会場内イチバンのBig & Smallを比較してみた、見方を変えて楽しさ倍増【ジャパンモビリティショー2025】
煌びやかにライトアップされたコンセプトカーや新型車が並ぶ『ジャパンモビリティショー』。クルマ好きとしては注目車両を逃さずチェックしておきたいところだが、ちょっと目線を変えてみると、違った楽しみ方も見えてくる!? というわけで、今回はさまざまな『ビッグ』と『スモール』をテーマに会場を回ってみることにした。紹介する展示物は編集部が見つけたBig & Smallなので、もっと大きな、そして小さいものはあるかもしれません。
世界最大のラジアルタイヤは直径4mオーバー!!
車両のサイズが大型化するなか、時代に合わせてタイヤサイズも拡大している。特に、近年では大型SUV向けに24インチや26インチといったビッグサイズのタイヤも広まりつつあるが、それよりもさらに大きな規格外の巨大タイヤが展示されていたのが、西3ホールにある『ブリヂストン』ブース。
海外の鉱山などで利用される巨大なダンプカーに使われているというこのオフロード用ラジアルタイヤ『V-STEEL E-LUG S』は、1本あたりの耐荷重が100トン以上として設計され、そのサイズは59/80R63という見たことのない数字の並び。直径は4021mm、重さは約5900kgというだけに、一般的なタイヤイメージからは超越しすぎて理解が追いつかないほど。ぜひ会場で実物をバックに記念撮影することをオススメしたい!
最小タイヤはエンジニア渾身の削り出し
世界最大のタイヤを目にしてしまうと、逆に最小のタイヤも探したくなる。そこで会場内の展示物一つ一つをじっくり見ていったところ、ホンダブースで見かけたのがこのタイヤ。ホンダ・マイクロEVとともに展示される電動ボードは、ラスト1マイルを実現するコミューターとして参考出品されているもの。
詳細などは明かされていないが、タイヤ&ホイールに関して詳しく聞いてみると、既存の製品で最適なものがなかったのでワンオフで作ってしまったのだとか。ちなみに、このボードはマイクロEVのシート下やトランクに放り込めるコンパクトサイズが設計基準。ひと昔前のシティ+モトコンポのような関係性を持たせているのもホンダのニクい演出と言えよう。
JMS2025最大展示物はホンダジェット!
ホンダブース(東4ホール)に展示されている小型ジェット機『エリートⅡ』は、2022年にデリバリーが開始された最新鋭機。サイズは全長12.99m、翼幅12.12m、全高4.45mとなっているが、展示されているモックアップは翼がカットされているため、思いのほかコンパクトに感じるかもしれない。また、機体色がマットブラックで塗られているため、さらに引き締まった印象を受ける。
ちなみに、その隣に展示されている『再使用型ロケット』は全長6.3m。巨大な展示物として思い浮かべる大型観光バスやトラックなどは、道路交通法によって12m以下に定められている(トレーラーなどでは16mクラスまで認可されているが、JMS2025会場では牽引状態の展示はなかった)ため、99cmの差でエリートⅡが“JMS2025最大サイズの展示物”というわけだ。
ちなみにホンダジェット・エリートⅡは機体モックアップが展示されているだけでなく、機内に入って見学することも可能なのは楽しめるポイント。実際に乗り込んでみたところ、観光バスよりも大きなサイズではあるが、入ってみると想像以上にタイトな空間というのが第一印象。配置されるシートは操縦席2座と、入り口すぐに乗務員用、客席は対面で4座というレイアウトでその後部に若干の空間が広がるのみ。近距離移動用の小型ジェットとしてはスタンダードな仕様なのだとか。
なお、次期モデルとして開発される『エシュロン』は2026年に初飛行を予定しており、2028年には型式証明取得予定とのこと。次回のJMSでお披露目もあり得るかも!?
最小展示物は意外と学びの多い“ネジ”
-
イワタボルトにディスプレイされるネジ
最小の展示物を探して彷徨っていたところ、部品館で目に入ってきたのがイワタボルト(西4ホール)のブース。完成品や技術系の展示が多いJMS2025会場内で、その下支えとなるネジは紛れもなく最小の展示物と言っても過言ではないだろう。
そんなブース内では様々な発想と技術を駆使したネジが多数ディスプレイされる。素材や用途、さらに盗難防止などにも役立つ製品が並べられ、ポップでその詳細も紹介されているため、予想以上に見応え十分。最小展示物ながら、侮るなかれというわけだ。
最大サイズと最小サイズの共演は工具にあり
-
東日製作所に展示されるプリセット型トルクレンチ
完成車両から構成部品など様々な展示が行なわれる中で、工具メーカーブースも見逃してはいけないスポット。新たな工具の進化などを目にすることができるほか、普段では見ることのない巨大な専用工具などもディスプレイされていることが多いのだ。
そんな期待を込めてトルクレンチでおなじみの東日製作所ブース(西3ホール)に足を運んでみると、予想通りの巨大工具がお出迎えしてくれる。
今回ブースに飾られていた『プリセット型トルクレンチ』はトラックなどのホイールナットを締める大型サイズ。150cmほどの長さで締め付けトルクは750Nmとなっている。
しかし、実はもっと大きな製品もあるそうで、最大サイズは橋梁の建設などで使うトルクレンチは2mオーバー! 2700Nmの締め付けトルクに対応しているとか。
いっぽうで、最小のトルクレンチは、特大の隣に並ぶ20cm程度の『プレート型トルクレンチ』。小さいほうが締め付けトルクの管理が難しく、歯のインプラント設置などで使用されることが多いのだとか。最大の締め付けトルクは1.5Nmと微細なものながら、ヘルスケアにも役立っている信頼の工具というわけだ。
最小サイズの乗用車(?)は未来の子供向けビークル
-
トヨタブースに展示されるトヨタ・キッズモビ
子供専用のAiパーソナルモビリティとして、トヨタ(南1ホール)が参考出品していた『キッズモビ』が、おそらくJMS2025に展示されていた“最小の乗用車”だろう。
使い続けることで学習し、自動運転によって子供も自由に安全な移動ができるのがコンセプトだ。
「Mobility for All」、「誰かのために」「TO YOU」のキャッチフレーズに合わせて展開されるトヨタのコンセプトカーの中で、子供たちの世界を広げるツールとして、トヨタが導き出した答えのひとつがこのキッズモビというわけだ。
最大の乗用車は22.5インチタイヤを装着!?
-
BYDの商用車ブースに展示されるEVバスに貼られたラッピングのSEALION6
「小さいクルマの対比となる、大きなクルマは…」と会場を回ってみたものの、想定を大幅に上回るようなサイズのコンセプトカーや乗用車はなかなか見当たらない。日本の道路事情を鑑みれば当然の話ではあるのだが…。
と、そんな中で発見したのが、BYDの商用車ブース(東6ホール)に展示されていたEVバス。そのボディ側面にラッピングで描かれているのは、日本初公開となった『シーライオン6』で、タイヤ位置を合わせることで本体のバスの印象を喰うほどの存在感を醸し出しているのだ。ちなみにタイヤサイズは22.5インチだった。
バスやトラックの巨大ボディを活かしてキャンペーンを行なうのは定番とも言える手法ではあるが、トラックやバスを展示するエリアでまでシーライオン6をPRしているあたり、いかにBYDが乗用車の販促に力を入れているかが分かる展示とも言えるだろう。
【番外編】展示車両のなかで“一番高い”のはミニだった!?
BMW/MINIブース(西1ホール)の奥には、1998年に限定1800台で販売されたクラシックミニのポール・スミスエディションが展示されていたのだが、注目はその展示位置!
地上から5mほど高いステージに鎮座していて、その手前にはポール・スミスのコレクションも配置されているのだ。他ブースを見渡しても、これほど高い位置に展示しているのはこの車両だけだった。
ちなみに、このクラシックミニをアイキャッチに、今回のJMS2025ではニューミニのポールスミスエディションがワールドプレミアで登場。もちろん、そちらは詳細な部分まで見ることができる位置に展示されているのでご心配なく。
この他にも広大なジャパンモビリティショー会場には様々なブースがあり、いろいろなものが展示されている。
「こっちの方がでっかいじゃん」とか「こっちの方が小さいじゃん」といった視点で各ブースを回るのも、楽しみ方のひとつ。『いちばん小さいランクル』『億超えのスーパーカー』などなど、是非とも自分なりのビッグ&スモールを見つけ出してコメント欄で教えてください!
(文:渡辺大輔)
ジャパンモビリティショー2025
-

-
会場内イチバンのBig & Smallを比較してみた、見方を変えて楽しさ倍増【ジャパンモビリティショー2025】
2025.11.05 ニュース
-

-
『どうしてこのボディカラー』コンセプトカーや新型車の“色”にまつわるストーリー【ジャパンモビリティショー2025】
2025.11.05 ニュース
-

-
近未来のモビリティがもたらしてくれること【ジャパンモビリティショー2025】
2025.11.04 ニュース
-

-
コンセプトカーや新型車だけじゃない! GAZOO編集部が選んだ『コレも見ておくべき』おすすめ10選 【ジャパンモビリティショー2025】
2025.11.04 ニュース
-

-
伝統から生まれる革新を『安心と愉しさ』で表現。アクティブなスバルの世界観がオーディエンスを夢中にさせる【ジャパンモビリティショー2025】
2025.10.29 ニュース
-

-
トヨタが東京ビッグサイト南館をジャック! 「トヨタ館」を自称する最大級エリアは、トヨタに宿る物作りの魂が盛りだくさん【ジャパンモビリティショー2025】
2025.10.29 ニュース
-

-
日産、元気一杯!新型エルグランドから得た感触【ジャパンモビリティショー2025】
2025.10.29 ニュース
-

-
世界初公開「Honda 0 α」からロケットまで・・・ASIMOで育んだ技術で“陸・海・空”を制する!?【ジャパンモビリティショー2025】
2025.10.29 ニュース









