……。まずは、4ナンバーだから自動車税は6000円。ちなみに、増税前は4000円でした♪
燃費は色々手を加えて15km/ℓくらい、保険料は4ナンバー(商用車) 任意保険だから全年齢一律で安いんです。
22歳の時に迎え入れた時は、保険料が年間5万円で、とにかく僕のような若造が乗るには最適なクルマだったんですよ。
――それは買いですね!
でしょ?でも、そこは気に入っていたけど、カッコいいとか走りがいいとか、そういうのは無かったです。ただ、セカンドカーとして乗ったり、後輩が愛車を買うまで貸したりと、何だかんだで乗ってはいましたけどね。
――それがいつから変わったのですか?
当時乗っていたBMWのエアコンが壊れて、とある工場に修理に出したのがキッカケでした。その工場のスタンスが「ポンコツ車、しばいて何十年!」だったんですよ。
――パワーワードですね。
それを聞いたとき、僕も同じことを思いました。どんなポンコツ車であっても、修理して頑張れ頑張れと気合いを入れたら何とかなる!ということなんですけど、なるほどな〜と。
そこから、自分で修理や改良していく楽しさを学んでいったという感じですね。
――例えば、どんなことをしているのですか?
僕のは、4ナンバーの最終モデルだから、上位グレードなのにパワーウインドウが付いていなかったんですよ。
後期の660ccになると、ミドルグレードでも豪華な装備だし、トップグレードだとパワーシートまで付いついるのに……。だから、せめてパワーウインドウだけはと思って取り付けました。
ドアを持って来て、配線など仲間とワイワイしながら作業しましたよ〜!あとは、リアのショックをツインショックにしたり、カップホルダーを他車から引っ張ってきたこともあったし、ルームランプを変えたりもしました。
――部品は沢山出るんですか?
僕の周りが変態集団と呼ばれていて(笑)、誰かしら部品を持っているし、とある解体屋のおかげというのもあります。
――解体屋?
そうです。解体屋が何軒か集まっている場所があるんですけど、廃車したクルマが並べてあって、そこから部品を取っているんです。もちろん、お店の方の許可を得て!ですよ。
そこへちょくちょく行って、ミニカに使えそうな部品を探してくるという感じです。仲間も行っているから、こういうのが入ってるよ〜と連絡がくることもあります(笑)。
――ミニカ ダンガンって、そんなに廃車があるんですか?
ないない!だから、その時あるクルマを見て、なんとなく使えそうなら持って帰って取り付けてみるんです。
これにハマっちゃったんですよ。えっ!?この車種いけるんだ!という意外なことを発見すると、人知れず嬉しくなるんです(笑)。それが、違うメーカーの車種だったらなおさら!
運が良かったのは、仲間内に、詳しいメカニックさんたちがいたことかな。3人集まれば文殊の知恵ということで、あるものでなんとかしてカスタムしていくということが出来るから。
――今後は、どんなカスタムをしていく予定ですか?
現状維持と、現行車を追いかけたいと考えています。ライトをLED化したり、プッシュスタートスイッチをつけたり、窓ガラスをUVカット化したりとかね♪フロントガラスが問題だろうな〜。
もう絶対に手放せないし、手放さないと話してくれた藤本さん。「すごく楽しいんですから〜!」という声を聞くと、こっちまで笑顔になってきました。MINICA DANGANは、どんどん姿を変えながら走っていくでしょう。
(文:矢田部明子)
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