2023WEC - FIA世界耐久選⼿権 第7戦 バーレーン8時間 レース結果

第7戦 バーレーン8時間 レース結果

11月4日、バーレーン・インターナショナル・サーキットで、2023年WEC世界耐久選手権の最終戦となる第7戦バーレーン8時間の決勝が行われ、TOYOTA GAZOO RacingのGR010 HYBRID 8号車(セバスチャン・ブエミ / ブレンドン・ハートレイ / 平川 亮)が今季2勝目を挙げ、2年連続でドライバーズチャンピオンを獲得。
また、7号車(マイク・コンウェイ / 小林 可夢偉 / ホセ・マリア・ロペス)が2位となり、TOYOTA GAZOO Racingは今季4度目の1-2フィニッシュ。今シーズン7戦中6勝を挙げ、そしてチームは2012年に現行WECに参戦して以来45勝目を挙げることとなった。

≪豊田章男(TOYOTA GAZOO Racing チームオーナー)≫
TOYOTA GAZOO Racingの2台が最後まで繰り広げた“アスリートとしての戦い”最高でした。6人のドライバーたち、それを支えた両車のメカやエンジニアのみんな、素敵なレースをありがとう。セブ、ブレンドン、亮、2年連続のドライバーズタイトルおめでとう!ワンツーでそれを決めてくれた7号車のホセ、マイク、可夢偉もありがとう!

今日は、2台ともトラブルを抱えながら走ることになってしまいました。気持ちよく最終戦を走ってもらうことができず、ドライバーたちには申し訳なく思います。7号車はスタートでのアクシデントもありましたが、すぐに差を詰め、8号車とどちらが勝ってもおかしくないような優勝争いをしてくれました。レースに向かう全員でクルマを走らせて、戦ってくれたと感じられるレースでした。

モータースポーツの主人公はクルマを走らせる人々です。だからこそ“スポーツ”であり、そこに集う人は、みんながアスリートでありファイターであると思っています。今年のWECはライバルも増え、ファンが待ち望んでいた“戦いの場”になりました。そんな選手権の場で、今日はアスリートたちが全力を尽くして結果を勝ち取りにいく姿を見せてくれました。いちファンとして、私もその姿にとても興奮しました。アスリートが戦える場を整えてくれた主催者の皆さまにも感謝いたします。

この最終戦にむけて可夢偉は、チーム代表として“どうすべきか?”、ドライバーとして“どうしたいか?”かなり悩んでいたと思います。

チーム代表の可夢偉は、チームを鼓舞したり、リラックスさせるために戯けたり、改善点を探すためにメカやエンジニアたちと話したり、そんな代表としての役割を、これ以上ないほどにやってくれていました。本当に感謝しています。今日のレースを見ていても、チーム全員が勝利に向けて戦うアスリートになり、だけどお互いを信頼し尊重し合っている…ずっと目指してきた「家族的でありプロフェッショナルなチーム」になってきたと感じます。可夢偉代表、今年もお疲れさまでした。ありがとう。

一方で、ドライバーの可夢偉に私が望んでいることは“たったひとつ”「誰より速く走ってほしい。全力で戦ってほしい。」ということだけです。これは以前から変わりません。他のドライバーに対しても同じ気持ちです。
予選でポールを取れずに悔しがる姿、決勝に向けてエンジニアと相談し続ける姿、そして最終スティントでファステストラップを叩き出す走り、今週の可夢偉は、私が見たいドライバーの姿そのものでした。チャンピオンを取れず悔しい結果だとは思いますが、ドライバー可夢偉としても、これ以上ない仕事をしてくれたと思います。

そんな一人二役の姿を見せることでTOYOTA GAZOO Racingは“ドライバーファーストなチーム”にも変わってきました。これからも2つの顔の狭間で悩むことはあるかもしれませんが、来シーズンも引き続き、“可夢偉だからこそできるドライバーファースト”を続けて、チームを強くしていってもらえればと思います。

追伸
このメッセージを書き終えたところでチームから映像が届きました。見てみると「ドライバーたちがレース後のクルマを磨いているシーン」でした。みんなクルマを大切にしてくれてありがとう。(特にホセは一生懸命、楽しそうに磨いてくれていましたね!ありがとう。)みんなにもっと気持ちよく走ってもらえるクルマをつくっていきたいと改めて思いました!

順位 NO チーム ドライバー マシーン ラップス ギャップ
1 8 トヨタ ガズー レーシング セバスチャン・ブエミ / ブレンドン・ハートレイ / 平川 亮 トヨタ GR010 HYBRID 249
2 7 トヨタ ガズー レーシング マイク・コンウェイ / 小林 可夢偉 / ホセ・マリア・ロペス トヨタ GR010 HYBRID 249 47.516
3 50 フェラーリ AFコルセ ミゲル・モリーナ / ニクラス・ニールセン / アントニオ・フォコ フェラーリ 499P 249 1:36.286
4 38 ハーツ チーム ジョタ イェ・イーフェイ / アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ / ウィル・スティーブンス ポルシェ 963 249 1:37.248
5 6 ポルシェ ペンスキー モータースポーツ ケビン・エストレ / アンドレ・ロッテラー / ローレンス・ヴァントール ポルシェ 963 248 1 LAP
6 51 フェラーリ AFコルセ ジェームス・カラド / アレッサンドロ・ピエール・グイディ / アントニオ・ジョヴィナッツィ フェラーリ 499P 248 1 LAP
7 5 ポルシェ ペンスキー モータースポーツ デイン・キャメロン / ミカエル・クリステンセン / フレデリック・マコヴィッキィ ポルシェ 963 247 2 LAPS
8 94 プジョー トタルエナジーズ ロイック・デュバル / グスタヴォ・メネゼス / ニコ・ミューラー プジョー 9X8 247 2 LAPS
9 93 プジョー トタルエナジーズ ポール・ディ・レスタ / ミッケル・イェンセン / ジャン=エリック・ベルニュ プジョー 9X8 247 2 LAPS
10 99 プロトン・コンペティション ジャンマリア・ブルーニ / ハリー・ティンクネル / ニール・ジャニ ポルシェ963 247 2 LAPS
11 2 キャデラック レーシング アール・バンバー / アレックス・リン / リチャード・ウェストブルック キャデラック Vシリーズ.R 246 3 LAPS
12 4 フロイド ヴァンウォール レーシングチーム ステバン・グエリエリ / トリスタン・ボティエ / ライアン・ブリスコー ヴァンウォール ヴァンダーヴェル 680 217 32 LAPS
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