【スマホ撮影レシピ】季節を感じるドライブで花と海とグルメ

おでかけ写真をSNSにアップしても反応がイマイチ……。それは写真から楽しそうなストーリーが感じられないからかもしれません。

そんなおでかけ写真をワンランクアップさせるコツをプロフォトグラファーが伝授するシリーズ連載、講師は福井麻衣子さんです。使うカメラはiPhoneだけ。一眼レフのような細かい設定を考える必要はありません。記事を読んでそのとおりに実践してもらえば、SNS映えするのはもちろん、あとで振り返ったときに素敵なアルバムになること間違いなしです!

春を求めて南房総をドライブ

よく晴れた週末。春を感じるちょっと強めの風が吹いていますが、子供と一緒に少し遠くまでドライブを楽しむことにしました。親子2人で春を探して、目指すは千葉県・館山方面。ドライブのお供はトヨタRAV4 G」。ガソリン車の4WDでキビキビ走ります。

都心より少し南に位置する館山には、もう春がそこまで来ているはず。一面の菜の花畑や美味しいイチゴも期待できそう。楽しそうな写真が撮れる予感がします。

「季節を感じるドライブ」で抑えておきたい鉄板カット
1. パーキングエリアで地元グルメの美味しい1枚
2. 花摘みでいい表情を狙った1枚
3. きれいな景色を入れ込んだ車内の1枚
4. 海と一緒に元気なポーズで記念の1枚

  • クルマはトヨタのSUV「RAV4 G」。菜の花畑と一緒に撮ると、ドライブの思い出になりそう

1. パーキングエリアで地元グルメの美味しい1枚

都心方面から南房総に向かう館山自動車道には、「ハイウェイオアシス富楽里(富楽里パーキングエリア)」があります。館山の前に、ちょっと休憩がてら寄り道してみます。ここは上下線共通のパーキングエリアなので、行きでも帰りでも立ち寄れるのが特徴です。ちなみに一般道からも「道の駅 富楽里とみやま」として利用できます。さっそく、休憩中のいい表情を狙ってみましょう。

  • 【作例】パーキングエリアで休憩中をセルフィで撮影

【作例】数量限定のスイーツ「えびのしっぽ」。ポートレートモードでとらえました

ここでは、野菜や果物、生け簀に入った地元の鮮魚も販売されています。魚屋さんに頼んで、購入した地ダコを触る体験をさせてもらいました。

【作例】初めて活きたタコに触れて大興奮

  • 【作例】カッコイイ大漁旗

●こんなふうに撮りました!

地元グルメなどを食べるときは、ぜひ体験している表情をうまくとらえてみてください。お店の人とやりとりがあった場合、一緒に撮影させてもらうと思い出に残ります。
このとき、どこで撮影したかがわかるように看板やサインボードを入れるようにするとさらによいでしょう。

2. 花摘みでいい表情を狙った1枚

高速道路を降りて、館山方面へのドライブ中の道沿いに菜の花摘みができる畑を見つけました。ちょうど菜の花は満開のようです!都心よりも南にあって、早めの春が感じられる館山ならでは。周辺には早咲きの桜も咲いていて、とてもきれいです。

【作例】子供の元気な仕草を狙います

  • 【作例】小型三脚や自撮り棒を使って親子2人で記念写真

●こんなふうに撮りました!

花摘みができる畑は中に入って撮影できるので、花と一緒の撮影がしやすくておすすめです。
子供の元気な仕草や真剣な表情、摘み取る際に使ったハサミなどを小道具にしてもいいですね

摘み取った菜の花をモチーフにして撮影してみました。このようなアイテムを撮っておくと、思い出に残る写真になります。花をプレゼントするシーンを演出してみるのも。

  • 【作例】下からのアングルにして空を多めにしてみると、無駄な映り込みがなく臨場感も増します

  • 【作例】摘み取った花だけの写真もあるといいですね

●こんなふうに撮りました!

目線からの全体を入れたアングルも悪くありませんが、かがんだくらいのローアングルから撮影すると、周辺にいる観光客を隠すことができ、臨場感も増します。
ちょっとオーバーに感じるくらいのポーズをつけて演出してみましょう。

3. きれいな景色を入れ込んだ車内の1枚

ドライブ中に景色のきれいなところを見つけたら、ドライバーは運転に集中しつつ、助手席から車内をセルフィで撮ってみましょう。車を停められる場所があったら、窓から顔を出したカットを撮っておくと、後日振り返ったときにドライブ旅だったことが鮮明によみがえります。

  • 【作例】桜の間にクルマを停めることができました。窓から顔を出して

●こんなふうに撮りました!【図解】

走行中でなくてもよいので、車内でのセルフィにチャレンジしてみてください。
助手席から自撮り棒をダッシュボードで支えつつ撮ってみましょう。子供でも楽に撮れます。
  • 撮影対象:きれいな景色+クルマ+2人、撮影方法:セルフィ(手持ちまたは自撮り棒)、スマホの向き:横位置、光線:順光~半逆光、露出:自動(顔検出)

4. 海と一緒に元気なポーズで記念の1枚

さらに房総半島を南にクルマを進めていきます。沖ノ島公園まで来てみました。館山湾南端にある沖ノ島は隆起により陸続きになっていて、南房総国定公園の1つです。広い駐車スペースが海の防波堤前に広がっていて、海から近い位置にクルマを置くこともできます。海とクルマが一緒に写った写真が撮りやすいスポットです。

  • 【作例】海と青空と一緒に大胆なポーズを

風が強くなってきたので、イチゴ狩りをしてきた特大イチゴを後部座席で食べながら休憩することにしました。いい表情を逃さないように、iPhoneのバースト機能で連射して撮影しましょう。iPhone 11以降では、シャッターボタンを左スライドするとバースト撮影になります。

【作例】摘み取ったイチゴ食べます。「大きい!」

【作例】「イチゴ甘~~い」という表情も狙ってみて。表情はバーストで連射

●こんなふうに撮りました!

海岸線でクルマをうまく入れた写真はポストカードなどにしてみてもいいと思います。文字を入れることを想定して、少し広めに撮影しておきましょう。
防波堤の段差をうまく使って、ポーズは大きく派手に!
海が見えるよう少し高い位置から、海岸線が水平になるように注意します。小型三脚などを使ってセルフタイマー撮影するといいでしょう。

道路使用許可:館山警察署 第166号

福井麻衣子

<講師プロフィール>
福井麻衣子
雑誌・広告を中心に、ポートレート、旅、街歩き撮影などで活躍するフリーランスフォトグラファー。スマホ写真も使いこなす。これまでにカメラメーカーへの作品提供、カメラ書籍の執筆なども務める。今回の作例はすべて iPhone 11 Pro を使って撮影している。

[GAZOO編集部]